日本が誇るビジネス大賞 2021

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令和時代の
エキスパート
オンデマンドの軽貨物運送で実績
物流ニーズの変化見極め体制構築

自社保有車をフル動員
多様な運送形態を用意


 軽貨物車両による運送サービス事業を展開する『株式会社MTトランスポート』の代表取締役鈴木拓哉さんが構築した事業のフレームワークから浮かび上がるキーワードはオンデマンドだ。70人超の委託ドライバーとワンボックスカー125台、冷蔵・冷凍車6台など131台の自社保有車、外部委託で手配可能な大型11トン車、4トン車を動員し、ユーザの要求に応じてサービスを提供する文字通り痒いところに手が届く運送体制だ。そこには物流業界の新たな潮流を読み取る経営感覚があった。
「以前であれば、メーカーの工場から卸会社に、そこから小売店へと商品を運んでいましたが、今や販売経路は一つではありません。ネット通販などを利用して、自宅で買い物をして自宅に届けてもらう。メーカーから直接個人宅にお届けするケースも増えてきました。このような小口の配送で、大型トラックを活用するのは効率がよいとはいえません。住宅街や集合住宅をまわって、できるだけ早く多くの荷物を届けるには、小回りの利く軽貨物車両のほうが適しているといえます。もちろん輸送効率が高いぶん、配送料金も抑えることができます」
 同社が提供する運送サービスは多様だ。全体の5割を占めるのが企業専属の「定期便」。配属車両への広告のペインティングも可能だ。指定場所まで貸切で直行輸送する「スポットチャーター便」では、コンピュータ関係の精密機器や易損品が多い。車による陸送では間に合わない時間に何としても届けたいという要望に公共交通機関を利用して届ける「ハンドキャリー便」は、24時間365日対応可能で、語学が堪能なドライバーも在籍し海外派遣にも応じる。「ペットハイヤー」は、大切なペットをどこへでも安全に届ける。「引越しサービス」は、引越し費用を安く抑えたい向きに最適で、簡易梱包での輸送が可能だ。こうしたサービスで同社が取り扱う荷物は精密機器から食品、生き物まで多岐にわたる。他社で断られた運送案件でも対応できるのが強みだ。
 大手宅配会社、物流会社などを経て2014年に独立を果たした鈴木さん。運送業界の光と影を見てきた経験を生かし、サービスの低下に繋がる事例が起きない環境作りに力を入れ、目指すのは「チームとしてサービスを追求し、小さな提案が大きな挑戦に変えられる企業」だ。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 MTトランスポート
TEL/048-423-7065 
Eメール/info@mt-transport.jp
ホームページ 
http://www.mt-transport.jp/

事業形態・就労体系に先進性評価
細切れの女性労働力を集約し活用

投資に値する経営判断
製造業の人手不足対策


「完全フレックス制を導入し、子育て世代等で働きたくても決まった勤務体系では働けない潜在労働需要を掘り起こすことにより雇用機会を創出し、雇用難に苦しむ地方メーカーなどのボトルネック解消に貢献」
「働き方改革の先進的な取り組み」
 信金中央金庫の100%子会社で中小企業向け投資業務などを行う信金キャピタル社が兵庫県丹波市の『株式会社足立商事』に投資した際の評価だ。こうした事業体系は社長足立健実さんが独自の経営感覚で構築したもので、先進的な取り組みとして注目度は高まる一方だ。
 足立さんが起こした事業は、人手不足によるボトルネック工程の発生や繁忙期の一時的な業務量拡大に悩む製造企業の外注業務を一手に請け負い、一日1000~3000超の商品を限られた短い時間の中で検品、仕分け、ピッキング、値札つけ、箱詰、袋詰、詰直し、組立てといった流通加工業務を行うものだ。この作業を担うスタッフを確保するための決め手となったのが自由度の高い独自のフリーフレックスタイム制だ。
 パート社員は、一週間前に自己申告して好きな日と午前8時~午後6時の間の好きな時間に働く。遅刻、早退、欠勤にペナルティはなく、休憩時間は自由に取得でき、家族からの急な電話にも応対可能だ。受注する仕事量はパート社員全員の働ける時間の総体に合わせる。実力主義制も採用、作業時間や内容、精度をICカードで把握し、働いた分だけ給料に反映するように管理する。加えて、女性が働きやすいと思える職場づくりにも取り組み、ロッカールームや食堂、トイレに至るまで女性に優しい設備も充実させた。現在約50人のパート社員が生活とバランスを取りながら働いている。
 こうした事業体系を革新的と評価した丹波市商工会のネット情報サイトのインタビューで、足立さんは地域への貢献意思を示した。
「若年者の都市部への流出、高齢化が今後一層進行する事が予測され、地元企業の人材確保は困難な状況となります。これを補うために派遣労働者や外国人研修生の活用も図られていますが、これにも限界があります。こうした地域製造業企業の人材不足を補い、地域経済を維持、向上させるために当社の新たなサービス展開で貢献してきたいと考えます」
(ライター/斎藤紘)

