井形慶子 イギリス
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鈴木和喜院長
「新谷式挿入法」で早期胃がんの切除、前がん状態である大腸ポリープや早期大腸がんの切除等、内視鏡による治療を行う。
日本大学大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。日本大学医学部消化器外科兼任講師、日本外科学会認定外科専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、検診マンモグラフィ読影認定医。

「安心・安全・親切」な地域医療を目指し患者の立場に立った医療を心がける。
苦痛の少ない内視鏡検診で早期発見を
「外科のかかりつけ医」として地域医療を支えます
「安心・安全・親切」な地域医療を目指す「鈴木外科病院」。院長の鈴木和喜氏は、
内視鏡の世界第一人者である新谷弘実教授が開発した『新谷式挿入法』により
安全に検査・治療を行う。
鈴木院長は、苦痛が少なく患者様が検診を受けやすいこの内視鏡検診でぜひ
定期的な検診を行ってほしいと語る。

 がん、急性心筋梗塞、脳卒中は日本人の三大疾病といわれ、わが国の死因の6割を占めている。がんと血管関係の疾患で6割から7割の方が亡くなっているのだ。
 埼玉県本庄市で外科のかかりつけ医として診療を行ってきた、「鈴木外科病院」の鈴木和喜院長は、次のように語った。
「私が医者になってから30年近くですが、大腸がんが増えていると感じています。昔は割合でいうと胃がんの方が多かったのですが。技術的には大腸がんも開腹手術をせずに内視鏡で切除することはできるようになりました。女性の乳がんも増えていますね」
「鈴木外科病院」では、乳がんの診察には、早期発見に必要不可欠な『マンモグラフィ検査』を行う。この検査は乳腺のX線撮影のことで、乳腺の中のしこりだけではなく、乳がんの初期症状である細かく石灰化したものも写し出すことができる。診察は女性医師も行うので、女性にとっても不安やストレスがなく受けることができる。
「今は乳がんでも温存して残す手術がありますが、昔は全部取っていました。今の手術では半分以上が残す手術になっています。悪い部分を切って残すわけですからやはり発見は早くなければなりません」
 早期発見には一にも二にも定期検診を受けることだと鈴木院長はいう。
「がんの死亡率は下がってはいると思いますが、早く見つけて治療することが大事です。医療は進歩はしていますが、進んでしまったがんを治すのは非常に困難です。進行がんは治すには限界があります。早く見つけて治療することが大事です。高度進行がんは、命を延ばすことはできますが、完全に治すというところまではいってないのです。がん検診は40歳以上から、胃がん、大腸がん、肺がんの検診は年に一度の受診となっています。乳がん検診の検診間隔は、2年に一回です。がん検診は地区の自治体でやっています。がんの治療は、今の段階では早期に発見し早期に治療する事が最も確実です」
 がんの早期発見には、定期的な検診が必要だが、毎回内視鏡での検査は苦しいということで尻込みする人は多い。
「定期的に検診をしてもらうためには苦痛の少ない検査であることが必要です。当院では内視鏡の世界第一人者である新谷弘実教授が開発した『新谷式挿入法』により安全に検査・治療を行います。検査前に前投薬を静脈注射することによって、検査中の苦痛を少なくする方法です」
 がんは検診で見つかっても、初期であれば根治が可能だという。しかし、自覚症状を感じるようになっていたら進行がんである可能性が高いという。
「がんで自覚症状がでたら、それは進行がんの可能性が高く根治が困難の場合があります。だから、検診で早期に発見されるのが根治への道なのです。進行がんは治療できたとしても再発率が高くなります。しかし、早期に発見されたものなら根治すると考えてよいでしょう。初期の胃がん・大腸がんは症状の現われにくい病気ですが、早い時期に発見すれば、外科的な手術を受けずに内視鏡で簡単に切除することが可能です。また、腹腔鏡手術といって手術後の傷が小さくすむ方法もあります」
 外科の手術というのは圧倒的にがんの手術が多いという。だから鈴木院長は患者様を診るときはいつもがんを疑っているという。そして地域医療を支える「外科のかかりつけ医」という理念の為に、早期発見・早期治療を実現していくのだ。
(ライター/本名広男)
 
