日本が誇るビジネス大賞 2015


イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
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MONKEY★MAGIC KICKBOXING STUDIO 会長
マサル氏(本名:伊東卓)
「打倒ムエタイ」を掲げリングに上がる現役のキックボクサー。一人でも多くのチャンピオンの育成を目指し、厳しい練習を通じてかっこいいからだとつよいこころ、よいあたまを養っている。

諦めない気持ちを
奮い立たせるスタジオ

 「ある日、大学の仲間と市民体育館へ行った時に、そこでキックボクシングを見て一目惚れしました。同好会なので練習は週に一回だけでしたが、練習のない日は昼休みに一人で走ったり、ウェイトトレーニングなどをしていました。練習のある日は誰よりも早く来てキックボクシングをしていました」
 そう語るのは『MONKEY★MAGIC KICKBOXING STUDIO』の会長マサル氏だ。同スタジオは、「かっこいい からだ」と「つよい こころ」を養い、それにふさわしい「よい あたま」を持つ、将来社会で活躍できる人格者を育てることを目標に、初心者から本格派まで老若男女問わず目的に合わせた指導を行っている。
 現役のキックボクサーでもあるマサル氏は、大学時代に新空手道全日本選手権大会で準優勝した経歴を持つ。当時、市民体育館での練習は週に2回だけで、初めは技も知らなかったが、研究と努力を積み重ねて実力を伸ばしていった。
 しかし、プロの道は順風満帆ではなかった。賞金300万円を目指し参加した「トーワ杯」の1週間前に顎の骨を骨折して出場を断念。その後、デビュー戦では勝利を勝ち取ったものの2戦目試合中に逆側の顎も骨折、さらに内蔵が破裂し、1ヵ月間の入院を余儀なくされたという。
 しかし、入院中も頭をよぎるのは次の試合の事だった。
「私はキックボクシングが好きだったんです。新日本キックボクシング協会に15年くらい所属していたんですが、30代半ばになると周囲から引退を勧められるようになりました。しかし自分自身は衰えを感じていなくて、独立することを考えました。
 今年で43歳になります。今まで何度も大けがをして満身創痍でした。しかし、その度に『魂畜生(こんちくしょう)』この言葉を噛み締めながら繰り返し逆境を跳ね返してきました。現在もリハビリ中ですが、必ず復帰してチャンピオンベルトを手にしてみせます」とマサル氏は熱く、そして力強く語った。
(ライター/馬場紀衣)

MONKEY★MAGIC KICKBOXING STUDIO
TEL:070-5088-3448 Eメール:monkey.magic.since.2009@gmail.com

株式会社 Fruition 代表取締役
佐治薫氏
10代の頃から車の販売業に携り、板金会社を設立。2013年に会社を他社に譲ったが、車好きを通じて出会ったパートナー井上氏と共に再度起業を決意。1年の準備期間を経て、オートサービス全般を手掛ける『株式会社Fruition』を設立した。

親切丁寧な対応で
マイカーの夢を叶えてくれる

 代表の佐治薫氏率いる『Fruition』は、中古車販売・自動車整備・修理・カスタムなど車に関することなら幅広く対応してもらえる。佐治氏は、前職で出会った友人、井上氏と共に同社を設立。車をこよなく愛する二人は、佐治氏の経営に関する知識、井上氏の整備士の資格と互いの得意分野を生かしながら業務を行っている。佐治氏が語る同社の強みは、車・バイクを問わず販売や修理、板金塗装、いざというときのレッカーサービスまでトータルにサポートできることだそう。地域密着型の会社だからこそ、依頼者、顧客との距離が近く、親身になってもらえるのも魅力だ。中古車販売では、全国のオークション会場と提携していて、他店では見られないような優れたコストパフォーマンス。若者の車離れが進む中、お金の問題で愛車を持つという夢を諦める若者にとっても強い味方だ。豊富な車種、品質の確かさなど知れば知るほど同社の中古車販売の人気の秘密が見えてくる。保証は最長3年間。購入した車の修理・設備を充実の保証内容で全国365日24時間サポート。緊急ロードサービスも行っている。
 自動車買取では、一般買取店のシステムとは異なり、ネットオークション代行システムを適用。余分な経費を省く事で、同じ車両でも高く買いとってもらえる。ディーラーに入ることに気後れしてしまう人も多い中、誰でも気軽に立ち寄れる憩いの場所にしたいと話す。会社名の『Fruition』(達成・実現)は、「お客様の願いを叶えて差し上げられる会社」という意味が込められているそう。スタッフの厚いサポートで、憧れのマイカーの夢を実現させてくれる。しっかりと基盤を固めて資金を整えながら、将来は、海外への輸出事業を目指す佐治氏と井上氏の挑戦は終わらない。
(ライター/播磨杏)