株式会社 足立商事
TEL/0795-78-9620 
ホームページ 
http://adachi-syouji.com/

一歩を踏み出すきっかけをつくる
重要性増すキャリコンの役割実感

不確実な時代に
生きていく力を育む


「会社に対する愚痴も、自分の働く環境を良くしたい、会社を良くしたいという思いの発露です。自然に出てきた言葉から、どうしてその言葉が今、この文脈の中で出てきたのかを考え、本心を探っていくのです」
 個人、企業を対象にしたキャリアコンサルティングを手掛ける『株式会社キャリアアシスト』の代表取締役小野由樹子さんが相談者との面談で貫くスタンスだ。その根底にはキャリアコンサルタントの役割に対する信念がある。
「国家資格であるキャリアコンサルタントは、人の専門家だと思っています。キャリアとは人生であり、生き方は一人ひとり異なります。仕事のことも生き方の中で考えるので、仕事に対する思いも異なります。従業員の中には、仕事を辞めても誰も困らないと寂しいことをおっしゃる方もいれば、逆に、あなたの代わりはいないという責任感で精神的に追い詰められている方もいらっしゃいます。こうした様々な思いを言葉にして外に出すことで心が軽くなり、一歩を踏み出せるきっかけになる、その応援をするのが、私たちの役割だと考えています」
 小野さんは、幼稚園教諭の資格を取得した後、結婚して家事に専念、子どもの自立を機に、猛勉強してキャリア・デベロップメント・アドバイザーの資格を取得。2016年に国家資格となったキャリアコンサルタントに登録した。時代の変化の中で、その重要性が大きくなっていると感じているという。
「少子高齢化、労働人口の減少、終身雇用制度の崩壊や定年延長など雇用慣行の変化、非正規雇用の増加、働き方改革、ワークライフバランスの重視、技術の進化など、労働環境は年々複雑さを増し、多様化しています。このような時代の中で、自分の力だけでキャリアの方向性を定め、達成することは決して容易なことではありません。カウンセリングを通して個々の価値観や目標などを明確にし、キャリアの選択肢についての情報を提供し、助言するキャリアコンサルタントの役割はますます大きくなっていくと思っています」
 小野さんは、0歳児から小学六年生までを対象にした『幼児教室コペル』も運営している。
「オリジナルの教材を使った独自のレッスンです。子どもたちに何かをしてあげたり、一方的に与えたりするのではなく、レッスンの中で一人ひとりの存在を認めることで、自己肯定感が育まれていきます」
 相手を受けとめ、話をしっかりと聞き、答えを探す手伝いをする、キャリアコンサルティングに通ずる。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 キャリアアシスト
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Eメール/info@career-assist.jp
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相手の心に響く実践的な
「好感マナー」を身につける