医療法人 鈴木外科病院
TEL/0495-72-1235 FAX/0495-72-1236
   
ホームページ http://www.suzukigekahp.com/
「歯科では溢れる虫歯の患者様を予防により激減させて来ました。今また、歯周病菌の全身への移行を食い止めることにより、糖尿病や他の重症化する疾患を予防できる可能性を担っています」と語る渡部真理院長。

昭和62年1月より開業して25年。あなたのお悩み解決の糸口を一人ひとりサポート。
患者自身が選択し
広がりをみせる統合医療
情報も少なく病院に行ってもなかなか受けることのできない統合医療。
しかし、あるがん患者が、その行動力で希望を探し続け、統合医療に出会う。
患者たちのこうした積み重ねは、統合医療の認知を深め医療の選択肢を広げていくのだ。

 現在、統合医療を扱う医師は、医療を展開しづらい状態にある。医療の現場が西洋医学のみを扱う方々が主流派のためだ。
 しかし患者自身が求めていけば、統合医療は広く認められていくのではないか。『真理渡部歯科クリニック』渡部真理院長に、統合医療をめぐる、ある患者さんのエピソードを紹介いただいた。
 ご夫妻で民宿を経営する山本さん(仮名)は、悪性の脳腫瘍の進行のため、言葉がうまく使えなくなり、もうすぐ死を待つ状況だった。渡部院長が山本さんと知り合ったのは、奥さんの『真理渡部歯科クリニック』での歯の治療が縁だった。奥さんは点滴療法のことを聞き、しばらくしてから山本さんをクリニックに連れてきた。大学病院で抗がん剤で治療をしているが、なにかほかの方法はないのかということで相談にやってきたのだ。渡部院長は、山本さんのがんはかなりの悪性ということで、いつも助言をいただくオーソモレキュラー栄養療法の溝口徹先生に相談し、統合医療を行っている脳外科医のM先生を紹介した。M先生が行っている治療法はソケイ部から、カテーテルを誘導し、薬液等を癌の栄養血管に注入する療法だ。そこで山本さんはM先生の治療を受けようと、主治医がいる大学病院でセカンドオピニオンを書いてもらおうとしたが、「どうせそんな治療は役に立たず、戻ってくることになるから」と書いてもらえなかった。セカンドオピニオンは、ほかの医師の意見を聞くための患者の権利であるにもかかわらず……。
 もうセカンドオピニオンのデータ無しでM先生のところにいくしかないと山本さんの奥さんは電話をする。「すぐにおいで」と言ってくれたので山本さんは飛行機で飛んでいった。しかし、さまざまなリスクを考え、M先生は、『真理渡部歯科クリニック』での静脈からの点滴療法を勧めてきた。山本さんは『真理渡部歯科クリニック』に戻り点滴療法を受けることになる。数ヶ月後、山本さんは、がんが小さくなったという検査結果に驚く。さらにがんの周りにコラーゲンバリアができていた。その検査画像をM先生に見てもらうと「もう抗がん剤はいらないよ」ということになった。そして、M先生に、大阪で統合医療を行っている病院でBCG-CWS療法を受けることを勧められる。山本さんは、奥さんのほかに兄弟の加勢を得て、4人で大阪に飛んだ。しかし、BCG-CWSのワクチンは脳のがんには効かないということがわかり、そこの先生に新しいがんワクチン治療法を行う阪大を紹介される。しかし、阪大では大学病院の推薦状を求められ、山本さんは主治医に推薦状を依頼するが、やはり断られてしまったという。仕方がないので、当面はオーソモレキュラー栄養療法と点滴療法でいくことになった。
 統合医療の先生たちは、山本さんのことを考えて自分の領域を超えて良くなる可能性のある方法を紹介してくれ、紹介状無しでも山本さんを受け入れていたのだが、山本さんの奥さんはたらい回しの形になったということで少し憤慨していた。しかし山本さん本人は、車いすが必要だったはずが元気になり、治そうとする意思のもとに不満も言わず、努力を積み重ねて精力的に活動した。現在は民宿で草刈作業など、できる仕事をしながら、自家療法やストレッチ、階段のぼりなど渡部院長と共に心をひとつにし、協力しあいながら療養している。
 統合医療は今は寸断されており、必要な情報を得ることが難しく、患者は統合医療を選ぶことは困難だ。しかし患者である山本さんと奥さんは一つひとつつなぎ合わせ、可能性を見いだしてきた。患者自身が必要を感じて求めればさまざまな統合医療に出会うことができるのだ。この山本さんのように自らが必要性を感じ、行動する患者さんが増えてくれば、アメリカやヨーロッパのようにやがて患者さんにとって必要とされる医療を自由に選べるようになる時代が来るのではないだろうか。
(ライター/朝霞瑞穂)
 
