日本が誇るビジネス大賞 2015


イギリス生活情報誌 
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ガーデニング型樹木葬(フラワーメモリアル国立府中)

コミュニティー墓地 プレアージュ(小平メモリアルガーデン)

アクセス/西武新宿線小平駅より徒歩約3分
創業90年の石材店が見る日本人の「想い」

墓石販売と霊園開発・運営の「松戸家」が
進む「お墓離れ」について考える

 石材店としてもうすぐ百年を迎える東京・小平市の『松戸家』は、宗教法人と一緒に霊園の開発・運営も手がけ、首都圏で3万件の販売実績を誇る。その4代目社長が30歳の中本泰輔氏である。父である先代が急逝され、中本氏が2013年に急遽、この老舗企業の経営を引き継いだ。先代は、自ら霊園設計の図面を描く人であったし、業界の将来性を考えていた。中本氏は、その教えと思いを受け止めつつも、若きリーダーらしく次々と斬新な企画を打ち出し、契約率のアップや地域住民との関係改善の成果を上げている。日本の今後のお墓事情について、新鮮な見解を持つ人でもある。
「日本人の『お墓離れ』が指摘されるようになって久しいですね。業界の中には、『祖先を崇拝する気持ちを失ったのだ』と言う人がいますが、私はそう思いません。祖先を崇め、故人を偲ぶ気持ちは同じです。むしろ、『墓を持ちたいけど持てない』人が増えているのだと思います。ライフタイルが完全に変わってしまった。たとえば子供が大阪や札幌で生活しているのに、親が東京にお墓を持ちたいと思うだろうか? 子供たちの負担になることがわかっているから従来のお墓を選ばず、樹木葬や散骨を、あるいは永代供養墓、合祀墓を選ばせているのだと思います」
「でも、供養したい気持ちは深く不変です。最近、樹木葬を申し込んだご遺族が、いざ埋葬の段になって拒否するケースが増えているとか。そこにお墓参りや供養するにふさわしい『佇まい』が無いからです。私たちもそれにこだわって、「フラワーメモリアル国立府中」の5種類の永代墓を築いたのです。これからも供養したいという気持ちにお応えするお墓を提供したいですね」
 中本氏は、ライフタイルの変化に合わせ、さらに20年先を見据えた事業戦略を考えている。その変化するライフスタイルに合わせるように、大きなお墓を数世帯で共有する永代供養墓「コミュニティー墓地」、15年という期限を区切って更新していく「有期限墓地」、美しい琉球ガラス製骨壷で四季の花咲く花壇に眠る「ガーデニング型樹木葬」など、次々と新しいスタイルのお墓を提案している。また、「ヨーロッパ風の庭園」(フラワーメモリアル国立府中、小平メモリアルガーデン)や「森との調和」(フォレスト所沢)をモチーフにした霊園作りを行い、クリスマスリース作りや寄せ植え体験教室で地域の方との交流を図ることで、従来墓地が持っている「暗い」「怖い」といったイメージを払拭させ、新しい墓地と地域との関係性を作るよう努めている。

松戸家
TEL:042-341-0117 FAX:042-341-0552
ホームページ http://www.mazdoya.co.jp

株式会社 オクト
代表取締役 増田伊三雄氏
愛媛県出身。大学の機械工学科で流体力学を中心に学ぶ。卒業後、ダイヤモンド工具メーカーに就職。技術を磨き、経験を積んだ後、独立。名石庵治石の産地の特性を生かした石材工具卸売業を経て1989年、排水処理装置開発製造販売会社「株式会社オクト」設立。その後、ウォーター・リサイクル工法協会設立。
機械工学の技術と知見を生かし
排水・汚泥処理システムを開発
土木工事現場の効率向上に寄与

 ウォーター・リサイクル工法。土木工事や工場で発生する汚泥、汚水、濁水を現場に設置するコンパクトな設備で処理できる画期的なシステムだ。『株式会社オクト』の増田伊三雄社長が開発、国土交通省の新技術情報システムNEITESに登録、公開され、業界の注目を集めた。
 従来のコンクリート切削作業や切断作業では、発生する汚泥排水を全量回収し、産廃として処理をしていたが、このシステムは、ろ過、脱水、中和処理まで行い、処理された排水は工事用水や工場用水として再利用でき、汚泥の減量、処理コストの削減にもつながる。
 増田社長は、大学の機械工学科で学び、ダイヤモンド工具メーカー勤務、その後独立し、会社を興し、同時に排水処理装置の技術開発に取り組んできた。コンクリート粉を凝集沈殿させる気泡式沈殿装置やコンクリート切断時の廃水を除去して再利用する中和濾過装置付き水タンクで特許を取得、ウォーター・リサイクル工法も研究の成果だ。
 ウォーター・リサイクル工法を導入する企業を募って、ウォーター・リサイクル工法協会を設立、加盟した60社に技術情報を無償提供するなど普及に力を入れている。「経済性やリサイクル性の向上、環境負荷の抑制を目的に開発した技術。これを越えて技術開発が進むことを期待したい」。社長の開発意欲は衰えを知らない。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 オクト
TEL:087-871-2044 FAX:087-871-5065 Eメール:ocuto@ocuto.co.jp
ホームページ http://www.ocuto.co.jp/


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