面接試験に役立つ
美しいお辞儀の仕方を伝授


『株式会社ビジネスラポール』の専務兼大阪代表を務める岸本隆子さんは、関西を中心に各種ビジネス検定対策、ビジネスマナー研修、心理学の講座を展開。さらに、これらの講座の講師・インストラクター・カウンセラーを養成する活動を行っている。
 ビジネス系検定対策講座は、試験本番さながらの実践型のマンツーマンレッスンが好評だ。秘書検定、サービス接遇検定など、各検定の認定基準に合わせた指導を徹底。特に面接対策では立ち居振る舞いの基礎、声の出し方から過度な緊張を実力が発揮できる適度な緊張に変えるリラックス法まで、ベテランならではの丁寧な指導を実施し、高い合格率を誇る。また、ビジネスマナーの研修では形だけのマナーではなく、相手の心に響くマナーを追求。岸本さんは、ビジネスにおける良いマナー=グッドマナー=好感マナーと呼び、適切なマナーはマイナスの心もプラスに変え、相手とより良い人間関係を築くことができると考えている。
 好感マナーの代表例が、お辞儀の使い分けだ。お辞儀は単純な動作に見えて、上体を曲げる角度や手の位置、スピードなど、なかなか奥が深い。
 お辞儀には、①会釈、②敬礼(普通礼)、③最敬礼と三つの種類がある。会釈とは、上体を倒す角度が15度。部屋の入退室の際、「失礼いたします」などの言葉を添えて使われるお辞儀だ。敬礼(普通礼)は、上体の角度が30度。来客を迎える時やお礼を言うときに適したお辞儀である。最敬礼は、心からのお詫びや丁寧なお礼を伝えたいときに使い、上体の角度は45度が基本だ。お辞儀は形だけのものではなく、挨拶や歓迎、感謝や謝罪といった「心」を表現するもの。その場に最適なお辞儀を選び、美しく行うことが好感マナーにつながるという。
 美しいお辞儀を身に付けるために岸本さんが掲げるのが、お辞儀が上手になる呪文「サッ・ピタッ・スー」。この言葉に合わせてお辞儀のポイントを意識しながら練習すれば、上手にできるようになるという。まず、首を曲げずに腰から折るように「サッ」と素早く上体を倒す。会釈、敬礼(普通礼)、最敬礼のそれぞれの角度の一番深い場所で「ピタッ」と動作を止める。体を起こすときは、勢いをつけずに、「スー」と静かにゆっくり起こす。この「サッ・ピタッ・スー」がうまくできているお辞儀は、「素早く動く→止まる→ゆっくり動く」ので、動作にメリハリがあり、美しく丁寧な印象を相手に与えることができる。
 もう一つ、マナーと関係ないようでいて、重要なポイントが腹筋だ。お辞儀は上体を倒す時も起こす時も、頭から腰までまっすぐ伸ばして行う。このときお腹に支える力がないと、頭が先に動いて、首だけを動かしているように見えてしまう。また上体をゆっくり起こすにも腹筋を使う。つまり、腹筋を鍛えていないと「サッ・ピタッ・スー」の動きができず、勢いをつけて上体を起こすので動作が雑に見え、「サッ・ピタッ・スー」のタイミングも崩れてしまう。きれいなお辞儀にならないのだ。
 お辞儀一つとってもコツがある。だが、テクニックを学べばそれでよいものではない。「お辞儀や挨拶も、美しい形と動きを整え、相手に対する思いやりやホスピタリティの気持ちをこめて伝えられなければ意味がない」と岸本さんは語る。形ではなく「なぜそのマナーが重要か」を学べる講座で、大きくスキルアップできそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)

株式会社 ビジネスラポール
TEL/090-3948-9662 
Eメール/kishimoto@taca-business-rapport.org
ホームページ 
http://taca-business-rapport.org/

大切な人をうつ病から守れる人材育成
重層的な予防メッソド考案し実践

うつ病予防教育不足指摘
うつ病予防の推進役養成


 社会の様々なストレスを原因とするメンタルヘルス不調やその最も深刻なうつ病を生み出さない職場環境づくりを支援する活動で注目度を高めている組織がある。看護師や中央労働災害防止協会心理相談員などの資格を持つ時任春江さんが代表を務める『一般社団法人日本疲労メンテナンス協会』。うつ病の発症を予防する重層的メッソドを考案、教育活動およびうつ病予防推進役を養成し、「うつ病発症率減少」を目指す。
「うつ病発症には様々な要因がありますが、そのうちの一つが仕事です。勤労者が過重労働や人間関係でうつ病を患った場合、当事者が辛いだけでなく企業の損失は従業員が1年間休職した場合970万円、加えて〝ブラック企業〟など企業イメージに大きく影響します。労働人口が減少する日本では、企業のメンタルヘルス対策は重要であり、当協会を設立した背景にもなっています」
 産業分野以外にも、子どものうつ病、産後うつ、介護うつ、発達障害の二次的うつ病発症など、様々な問題がある。日本では、うつ病について正しく学ぶ機会がないため誤解や偏見が多く、教育不足が大きな課題だ。
 協会のうつ病予防教育では、うつ病を正しく理解しストレスの見える化を行う。心拍変動解析によるストレス測定は、3400名以上の測定実績を持つ。
 うつ病当事者は症状を自覚できにくい傾向があるが、ストレス測定は無自覚のストレスに気づける。測定を継続することでセルフケアにつなげたり、早期受診のきっかけにもなる。同様の考え方を導入し、2020年からテレワークうつ予防に着手した上場企業もあるので、今後さらに需要が高まるものと考える。
 うつ病は当事者が気づきにくい疾患であるため、当事者の周りの人が正しい知識で支援することが重要だ。
 2019年には、産業保健の企業と共同事業として『うつ病にさせないためのコンソーシアム』を設立。うつ病予防の推進役として「うつ病にさせないためのアドバイザー」を養成している。様々なエビデンスから正しくうつ病を理解し予防方法を学び、2021年3月までに405名になった。
『職場のみんながセルフケアしてくれるようになった』『夫がうつ病になりかかっていたのを改善できた』『死にたいと言っていた知人を救うことができた』そんな報告を頂いている(詳しくはうつ病にさせないためのコンソーシアム YouTube チャンネルをご覧下さい)。
 うつ病の患者数が増えているのは、予防のための正しい知識を学ぶ機会がないから。仕事を持つ方もそうでない方も、多くの方に学んでいただきたいと思っている。
(ライター/斎藤紘)