真理渡部歯科クリニック
TEL/0852-23-4182 FAX/0852-23-4183 Eメール/mari-watanabe@sa7.gyao.ne.jp
   
ホームページ http://www.mari-watanabe-dental-clinic.com/
最期は自宅での声に応えて
QOL(生活の質)を大切にする在宅医療を実現

 愛知県がんセンター消化器外科で、約30年間にわたりがん治療の最前線に携わってきた森本剛史医師。これまで、家に帰りたいという願いを果たせずに亡くなる、多くの患者さんとの別れを経験してきた。最期まで自分らしく過ごしたい、残された人生を家族と暮らしたいという人々を支える医療機関の必要性を痛感したという。その思いから、自ら在宅医療を主体とする『MTクリニック』を2001年名古屋市に設立する。「私が行うのは治す医療ではなく〝看取る医療〟です」と森本院長。診療は午前のみ、午後はすべて往診にあてている。自宅に帰り人間らしい生活を取り戻したことで、患者に笑顔が戻る。森本院長の往診を心待ちにしているのは、患者だけではない。介護は家族にとって大きな負担。森本院長は家族とも時間をかけて話をする。きめ細かなサポートがあることで、家族の不安や悩みはぐっと軽くなるのだ。また、森本院長はアイデアマンでもある。院長考案の携帯型点滴装置「森本方式 在宅中心静脈栄養法」は、小さなウエストポーチに納められた点滴セット。患者の行動範囲を広げる画期的な装置として、多くの患者さんに喜ばれている。余命わずかと宣告された方が、旅行に行かれるまでに元気になったケースもあるのだとか。少しでも長く、良いQOL(生活の質)を保ち、病と共存していく。森本院長の取り組みは反響を呼び、これからの在宅医療のあり方に大きな関心が寄せられている。
(ライター/石井奈緒子)
 
MTクリニック
TEL/052-725-5835 FAX/052-725-5836
   
ホームページ http://www1.s3.starcat.ne.jp/mtclinic/
腹水による苦しみから解放する治療法で
がん患者の生活の質の向上を図る
豊島区の「要町病院」では、腹水が溜まり苦しい生活を余儀なくされている患者に、
『CART(腹水濾過濃縮再静注法)』を行い、腹水による苦しみから救っている。
1泊2日の入院ですむというこの治療法はどのようなものか探ってみた。

