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今月の課題
酒井法子被告の過熱報道は 必要だったと思いますか?

カット
今年8〜9月、メディアをジャックした感がある「酒井法子被告の覚せい剤報道」。衆院選を含め、他のニュースはこれに随分振り回された。果たして、ここまで大量の時間を割く必要はあったのだろうか。そこには、日本のマスコミ、特にテレビ業界が抱える構造的な問題が透けて見える。

Q1  酒井被告に関するニュースが連日報道され、
  世間を賑わせました。その報道について
  あなたはどのように感じましたか?

もっと他に重要な報道がある………………………………… 35.7%
放送時間が長すぎる……………………………………………26.8%
元トップアイドルで影響力があったから、
シビアにとらえるべき………………………………………… 19.6%
親族や子どもの立場を考えるといき過ぎ……………………12.5%
全く関心がない……………………………………………………5.4%

Check●1
わかっちゃいるけど右へ習え

「もっと他に重要な報道がある」と「放送時間が長すぎる」を合わせると6割を超える。その一方で「全く関心がない」はわずか5.4%。元トップアイドルの前代未聞の逃亡劇は視聴者の関心を引く条件が揃いすぎていた。とはいえ、それをどのテレビ局も右へ習え式で追っかけてしまうところが、日本のマスコミのポリシーのなさ。視聴率至上主義がもたらした弊害である。


Q2 酒井被告が逮捕された8月、その他にも
  さまざまなニュースがありました。
  酒井被告のことよりも、もっと報道して
  ほしかったニュースは以下のどれですか?

 

Check●2
報道より騒動が好き!?

酒井被告が“逃亡”したのは8月3日。そして8月8日に逮捕され、28日に起訴された。衆院選は8月30日だったわけで、まさに選挙戦の時期を丸々この騒動に食われてしまった感がある。また、新型インフルエンザの再流行も8月から各地で報告されていたが、本格的にメディアに乗ったのは、やはりこの騒動が一段落してから。報道より騒動を重んじてしまった……。


Q3 この一連の報道に対して、有識者の
  コメントでもっとも参考になったのは?

グラフ

Check●3
タレントの感想聞いてどうする!

「専門家の論評が聞きたい。タレントの感想なんていらない」そんな視聴者の本音がハッキリと出た。日本のテレビの番組作りに首をかしげるのは、この点なのだ。事件や政治報道に、門外漢であるタレントのコメントを使いすぎる。スポーツ報道でも同じ。その競技について知らないタレントを平気で起用する。バラエティー化して良いものと、そうでないものがあることを視聴者は見抜いている。芸能リポーターやタレントのコメントは、専門家の受け売りでしかないのだ。


Q4 なぜ、この報道がここまで
クローズアップされたのでしょうか?

グラフ

Check●4
視聴率ってそんなに大事なのか?

カットこの報道を見た人の多くが「視聴率が取れるから」と感じている。これこそが日本の民放が抱える問題だ。確かに酒井被告の報道は視聴率を取った。たとえば、タイミング良く出頭報道を伝えたTBSは、普段の低空飛行ぶりが嘘のように高視聴率をたたき出した。だがその結果、本来もっと重要な報道さえもかき消されたのであれば、そろそろ視聴率以外の「物差し」をテレビ業界に導入すべきではないのか。


Q5 酒井被告のような世間を騒がせた著名人の
  カムバックに、あなたは賛成ですか?

グラフ

Check●5
喉もと過ぎれば……という性質

写真反対が圧倒的ではある。ただし、この結果が半年後、1年後だったらどうなるだろうか。果たして、ここまでの拒否感を維持できているだろうか。喉もと過ぎれば……というのは、日本人の国民性でもある。熱しやすく冷めやすいのだ。それを極端なカタチでやるのが日本のマスコミである。やがて「もういいじゃないか」という雰囲気を今度はテレビを通して伝えてくるはず。そのとき、あなたは逆らえるだろうか?




総 論
テレビはもっと多角的に
ジャッジされるべき

 Q4のチェック欄に書いた「視聴率以外の物差し」についての具体的な動きはすでに始まっている。トヨタ自動車や三井物産など国内大手26社(10月20日時点では41社)による、テレビ番組を評価する「優良放送番組推進会議」なる団体が立ち上げられたのだ。
 これまでは「視聴率が良くないと広告が取れない、だから視聴率を取れる番組を作るのだ。民放も営利企業なのだから」というのがテレビ局側の言い訳だった。その結果、低俗な番組や、似たような番組ばかりになっても、それを視聴者が求めているのだから仕方ないという「逃げ口上」があった。
 だが実際は、「それしかやってないから見る」「もっと優良な番組を作ってくれ」という意見も多い。「どうせなら良質な番組にCMを打ちたい」と企業側も考えはじめたということ。CMを出す企業側が視聴率以外の物差しを模索しはじめたのは良い傾向だろう。ちなみに、同会議が第一回調査でナンバーワンにあげたのは、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」だった。酒井被告の報道とは無縁そうな番組ではある。



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