一般社団法人 日本疲労メンテナンス協会
TEL/050-3591-1674 
Eメール/info@japan-fma.com
ホームページ 
http://japan-fma.com/

高機能の新型点字ディスプレイ開発
視覚障碍者の情報アクセス環境改善

視野に活動機会の拡大
視覚障碍者教育のデジタル化推進


 福祉機器である視覚障碍者用『点字セル』、『点字ディスプレイ』トップメーカー『ケージーエス株式会社』の代表取締役社長工藤良次さんは、視覚障碍者が社会で活躍する機会の拡大にどうすれば寄与できるかを考えながら、商品開発を進めてきた経営者だ。2021年4月リリースした『ブレイルメモスマートAir32』は、前モデルの機能を承継しながらデスクワークなどパソコンと接続した環境でも操作がしやすいデザインで小型化を図りユーザーがどこでもメモをとったり、資料や本を閲覧できるようバッテリーの持ちを強化し、さらにスマホなどでも使うモバイルバッテリーからの給電機能を実装した。
 点字ディスプレイは、画面に表示された文字情報を六点の点字に変換して表示、パソコンと接続するとメールやインターネットもできるデバイス。テキストデータの作成、音声読み上げ、録音、音声デイジーの再生、外部メモリへの対応、点字印刷、USBやBluetoothを利用した外部機器との通信など職場、学校、プライベートでも幅広く使える。
視覚障碍者にとってのノートパソコンや電子手帳の役割を持つ。最近はアプリ開発にも力を入れ、本製品とアンドロイドスマホとの連携を強化した『BMSターミナル』を開発。バージョンアップを繰返しながらスマホ、本製品の価値向上を図っている。
「視覚障碍者の社会での活躍を困難にしている壁の一つが移動(通勤・通学)。コロナ禍のようなリモートワークが求められる状況では、情報アクセス手段である点字のデジタル化は極めて重要です。当社は、ICTの進化に追走し、視覚障碍者の利便性を考えながら、点字ディスプレイの機能を広げてきました。新機種は社員である全盲のプログラマーがフォームウェアや前述のアプリ開発を進めたもので、利便性が向上したと思っています。しかし、視覚障碍者が活躍できる場はまだまだ限られています。その機会を増やすには、コミュニケーション環境をもっと改善しなくてはなりません。その実現に向けてこれからも技術の進化を追求していきたいと思っています」
 工藤さんは、小中学校に情報端末と通信ネットワークを整備する文部省のGIGAスクール構想に関連して、ハードウエアだけでなく、教育環境、システム、教材となるコンテンツの開発する組織や企業との連携を望み、視覚障碍児がアクセシブルに学び、将来の職業選択の機会が増える社会になるように期待している。
(ライター/斎藤紘)