 ガン性腹膜炎等によって発生した難治性腹水は、お腹の張り、食欲不振、呼吸苦など患者さんの生活の質を低下させる。時には7、8リットルもの腹水が溜まりカエル腹となり腹がパンパンにふくれることもある。こうした場合、腹部ドレナージによって「水抜き」するが、腹水は体液なので、その中には身体にとって必要な栄養成分も含まれる。単純に腹水を抜くだけだと、体液とともにアルブミンやグロブリンなどの栄養成分を喪失してしまい、栄養状態や免疫状態が悪化してしまうのだ。その結果、再び腹水が溜まりやすくなるという悪循環に陥ってしまうおそれがある。
 そんなやっかいな腹水に、画期的な治療法を行っているのが「要町病院」だ。同院の腹水治療センターで行われる『CART(腹水濾過濃縮再静注法)』は従来の腹水治療の問題点を解決するもの。この治療法は、濾過器で細菌やガン細胞等可能な限り有害物質を除去した後、さらに濃縮器で除水を行い、もとの腹水の10分の1位までに分量を濃縮する。そして身体に必要なアルブミンやグロブリン等は回収、再び点滴で患者さんの体内に戻す治療法なのだ。治療の時間は腹水の量にもよるが、腹水を抜くのに1〜3時間。濾過・濃縮するのに1〜2時間、再び体内に戻すのに1〜3時間ほど。「要町病院」では1泊2日〜2泊3日の入院でこの治療を行っており、在宅療養のがん患者も積極的に受け入れている。同院では2010年度の『CART』施行数が261例と国内最多の実績をもち、2011年7月にはCART研修腹水治療センターを併設、手続きや手技の統一を図り、安全かつ円滑に治療を行っている。
 この治療法はがんなどを治すわけではない緩和的措置ではあるが、患者を腹水の苦しさから解放して、生活の質を上げる治療法なのだ。
(ライター/本名広男)
 
医療法人社団愛語会 要町病院
TEL/03-3957-3181 FAX/03-3959-2432
   
ホームページ http://www.kanamecho-hp.jp/
不調を感じたら早めに相談を
早期診断・早期治療で安心を
どんな病気でも早期診断・早期治療は大切だ。
重篤な状態になる前に些細なことでも来院してほしいと『ふるたクリニック』院長の
古田一徳氏は語る。
原因がわからないと諦めないで相談してほしいという。

 病院に行くほどでもないと考え放置してしまいがちな、小さな不調や、違和感。放っておくと後々大きな病気につながることもあるという。神奈川県川崎市の『ふるたクリニック』院長の古田一徳氏は「身体の調子がおかしいのにどこの医療機関に行っても原因がわからない、という方は当病院へいらっしゃって欲しいと思います。肝臓や胆のう、膵臓が原因であることも結構あります。こうした臓器の異常は自覚症状があまりなく、早期発見、早期診断が重要になります。だから、だるさやむくみなど些細なことでも相談に来ていただきたいのです」と語る。
 また『ふるたクリニック』は自由診療で日本ではまだ取り入れているところが少ない医療を行い、従来の医療では対処できないものでも受け入れている。
「たとえば、従来の医療では無理だといわれるような進行したがんには、『超高濃度ビタミンC治療』が適しています。ビタミンCを体内に大量に投与すると、組織内に過酸化水素が発生してがん細胞を殺していくのです。これは副作用がないのが利点で、身体への負担なくがんの治療を行えます」
 この『超高濃度ビタミンC治療』はがんの治療のみならず、アンチエイジング効果もあり、美肌にも良いという。おなじく自由診療として肝炎、肝硬変には『オゾン療法(血液クレンジング療法)』やプラセンタ療法を行う。
「血液クレンジングは血液にオゾンを混ぜ、体内に戻します。これは血液を健康な状態にする効果があり、肝疾患にも効果があるものです」
 こうした自由診療を行う理由を古田院長は次のように語る。
「現在の保険診療内での抗がん剤の治療、放射線治療の効果には時には限界があります。その後の治療の選択がなくなることは、患者様やご家族にとっては、無念に思われることもあるでしょう。当院では可能性にかけたいと希望される方へは、自費診療での選択肢を提供しています」
(ライター/本名広男)
 
