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今月の課題
米国産牛肉、輸入再開して ほしいですか?

イラスト
 昨年末に輸入再開されたものの、わずか1ヶ月で危険部位 の混入が見つかり、再び輸入禁止となった米国産牛。ひきつづき日米で丁々発止のやりとりが行われている現状である。そこで改めて考えてみたい。
  米国産牛、輸入再開にあなたは賛成?
 それとも反対?
 米国産牛肉、輸入再開してほしいですか?

Q1 米国産牛肉の輸入を再開して
   良いと思いますか??

結絶対ダメ 58%

再開しても良い 29%
いやだけど仕方ない 13%
イラスト

Q2  米国産牛肉の輸入が再開したら、
   あなたは食べますか?
グラフ
「米国産牛肉の輸入再開」に
ついての基礎知識

 ここで事件をおさらいしよう。
 米国牛肉からBSEが検出され、日本政府が輸入禁止を決めたのが2003年12月。牛丼チェーンをはじめとする外食チェーンが右往左往したのは記憶に新しい。その後、「全頭検査」を主張する日本側と「その必要はない」とする米国側とでつばぜり合いが続き、結局「生後20ヶ月の若い牛」で、BSEの原因となる異常プリオンが蓄積しやすい危険部位 を除去したものに限って輸入を再開するというカタチに落ち着いた。
 そして実験的に2005年12月に輸入を再開したものの、直後の2006年1月20日、危険部位 に指定されている背骨が除去されていない牛肉が見つかった。41箱のうち3箱も。これによって日本政府は再び輸入中止を決断。
 その直後、来日中だった米農務省次官が「車を運転してスーパーに行き事故に遭う確率の方が、牛肉を食べて病気にかかるよりも高い」と述べ、日本国民のひんしゅくを大いに買った。
 現在、日本側は、米国の食肉処理施設への抜き打ち検査などを米側が受け入れるならば、という条件での7月か8月をめどとした輸入再開に動いている。

Q3 米国産牛肉の信頼回復には
    何が必要だと思いますか?

あくまで全頭検査 56%
危険部位の除去 24%
信頼回復はムリ 12%
その他 8%


Q4 狂牛病の牛と交通 事故に遭う確率を
   同一視するアメリカに対してどう思いますか?

本来、無関係な事項だと思う 74%
一理ある 26%

ラスト

そもそも何が問題なのか?

  • ポイント1 なぜ米国は 全頭検査をしないのか?
     日本の場合、いつ牛が生まれたかについてのデータ管理は徹底しており、すべての牛の「素性」を把握している。全頭検査を実施することは(コストはともかくとして)可能だ。  だが米国の場合、飼育している牛がいつ生まれたかという部分の管理を実施していない業者も少なくなく、一部を除けば全頭検査はやりたくても不可能な状態。

  • ポイント2 なぜ生後20ヶ月 以内の牛ならいいのか?
     日本側は、本当は全頭検査を実施してもらいたいのである。だが前述の通 り、実質的に不可能な状態がある。BSEの原因とされる異常プリオンの蓄積が認められるのは生後20ヶ月以上の牛に限られており、それ以下の牛ならば、まず安全という考えに基づいている。なおかつ、異常プリオンがたまりやすいとされる部位 を除去すること、という条件を付けることで、さらに保険をかけている。

Q5 米国産牛肉の輸入再開をしなければ、
   米国での日本車輸入制限をほのめかされている
   ことについて、どう思いますか?

本来無関係なことだと思う 68%
それもやむなし 34%

イラスト

※「やむなし」と答えた人の代表意見

  • アメリカの貿易姿勢はいつもこれ。今に始まったことではない (女性 27歳 家事手伝い)
  • 命に関わることだから致し方ない。アメリカには大国の甘えがあるのでは (女性 51歳 主婦)
  • アメリカはあまりにも自国の利益だけを考えているのでは? (男性 26歳 会社員)
  • 日本車は性能が良いので、たとえ制限されてもアメリカの消費者が日本車を強く 望むようになるはず (女性 48歳 主婦)
  • (理不尽に思えても)経済取引においてはカタチとしての平等は保つべき (女性 51歳 専業主婦)

アンケート結果 から読み取れること
  • 日本人のメンタリティーを逆なでされた!
     一目瞭然。日本人には「BSE感染の疑いが完全に払拭できない食べ物」など怖くて口にできないのだ。また、米国高官の「交通 事故に遭う確率より低い」という発言にも違和感を感じている。普段口にする食べ物と交通 事故をなぜに同列で語ってしまえるのか? そのセンスに唖然としている。
     何しろ、一度「やる」ということを彼らは1ヶ月やそこらで反故にして見せたのである。これからどう信じろっていうのよ!? と思うのも必然ではある。
     だが、彼らが言っていることは嘘ではないのだ。日本人のメンタリティーとしてはあまりにも不適切というだけのことで。
     日本人はこの手のことに関して、少しばかり感情的になりすぎるきらいはたしかにあって、その感情的な世論を政府も無視できないから、ここは強硬に出るしかない。アメリカからしたら、いつも我々の言いなりのくせに、なんでこの件だけはこんなに意地を張るの? と不思議かもしれない。

  • 熱しやすく冷めやすい国民性。今回は果 たして?
     いっぽうで「喉元過ぎれば」の性質を併せ持つのも日本人。O―157のカイワレ騒動や、雪印の牛乳の事件、死者まで出した鳥インフルエンザ……どれも、あの当時はあんなに騒いだのに今では……である。
     そういう意味でも、今回の一件は日本人の国民性を試されているような側面 があるのではないか、という気がする。
     個人的には、すでに「米国産牛がない食生活」にすっかり慣れてしまった。吉牛ファンだったが豚丼もけっこうイケる。ないならないで何とかなることを知ってしまった。
     だから今はただ成り行きを見守るのみ、というのが正直なところなのだが……。


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