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MPシングル白書

今月の課題
MP読者大いに語る
「勝ち犬」の言い分、「負け犬」の反撃


 
大ベストセラーとなった『負け犬の遠吠え』から派生した「30代独身子なしオンナ=負け犬」という“くくり”。作者の意図はジョーク度の高いものだったのだが、 そのインパクトはすさまじく、(“犬”に例えられちゃったのが、当事者達の逆鱗に触れちゃったわけだ)言葉だけが一人歩きして、喧々囂々の大論争に発展した。 さて、そんな一時の嵐も過ぎ去って、ほとぼりが冷めた今だからこそ、あえて問いたい。勝ち犬・負け犬。ほんとに勝ってるのか、ほんとに負けてるのか!?

Q1 20代の方にお聞きします。
  あなたは、いわゆる“負け犬” (30代独身)に
  なるのが怖いですか?

●「怖い」の代表意見

今の自分の生きかたがまだ確立できていないので……。このままで30代独身を迎えるとしたら不安です (25歳 会社員)
周りのみんながどんどん結婚していくので、取り残された感じがして、それが不安です (29歳 ベビーシッター)
トシを取ること自体が怖い……というかイヤ。オバサンにはなりたくない。オバサンで独身なんてもっとなりたくない。(23歳 フリーター)

●「怖くない」の代表意見

結婚しても幸せでないケースも周囲に一杯いるし、ケースバイケース。結婚だけが幸せの物差しじゃない (26歳 会社員)
  ※ほぼこの意見に集約される回答がほとんどだった
趣味や仕事に生きる人生もアリだと思う (27歳 会社員)

graph

Check1

結婚するなら……?
カット
 「怖くない」のほうが上回った……だが、考えようによっては意外に小差だったともいえるのではないか。怖いもの知らずの20代、結婚なんかに縛られずにガンガン行くぜ……という勢いはいまいちだ。長引く不況。20代前半の女性は就職難にぶつかり、明るい未来像が描きにくいという社会情勢の不透明感が影響したのか。

 


Q2 30代以上の方にお聞きします。
   あなたは、いわゆる 「勝ち犬(30代既婚)」
   「負け犬(30代未婚)」で 分けるならば、
   現在 どちらに属しますか?
graph

Q3 「勝ち犬」の方にお聞きします。
  あなたは、結婚の時期を30歳前に
   迎えることに固執しましたか?

●YES「固執した」の代表意見

子供はなるべく若いうちに出産したほうがよいと考えたので (31歳 主婦)
そういうもの(30までには結婚する)だと信じていました。純粋だったんでしょう (29歳 主婦)
20代でウエディングドレスが着たかった (26歳 会社員)

●NO「固執なんてしなかった」の代表意見

年齢じゃなくて、ただただ(ダンナのことが)好きという気持ちで結婚しました。かわいかったなぁ私も (50歳 貿易事務)
縁なので(年齢は関係ない) (43歳 自由業)
まったく(年齢は)考えてもいなかった (30歳 公務員)

グラフ

Check1

たまたま縁があったか、 そうじゃなかったか
 女性の平均初婚年齢が30才に限りなく近づく昨今である。「特に30才までにと固執しなかった」が7割というのは妥当だろう。ただしあくまで「実際に30までに結婚した人」のデータである。「しなかった人」が固執したかどうかの設問は今回用意していないので、どういう差が出てくるかはわからない。……いや、おそらく大差ないのではないか。20代はたいてい無計画に過ごすものです、誰だって。


Q4 「負け犬」の方にお聞きします。
   あなたは「負け犬」であることに
   劣等感を感じていますか
●「劣等感を感じる」人の理由は?
  • 本当は劣等感など感じる必要などないと思うが、第三者に「世間の常識から外れている」というような指摘を受けることがあり、そんなときは少し気が滅入る。 (36歳 公務員)
  • 私の場合は、単に結婚していないことが劣等感なのではなく、バツイチであるということが劣等感になります。既婚の友人たちとは連絡を取りたくない…… (39歳 看護師)
  • 30代前半のときは何とも思わなかったが、35歳を過ぎてからは、劣等感というより「このまま一人だったらどうしよう」という不安感でたまらなくなるときがある。 (37歳 デザイナー)
●「劣等感など感じない」人の理由は?
  • 結婚は、いくつまでに、というものではなく、いつでもしたいと思ったときがするときだ思っています。自分が勝っていると思えばいつでも勝者でいられます。 (39歳 ケアマネージャー)
  • 自由気ままな暮らしのほうがずっと魅力的。友人がだんだん減っていくのが寂しいけれど。 (33歳 公務員)
  • 結婚が、勝ち負けとか優越感や劣等感を感じる材料になるとは思いません。 (35歳 会社員)

