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なかなか人には言えず、お医者さんにかかるのもつい躊躇してしまうお尻の悩み。「痔核硬化療法」を駆使し、多くの人のお尻の悩みを解消してきたのが「連雀肛門外科消化器内科クリニック」の院長黄田正徳さん。大学の医学部を卒業後、総合病院の外科・肛門科で活躍後、独立。1999年に連雀肛門外科消化器内科クリニックを開院する。都内でも数少ない肛門科の専門医として、長年の経験と最先端の治療法に通じ、患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を低下させない治療で、自分らしい生活を続けられるようにサポートをしている。そんな黄田さんにご自身のこと、そして知っておくべき痔の症状と治療について伺った。


30年以上に渡る医療経験から語る痔の真実



長女10歳時と長男0歳時の写真。
─先生は都内でも数少ない、肛門外科の専門医だとお伺いしましたが、いつ頃、どういったきっかけでこの道に進む決心をなされたのでしょうか。
黄田 ものごころついた頃から、という答えになりますかねえ。父親が開業医だったので、自分も割と幼い頃から、将来は医者になるんだ、と。

─お父様も、やはり肛門外科ですか?
黄田 そうです。

─そうしますと、病院は引き継がれる形で?
黄田 いえ、父親は新宿の方で開業してました。なので私も新宿育ち。

─子どもの頃から、部活とかなにか打ち込んだものとか、お医者さん以外の進路を考えたことはなかったのですか?
黄田 医者になるための勉強以外、あまり真剣に生きてこなかった、と言いましょうか(笑)思い出の場所とか、子ども時代のエピソードとか、面白おかしく語るのが苦手でして、やりにくいインタビュー相手で申し訳ない。実は一度だけ、ラジオに出演して、司会者相手に痔の治療法などひとくさり話しまして、それを電子書籍の形でまとめましたものがあります。研究論文以外に私が書いた唯一の本ということになるのですが、その中でさえ、痔の話しかしていない(笑)。

─でも、お休みの時とか、趣味などは?
黄田 強いて言えば、油絵ですかねえ。

─お描きになるのですか?
黄田 いえ、描いたりコレクションしたりではなく、見るだけ。美術館とか展示会に足を運ぶのは好きです。でも、通でないことは自覚してまして、よほど有名な人以外、詳しくは知らないので。


中国の学会に参加した時に。北京の城門前。
─では、プライベートな質問は割愛して(笑)、本題に入らせていただきます。患者さんの傾向といったようなものはあるのでしょうか?
黄田 傾向、と言いますと?

─こういう仕事をしている人に多い、とか、何歳以上になるとリスクが高まる、とか、なにかありそうに思えたのですが。
黄田 それはちょっと、思い浮かびませんねえ。うちの患者の場合、現役ばりばりのサラリーマンも来れば、一人暮らしの高齢者も来ますからねえ。もちろん生活習慣と痔の関わりは根深いものがありますので、これは順を追ってお話ししますが、職業や年齢はさほど関係しないというのが、勤務医時代から通算しますと30年以上この病気と取り組んできた私の結論です。

─男女差もありませんか?
黄田 それはまあ、厳密に言うとあります。傾向としてはある、と言えばいいでしょうか。痔の症状の8割を占めるのが、鬱血がひどくなる、いわゆるイボ痔なのですが、この症状には特に男女差はありません。女性に多いのは切れ痔で、これは女性が便秘になりやすいことと関わりがあるからです。便秘になった結果、固い便を無理に出しますと、肛門が裂けてしまう危険性があって、つまり切れ痔ですね。一方、痔ろうは男性に多い。大便に付着した細菌のせいで、肛門腺が化膿し、炎症が起きるわけですね。

─聞いてるだけで、痛そうです。
黄田 そうでしょう(笑)、どの症状も、進行すると激しい痛みが生じ、痛みのあまり排便を我慢するようになって、ますます症状が悪化するという悪循環に陥りやすい、厄介な病気なのですよ。もうひとつ厄介なのは、お尻の痛みというのは、本当に耐え難くなるまで医者に診せたがらない人が、まだまだ多いので……うちの病院では、ほとんどの症状は入院手術などせずに治します。初期の症状なら注射一本でOKということもある。あらゆる病気について言えることですが、初期のうちに治療するのが最善の治療なのですよ。


新婚旅行でシンガポールに行った時。マーライオンの前で。
─先ほどのお話しでは、職業や年齢はさほど関係ない、とのことでしたが、我々のような出版業界の人間は、何時間も机に向かっていることがよくあるわけでして、たまたま私の周辺には痔で苦しんでいる人はいませんが、痔になりやすいのではないか、というイメージはずっとあります。これは間違いですか?
黄田 今の話が、あなたの認識だとしますと、半分正しく半分間違っている、ということになるでしょう。なにも出版業界に限ったことではなくて、経理の仕事でも、受験生でも、何時間も机にかじりつくような生活を続けますと、痔になるリスクは誰でも高くなる、というのが、私が言った意味なのです。逆に言うと、座り仕事が2〜3時間以上続くようなら、途中でちょっと姿勢を変えたり、できれば屈伸運動をするとか、気分転換を兼ねて少し歩いてみるとか、それだけでも肛門周辺の鬱血が起きるリスクはかなり軽減できるものなのです。肛門周辺の筋肉を鍛える運動を日常的に行えればよいのですが、現実問題として仕事中には難しい、と言われることもあります。でも、仕事をさぼっていると思われない範囲で、できることはあるはずでしょう。トイレに行く時などは、どっちみち立ったり座ったりしますでしょう。ついでにトイレの中で軽く屈伸運動をしてみてください。これを1時間に1度するだけでも、長い目で見れば相当な違いが出てくると思いますよ。