ケージーエス 株式会社
TEL/0493-72-7311 
Eメール/info@kgs-jpn.co.jp

新発想の障がい者求人サイト開設
雇用状況改善に自由な出会いを創出

人材業界の概念を崩す仕組み
多様性を推進するサイトも


 小さな会社が障がい者雇用の現状に大きな風穴を開ける。こんなイメージのWebサイトが間もなくスタートする。多様性推進プロジェクトを立ち上げる『株式会社キャリアート』の障がい者求人サイト『パラちゃんねる』。障がい者雇用の現状をつぶさに見てきた代表取締役中塚翔大さんが目指すのは、全ての企業と障がい者が自由に出会えるプラットフォームだ。誰もが使いやすく、資金力のない企業でも加入できる仕組みや人材の定着に向けた工夫など明確なコンセプトと創意で構築された日本初となる事業モデルだ。
「令和元年の障がい者雇用状況によりますと、民間企業で法定雇用率2・2%を達成したのは48%に止っています。2021年3月からは法定雇用率が2・3%に引き上げられ、従業員を43・5人以上雇用している事業主は、障がい者を1人以上雇用する必要があります。コロナ禍で障害者雇用の鈍化が懸念される中で企業も障がい者もそれぞれの意欲に応じて自由に出会える場を創出するのが大きな特長です」
『パラちゃんねる』のもう一つ特長が料金体系。求職者は完全無料で活用でき、求人掲載をする企業も2023年までは完全無料、その後も月5千円のシステム利用料だけで、成功報酬もない。
「求人サイトはいくつもありますが、成功報酬も含め50万円、100万円といったお金がかかるため、お金に余裕がなければ利用できません。また、費用対効果をかんがみて、優秀な人材を採用しようと学歴や職歴、障がいの軽さなどに目が向いてしまいます。料金体系で敷居を低くすることによって、障がい者の就労移行支援事業所や就労継続支援A型・B型事業所なども加入することができるようになり、出会いの機会が大きく広がると考えています」
 中塚さんは、求人サイトの開設に先立って2021年2月、「働く×障がい」をテーマに障がい者と企業の双方の立場から情報を発信するコラムサイト『パラちゃんねるカフェ』を開始、10日間で一万人がアクセスしたという。
「精神障害・発達障害含めて障がい者はトラブルの因子になるなどの誤解や偏見がまだまだ少なくありません。コラムサイトは、障がい者雇用をめぐる心のバリアフリーを進め就業の定着に寄与することが目的ですが、各ライターがインフルエンサーとなって求人サイトの認知度も自然と高まっていくと確信しています」
「誰も取り残されることのない社会を作る」
 中塚さんの思いは着実に形になっていく。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 キャリアート
Eメール/shota.nakatsuka@careerart.co.jp

品質の高い仮設足場工事と
職人の社会的価値向上に取り組む

男性社会の建築業界の中で
女性の目線により差別化

 千葉県八千代市に事務所を構える『株式会社ONESTO』は、千葉県・東京都・埼玉県で、戸建て住宅や中低層建築物の仮設足場工事を請け負う企業。「くさび緊結式一側足場」や「くさび緊結式本足場」など、建築物の大きさや形状、周辺の状況などに応じて、高度で最適な仮設足場を設営している。代表は道下麻比さん。建設業界ではまだまだ珍しい女性経営者だ。リフォームなどで仮設足場を組む際は、施主と触れ合う機会も多いが、道下さんが出向くことで主婦の方々にも安心してもらえるという。そうした女性ならではの気遣いを加えることが他社との大きな差別化ポイントになっている。同時に、現場に出ることは職人の苦労や気持ちを理解することにつながり、経営者としての判断にも役立っているといいう。
 同社のモットーは「命と財産と質を守る」こと。
「安全で品質の高い工事を通じて、取引先にも喜んでもらえる仕事を実現しています」と道下さんは胸を張る。仮設足場は、取引先の建設会社などから依頼を請け負うBtoBの仕事だ。だが道下さんはこれをBtoCと考え、取引先も施主も喜ばせるべく仕事に取り組む。喜ばれる仕事は、その場で終わる一件ではなく、未来の利益につながる。実際、取引先が同社の仕事を高く評価し、紹介へとつないでくれることも多いという。
 現在、道下さんは、職人と仮設足場工事の社会的価値を上げるテーマに取り組んでいる。現場は常に危険と隣り合わせであり、職人はその確かな技術や現場対応力を発揮しながら、仕事に励んでいる。だからこそ、職人はもっとリスペクトされるべきで、仮設足場工事の社会的価値も高いという認識から生まれたテーマだ。今後は、全国的に同社のノウハウを広め、仮設足場工事や職人の社会的価値を高めていきたいと道下さんは考えている。同時に、仮設足場工事の職人は肉体面、精神面に優れ、命を守るという奉仕の心が問われることから、将来的には教育機関を作って、スキルだけではなく、人間性を継ぐ職人の輩出にも取り組んでいきたいという。
 工事の品質とともに、職人の社会的価値向上に取り組む同社。今後の飛躍は、社会的にも大きな意義のあるものになりそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)

株式会社 ONESTO
TEL/050-3646-7923 
Eメール/manami@onesto-mana.jp
ホームページ 
http://onesto-ashiba.jp/


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