グラフ

Check1

周囲が勝手にあーだこーだと。でもね。
カット
 引用したコメント例にもあるように「本来、劣等感など感じる必要などない」ものなのだ。だが、人は一人だけで生きてるわけじゃない。家族や友人や会社の人間や、いろいろなものとしがらみながら生きる。そのしがらみの中での「常識」だったり「普通 」だったり「多数決」だったりする意見は耳に入らないわけがない。ほっといてくれよ、と言えるもんなら言いたいのだが……。まぁ、『負け犬の遠吠え』の作者・酒井順子氏は、そういう声のウザさをシャットアウトする意味で「ハイハイ、負け犬でよろしゅうございます」と宣言しちゃったのだが。

Q5 「負け犬」の方にお聞きします
   あなたは、40歳までに 結婚しようと思いますか?

YES「40歳までに結婚したい」その理由は?

  • 別に独身主義者というわけでもないので、そろそろ独身でいるのも飽きてきたし、親を安心させてあげたい (36歳 会社員)
  • できればしたい。相手とチャンスがあればすぐにでも。出産&子育てを考えると、早いに越したことはないのだが、なかなか…… (35歳 公務員)
     ※その他「したい」派は、出産の年齢的リミットを意識しての理由がほぼ共通 して入っていた

●NO「40歳までに、とは思わない」その理由は?

  • イラスト少額ながら貯金はあるし、自分のマンションも小さなクルマもあります。借金はありません。……今さら男なんてしょいこむ気もありません! (39歳 パート)
  • 死ぬのは一人と決めていて、もはやポリシーになっているので(結婚は)まったく考えられません。第一、男性と出会うどころか話す機会もないです (30歳 会社員)
  • 結婚を考えるときに「〜才までに」という感覚はないです (35才 会社員)
  • 誰かと一生を共に歩むということに対していまは積極的になれないし、一生ひとりでも生きていけると思う (32才 会社員)

グラフ

Check1

カット「40才までに」は
情緒では語れない

 さすがに30代も半ばを過ぎると、きちんと自立を果 たせている女性が多く、まぁ結婚しなくても何とかなるかもね、という選択肢を視野に入れている人は多いようだ。ただし「40才までに結婚」「NO」が8割近いというのはちと多い気もする。解答をよく読めば「結婚したくない」人ばかりではなく、「いくつまでに」という具体的な年齢制限を持ち出す発想そのものに嫌悪感を抱き、とりあえず「NO」に至った層も多い気がする。
 だが、少数派の「したい」と答えた人々の理由に「出産」が多いことを考えると、これは情緒やら理想論やらが入り込めない肉体的事情によるもの。20代のころに「30才までに」と口にするのとは重みが違う。それなりに根拠のある“区切り”ではあるのだ。

COLUMN 01
やっぱキツイわ、この言葉。

 今回、あえて「負け犬」「勝ち犬」という言葉を前面 に押し出して質問を作成した。だがやはりこの言葉、キツイ。Q2の「あなたは勝ち犬・負け犬どちら?」という問いにしても、Q4・5「負け犬のかたにお聞きします」というフレーズにしても、反射的にムカっとくる。作者である酒井さんは「あたしゃ負け犬でけっこう!」と開き直ったから万事オッケーなのだが(本を読めば真意はわかるはず)、こんなにフレーズだけが有名になってしまうと、酒井さん以外の、必要以上の開き直りも戦闘準備もしてないフツーの「30代独身女性」まで、突如として「負け犬」と呼ばれちゃうわけだ。とんだとばっちり。むかつくのもムリはない。今回のアンケートにも怒気を露わにした解答、多かったです。
 Q2の問いで面白いのがあった。その彼女は30代独身なのだが「いま充実しているので、私は負け犬ではない」「勝ち犬」のほうに堂々とマルをつけていた。(集計上は無効票にさせていただきました。スイマセン!)
 でも、それでいいんだよな。開き直って笑い飛ばすのもありだし、そんなこと知るかと我が道を突っ走るのもあり。やせ我慢だろうが本音であろうが本人が全部しょいこむこと。負け犬−−この言葉、自分で言うのはいいが他人に向けて言っちゃ、ダメですね。


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