井形慶子 イギリス
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医療の連携はもちろん、利用者の定員は1日10名まで、きめ細やかに目配りする。
外出やイベントなど、利用者その人の状態と、その日の感情までもしっかり汲み取る、人・対・人の信頼関係が築かれている。
当たり前に、入浴・排泄・食事
普通の生活をサポートする介護

 椅子に座って食事をし、通常の浴槽に浸かって入浴し、普通にトイレに座って排泄する。そんな当たり前のことを高齢者が当たり前にするデイサービスを展開する『デイサービスセンターめぐみ』。豪華な建物の中で提供されるシステマティックで流れ作業のような介護に疑問を抱いている人なら、『めぐみ』のサービスにピンとくるだろう。
 彼らの取り組みに出会って、三大介護と呼ばれる「入浴・排泄・食事」を、サービスという観点を超えて、「自分で当たり前のようにできる」ようにすることこそ、高齢者たちの幸福につながることに気づかされた。機械浴槽ではなく、一般の家庭にあるようなバスタブで、同性のスタッフのヘルプのみで入浴することが、どれだけ平穏をもたらすことだろう。大きな食堂にズラリと車椅子を並べて、一斉に給仕してもらうのではなく、椅子に移動して食事を楽しむことが、どれだけ幸福なことか。そして、定時のオムツの交換が、どれだけ本人のストレスになっているか、自らの立場に置き換えれば、想像するのに難くないだろう。
『めぐみ』に来る利用者たちは、自然とよく笑うようになっているという。きっと理由はシンプルだ。当たり前のことを当たり前にできるよう、導いてくれるから。信頼できるスタッフのもと、自分自身を取り戻すことができるからではないか。認知症や要介護の高齢者たちが時折見せる常軌を逸した行動や暴力は、一対一で向き合い、心の中を慮れば見えてくることを、園吉洋社長をはじめ、ここのスタッフたちは知っている。自尊心を取り戻し、普通の当たり前の生活を自分の手で営むことで、その苛立ちや、やり場のない思いは薄れていくと。
 そのことを、利用者たちの変化が物語っている。車椅子が要らなくなった、薬が減った、夜もよく眠れる、など日々好転の連続だ。「優秀な介護職とは、自らが高齢者を心配し、自らの感受性を大切にしている。サービスは貴方自身だということを認識している」と吉洋社長は話す。これらの価値観が、真のケアサービスを創り出すことを確信、地域からも現在大いに期待されている。スタッフも着実に育ち、山形から新たな風が吹き始めている。
(ライター/中村美奈子)
 
デイサービスセンターめぐみ
TEL/0234-31-9170 0234-43-0470 
FAX/0234-31-9171 0234-43-0471
   
  ホームページ  http://www.geocities.jp/megumiday/
   
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