ふるたクリニック
TEL/044-959-5116 FAX/044-959-5117
   
ホームページ http://www.furuta-healthcare.com/
見た目も悪い『下肢静脈瘤』
悩んでないでご相談を
年齢や職業に関係があり、多くの方にかなりの頻度でみられるという「下肢静脈瘤」。
症状も人それぞれで治療法もたくさんの選択肢が増えているので気がかりな方は
専門の医師に。

 足の静脈が蛇状や瘤状に浮き出てくる『下肢静脈瘤』。この疾患はかなり多くの方に出ており、自分では病気だと思っていない方も多いとか。「総合相模更生病院」外科齋藤公一郎先生に『下肢静脈瘤』について伺った。
「もともとこの症状の患者さんは多いのです。血管疾患のなかでもっとも多い疾患で軽症例を含めると3~6人に1人いるともいわれていますが、来院される方は最近増えてきています」
「下肢静脈瘤」は、静脈が異常に太くなり瘤状や蛇状に盛り上がって浮き出てきたり、色素が沈着して見た目も良くないのですが血液が滞留することで足がむくんだり重く感じられ、疲れやすくなるという。
「この静脈瘤の原因は、足の静脈は血液が上に戻るのですが、その逆流を防ぐための血管の弁に問題があるのです。何らかの理由で弁が正常に働かなくなり、血液が逆流し、血管に血液がたまってしまうのです」
 なりやすい方は、まず性別では女性が多い。何時間もたちっぱなしの職場の方や、遺伝による場合が多い。統計的にみると例えば母親が静脈瘤の場合、子どもにも出やすいといわれている。
「年齢とともに増える傾向もあります。椅子に座りっぱなしで足をあまり動かさない仕事の場合も起こることがあります。こうした仕事では、立ったり座ったり足を動かした方がいいですね。治療については、症状や患者さんの希望により外科手術や理学療法など様々な治療法があり、それぞれメリット、デメリットがあります。簡単な見分け方ですが、まず『足の血管が瘤のようにみえる』『足の血管の一部が青紫色に盛り上がっている』『あしのむくみやだるさがあり、時々痛みを感じる』『寝ているとき足がつる』等々ですが、気になる場合は、治療法も含め、我々専門家にご相談ください」
(ライター/本名広男)
 
総合相模更生病院
TEL/042-752-1808 FAX/042-752-1559
   
ホームページ http://www.sagami-kouseibyouin.or.jp/
『坂の上ファミリークリニック』、「訪問介護ステーション」「心で介護坂の上」「坂の上在宅医療・介護相談所」の、総勢76名の医療・介護スタッフが、安心の在宅医療・介護で、ご家族が笑顔で過ごせるようにお手伝い。
『坂の上ファミリークリニック』 院長 小野宏志氏
1994年3月、産業医科大学卒業。1994年5月、京都大学医学部附属病院心臓血管外科勤務。1994年7月、浜松労災病院心臓血管外科勤務。2005年9月、坂の上ファミリークリニック開院。
在宅医療で患者さんとご家族を支え
緊急時は夜間・休日対応します
外来・入院についで第三の医療といわれる在宅医療。自宅で医療を望まれる方や、
最期を迎えたい方のために、
その重要性が高まっている。浜松市の『坂の上ファミリークリニック』では、
その在宅医療と訪問介護サービスで、地域の患者と家族を支援するクリニックだ。