株式会社 Fruition フルーション
TEL:046-280-4691 FAX:046-280-4692 Eメール:fruition2014@tuba.ocn.ne.jp
ホームページ http://www.fruition-cs2013.com/

株式会社 ターゲンテックス 代表取締役
中村幸司氏
東京都出身。日本大学工学部機械工学科卒業後、大手自動車関連会社に就職、性能向上調査などを担当。独立して1991年『株式会社ターゲンテックス』設立。磁性粉体の除去法などを発明し特許を取得。ブラジル地球サミット国際環境機器展に招待参加。日大大学院工学研究科非常勤講師も務めた。

環境負荷抑制に効果を発揮
オイルの磁性粉体除去技術

 東京都内のある外車専門店が、「ターゲンテックス」製の無交換式オイルフィルター『PECS MARK-IV(ペックスマークⅣ)』を導入した。決め手になったのは、発明者の代表中村幸司氏が披露した実証実験で、エンジンオイル内の微細鉄粉類を永久磁石の特別な配列と構造で除去する驚異的な技術に驚き、導入効果の大きさを確信したことだった。
「濾紙フィルターの場合、濾紙が捕捉できない、40ミクロン以下の金属粉はエンジン内を循環し続け、2次、3次の摩耗を引き起こす。PECSは粒子径30〜40ミクロン以下から1ミクロン前後迄の微細な磁性粉体を吸着し、磁力線の影響でオイルの劣化も防止できるのです」
 主要自動車生産国で取得した特許技術は単純化すれば、濾紙エレメントの代わりに磁石型エレメントを用いて、N極とN極またはS極とS極の相互の反発しあう永久磁石間の間隔を狭め反発し合う磁力線をより密にし、その間隙を流れるオイル中の磁性粉体を吸着する仕組みだ。
 PECSは、Power up and Economic Clean Systemの略だが、環境負荷抑制効果は大きい。米国国立カリフォルニア大学環境科学研究所の実験では、同一車種で8000㎞走行後の大気汚染物質の排出量が、PECS未装着車に比べ装着車は総炭化水素量が45・8%、一酸化炭素が34・4%、二酸化炭素が21・6%、窒素酸化物は42・4%も少なかった。もう一つは、濾紙生産のための樹木伐採の抑制。新車生産台数や濾紙交換回数などから、濾紙生産のために伐採される樹木を年間約50万本と推定、濾紙無用のPECSが普及すればこれを大幅に抑制できることになる。
「濾紙フィルターの摩擦損失が約12%なのに対しPECSは約6%。この摩擦損失低減によって一般道で約10%、高速道で約20%の燃費向上が得られ、経済効果も大きい次世代オイルフィルターです」。中村氏の普及促進意欲を支えているのは掛け値なしの多様な効果だ。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 ターゲンテックス
TEL:03-3326-7081 FAX:03-5313-2430 Eメール:ttpecs@tagen-tecs.co.jp
ホームページ http://www.tagen-tecs.co.jp/

オフィス 築 代表
築ゆかり氏
1972年、山梨県立女子短期大学幼児教育科卒業。転勤族として過ごした子育ての経験から、親子関係の重要性に気付き、それをメソッド化して子育てに悩む母親に道を示す。2010 年、『オフィス 築』を設立。2013年、事業を会員制ベビーシッター専門とする。著書『子育ての切り札「ま・み・む・め・も」メソッド』、『今のわたしはきらいです』。講演も多数こなす。

親の〝気付き〟から親子の
関係を〝築き〟直す手伝い

 『オフィス 築(きづき)』の代表・築ゆかりさんが、子育て支援事業を開始する前には、自身の体験がある。子育てに悩み、苛立つあまり子どもに当たってしまった。その時の子どものまっすぐな感情にハッと気づかされ、目が覚める思いをしたという。親の怒りの理不尽さを嫌がっており、子どもなりに自分を認めて欲しいことを切々と訴えられた。子どもの時、自分が親からされて嫌だったことをそのまましている自分を思い知ったことだった。だが、それですぐ自分を変えられたわけではなかった。築さんは「その後長いトンネルに入り、相談された家族の事実や心理学を学ぶことで、自分が迷ったり困っていることを解決する出口を見つけられたのです」という。
 この体験を本にまとめ、自立した子どもに育てる為のポイントを5つに分けて解説した。それが『ま・み・む・め・もメソッド』(コラム参照)だ。以後、子育てアドバイザーの道を歩み、講演もしながら2010年に『オフィス 築』を設立した。「完璧な親というのはおそらくいません。どんな親御さんも、迷ったり困ったりしながら子育てをしています。そのお手伝いをする会社です」。さらに2013年には会員制ベビーシッター事業『せこんどまんま』を立ち上げた。「セコンド、つまりお子さんにとっても、親御さんにとっても二番目の、『お母さん』としてお手伝いをします。3人のスタッフしかいませんから大変ですが、各家庭の情報を共有しながら、病児シッターや園への送迎など、きめ細かく対応できます。だから会員制にしました」
「引きこもりや非行やいじめなどの子どもの問題も家庭環境、親子関係に行き着きます。そう指摘されて反発される方もいますが、少しでも心に響いて変わってくれる方がいればいい。子供たちのサインに気づき、明るく健全な家庭を築く大人を増やしたいです」
(ライター/土谷晴)