─立ち仕事は、どうですか?
黄田 立ち仕事は、血流の点では座り仕事よりよいように考える人が多いのですが、それも正しくないので、また別のリスクがあります。健康な人でも、長時間歩くと足がだるくなったりしますでしょう? もともと血流にいささか問題があるような人ですと、足のだるさやむくみから、下肢静脈瘤になってしまうこともあります。血流の滞りを防ぐように、立ち仕事の際は、きつめの長い靴下や着圧ソックスを用いることをお勧めします。

─とにかく血流を良くしないといけないのですね。具体的にどういうところに気をつければよいか、教えていただけませんでしょうか。
黄田 昔から「冷えは万病の元」と言いますでしょう。これが基本中の基本。血行が悪くなりますと、手足だけでなく体中が冷えるわけでして、 さっきもお話しした、何時間も座りっぱなしや立ちっぱなしの状態が続くというのは、この状態に拍車をかけてしまうことになるのです。もちろん肛門周辺も血行が悪化しますと鬱血が起きやすくなり、痔の症状が出やすくなります。どんな仕事をしているかに関わりなく、一日の終わりにはゆっくりお風呂に入ってお尻を温めてもらいたい。血液の循環を良くすることで、痔だけでなく様々な病気の予防になるわけですから。寒い時期は、携帯用カイロなども活用するとよいですね。


大腸肛門病学会に発表時に掲示された自分の発表掲示文の前。
─まずは体を冷やさないこと、ですね。熱々の料理を食べて中から体を温める、というのはどうでしょうか。
黄田 なにを食べるかによりますね。専門医の見地からも、食習慣や排便習慣は痔の対策として非常に重要です。みなさんにお勧めしたいのは、不溶性食物繊維を多く含んだ雑穀類や豆類を食べること。これは便を軟らかくする効果がありますので、痔の発症リスクを軽減できます。反対に、アルコールとか、極端に辛いものはよくない。血流をよくするどころか、肛門周辺の鬱血を引き起こしやすくなります。脂っこいものも含めて、下痢の原因にもなりやすいので、注意が必要です。なによりも、不規則な生活こそ痔の大敵、ということを知ってもらいたい。逆に言えば、規則正しい生活習慣を身につけることで、リスクを軽減できるのです。なにも痔に限った話ではありませんが。

─それでも、なる時にはなるのが病気というもので、痛みを感じたらすぐにクリニックへ、ということですね。
黄田 前にも言いましたが、お尻の痛みというのは、我慢できなくなるまで医者に診せたがらない傾向がありまして、これが結果的に、手術が必要になるようなケースを増やしたりもしているわけです。実は単なる痔ではなかった、という可能性だってあるわけですから、ここは何度でも協調したいのですが、早期の受診がなにより大切です。

─単なる痔では済まなかった、と言いますと?
黄田 当クリニックでは、出血を訴える患者さんには、大腸内視鏡検査をお勧めしています。大腸ガンの約8割は、大腸下部のS字結腸や直腸に集中していますので、これが出血したような場合、肛門出血とまぎらわしいことになるわけです。

─痔だと思ったらガンだった、とは怖い話です。
黄田 ではありますが、ポリープを含む初期大腸ガンは、肉眼的出血量は少なく、便潜血反応で見つかる程度で、これが早期発見を妨げています。ガンも今や、早期であれば治せる病気になってきているわけですし、内視鏡検査は是非、早い段階で受けていただきたい。


町内会のお祭りで長男との写真。
─先ほど、痔の症状の8割はイボ痔、とうかがいましたが、幸運なことに経験がないもので(笑)、具体的にどのような症状で、こちらのクリニックでの治療はどのような特色があるのか、教えていただけませんでしょうか。
黄田 はい。まずは痔になる要因ですが、これは様々です。様々な要因で肛門周辺に鬱血が発生して、痛みや出血が生じる疾病を、痔疾と総称するわけですが、大別して、肛門の外側に出来る外痔核と、肛門の内側、直腸との境界部にできる内痔核があります。痔核の8割はこの内痔核です。イボ痔というのは単なる俗称で、現実の診断は千差万別になるわけですが、これを語り始めると大変なことになり、読者も読むのが辛いだけでしょう(笑)。当クリニックでは、痔核硬化療法という、注射液を用いる最先端の治療法を採り入れております。ごく簡単に説明しますと、硬化注射液を用いて、痔核組織に中程度の繊維化作用と毛細管の収縮作用を生じさせるものでして、これだと、細胞組織の壊死は起こりません。施行後に2〜3日の違和感はともないますが、問題なく排便できるようになります。

─なるほど。注射1本で痔を治す先生がいる、という評判は、決してオーバーではなかったのですね。
黄田 これは自慢でなく純然たる実績の話で、年間300人以上の施術で95パーセント以上の治癒率です。

─先ほどから、お尻の痛みは我慢できなくなるまで医者に診せない人が多い、とうかがっておりますが、これは逆に言いますと、我慢できる程度の人も多い、ということになるわけでしょうか。
黄田 我慢してなんのメリットがあるのか、ということですね。これまた何度も言いますように痔に限った話ではないのですが、素人診断・素人療法が一番危険なのだということを、皆さんに理解していただかないと。我慢して、重症化・慢性化する前に受診していただければ、先ほども言いましたように、注射1本で治せるケースが多いわけです。最近の肛門科は、受診しやすい環境が整ってきていますし、治療法も進歩しているわけですから、なにか異変を感じたら、ためらうことなくクリニックを訪れていただきたい。




連雀肛門科消化器内科クリニック
TEL/0422-40-6955 Eメール/info@renjaku-clinic.com
ホームページ http://www.renjaku-clinic.com/


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