 在宅医療を静岡県浜松市とその近隣で展開する『坂の上ファミリークリニック』。在宅医療とは、がんなどで自宅でのホスピスケアを希望する方や、通院が困難等の患者にむけた近年重要さが増している医療だ。自宅でも病院とほぼ同様の治療を受けることができる。特に高齢者の多くは、施設や入院よりも住み慣れた地域社会の中で家族とともに暮らしたいという希望を持たれている方が多いので、在宅医療や訪問介護はニーズが高まっており、拡充が求められている。同院では在宅医療として11名の医師が、定期的な訪問と必要に応じた往診を行い、診察や検査、薬の処方などの医療を展開している。また、がんの患者さんを中心に訪問看護も行っている。訪問介護ステーションも併設しており、身体介護や生活介護を必要とされる方にはホームヘルパーが訪問し、介護サービスを行う。また、必要に応じて20名在籍する看護師の訪問も。訪問介護ステーションにはケアマネージャが4名、ヘルパーが19名在籍し、生活から療養、看取りまで利用者と家族へのサポートを行う。
 開院から7年。現在は往診中の患者が約450人。そのうちがんの患者は、約50人。がんの場合はホスピスケアになる場合が多く、開院してから現在までがんの方含めて約1170人位看取っている。現在、日本では3人に1人ががんで亡くなっている。ほとんどの方が病院で最期を迎えているが、患者からすれば住み慣れた自宅で、家族とともに最期を迎えたいというのが願いだろう。
『坂の上ファミリークリニック』は、地域の医療・介護スタッフと協力し、住み慣れた家で家族と一緒に暮らしたいという気持を応援し、充実した医療で、患者と家族の希望する在宅での生活を支えているのだ。
(ライター/本名広男)
 
坂の上ファミリークリニック
TEL/053-416-1640 FAX/053-416-1648 Eメール/info@sakanoue-fc.jp
   
ホームページ http://www.sakanoue-fc.jp/
『医療法人 にしむら耳鼻咽喉科』
西村明子院長
いびきは治療が必要な場合がある
睡眠を改善して生活の質の向上を
いびきは気道が狭くなり起こる。このとき酸素不足を引き起こし睡眠の質を低下させる。
ひどい場合は睡眠時無呼吸症候群として治療が必要になることも。
『医療法人 にしむら耳鼻咽喉科』西村明子院長は、睡眠の質を向上すれば
人生も変わるという。

「いびきは病気」、そういわれると少々ショッキングに思えるかもしれない。しかし、いびきは気道が狭められ起こるものなので、酸素不足などで睡眠の質を低下させたり、睡眠時無呼吸症候群である可能性もでてくる。この病気は新幹線の運転士が、居眠り運転をした事件で有名になった。
『医療法人 にしむら耳鼻咽喉科』西村明子院長は、いびきと睡眠時無呼吸症候群の外来を行っている。いびき・睡眠時無呼吸の治療は検査から行うが、通常は入院が必要だ。同院では自分で検査ができる「睡眠ポリグラフィー」を貸し出し、自宅で検査を行うことを勧めている。そして検査結果により、一人ひとりに応じた治療を勧めていく。
 西村院長が行っている治療は、患者のライフスタイルに合った最良の診療を行う。西村院長によれば、「太っている人はまず痩せることです。今いびきで振動している部分を手術して切り取ったとしても、すぐに周りから脂肪がついてきて元の状態に戻ってしまいます」という。
 睡眠中の無呼吸回数が多い場合には呼吸器「シーパップ(CPAP)」療法も保険適用になる。鼻から空気を送り込む機器で、塞がったのどに空気を通すので、酸素不足になることがないのだ。
「以前は機械が大きく、持ち運びに不便でしたが、最近ではコンパクト化され、出張時に持ち運びするビジネスマンの方もいらっしゃいます」
 また、のどの形によっては手術が有効な場合がある。西村院長はこうした治療で患者の睡眠の質を改善するのだ。
「いびきを軽くみている方もいますが、これは睡眠の質を悪化させるものです、睡眠不足だと生活の質に直結します。よりよい生活を送るためには、いびきへの対処が必要なのです。睡眠の質が改善すると人生はかわるものですよ」
(ライター/本名広男)
 
医療法人 にしむら耳鼻咽喉科
TEL/072-990-6565 FAX/072-990-6767
   
ホームページ http://www.nishimura-orl.com/
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