オフィス 築(きづき)
TEL:0564-25-5197 FAX:0564-25-5175 Eメール:info@officekizuki.com
ホームページ http://www.officekizuki.com/

MIMOケアステーション 代表
三森奈津子氏
大型ダンプの運転手をしながら離婚後に3人の子供を育てる。だが過労で肝臓を壊して入院。車イスを強いられて初めて障がいやハンデのある人の大変さを知る。これを機に障がい者の役に立つ仕事をすると決意。ボランティアとして経験を積んだのち、2012年に重度障がい者への訪問介護を中心とした『MIMOケアステーション 』を開設。2015年夏から障がい者の通所介護(ディサービス)事業も開始する。

気概を持って、訪問介護に
よる障がい者自立支援を行う

 障がい者を見る目が変わった
その支援を生涯の仕事に
 介護サービスには、高齢者福祉でなく障がい者の自立支援を行うものもある。神奈川県横須賀市にある『MIMOケアステーション 』は、重度障がい者への訪問介護などをしている。代表の三森奈津子さんが事業を始めたきっかけは、自身が病気で入院し、車イスを使うことになったからだという。「運転席で横断歩道の障がい者を見ていた時は、『早く渡って欲しいな』と思っていたのに、自分がその立場になってみると、障がいがいかに大変なハンデかが良くわかりました。治療でお世話になったお返しに、『これからは障がい者のお役に立とう』と決めたのです。最初はボランティアで、介護や障がい者支援の施設のお手伝いをして経験を積みました」
 障がい者訪問介護の仕事は、オムツ交換や入浴、食事の補助、買物などの生活支援だが、全盲の人には外出や移動を助ける。また、障がいを持った子供の世話も大きな比重を占める。発達障害や自閉症、ADHD(多動性障害)など、いろんな問題を抱えた児童約70名の、両親が働いている場合の預かりもしている。遊ばせもするが手洗いや挨拶、片付けなども教えている。
お金もらわなくても世話する
施設があってもいいじゃない
「でも、ここのサービスを利用できる人は運が良い方かも」と三森さん。「横須賀の場合、子供の発達障害や自閉症を診断できる医療機関が少ないのです。症状が悪化してから親や先生が気づくのでは遅いのですが」と言う。でも環境や制度の不備、過重な労働に見合わぬ報酬、人材不足……といった愚痴に終わらないところが三森さんのスゴさだ。「子供のお母さんが残業で予定の時間を過ぎても迎えに来ないことはよくあります。お世話できる単位時間に限度がある。でも私は、『お金もらわなくても見てあげる施設が、一つくらいあってもいいじゃない』と言うんです。元々、ボランティアでもやりたかったことなんだから」。そして、この夏には通所介護(ディサービス)事業も開始するという。気概の人なのだ。
(ライター/熊谷あつみ)

株式会社 MIMO ミモ
<本店>TEL:046-874-7207 FAX:046-858-0507
<支店>TEL:046-884-9103 FAX:046-884-9104

株式会社 MoDeL 代表取締役
鈴木英夫氏
1957年、神奈川県横浜市生まれ。千葉大学大学院にて自然科学分野の学術博士号取得。日本IBM基礎研究所で主に医学分野の研究を行い、米国IBMへも出向。31年間勤務の後、2014年に退職。社会貢献を目的にした『株式会社MoDeL(Model Design Lab)』と(一社)SDMコンソーシアムを設立。東京女子医科大学、岐阜大学大学院で非常勤講師も勤める。
「モデル化」手法を応用し
ヘルスケアなどに役立てる

 「人間のモデルさんはキレイ、プラモデルはミニチュアとわかりやすいけど、こちらのモデルを説明するのは難しいですね」と話を切り出した鈴木英夫氏。彼は2014年4月に『株式会社 MoDeL」を設立し、「アイデアからモデルをデザインするラボ」と説明している。だが今のところ、これで意味や業務を了解する人は少ない。むしろ、彼がやってきたことから聞いた方がわかりやすい。
「ある病院で転倒・転落事故をどうすれば減らせるかを分析しました。障がいが重いとか高齢という患者様は、高いレベルの注意を払うのですが、事故は低いレベルでも起きてしまう。この理由が分からなかった。私は事故者の観察記録から、『注意を守らない』『拘束を嫌う』『運動能力を過信する』という傾向を発見して、これが揃う人ほど危険だと『モデル化』しました。そうなれば、患者様と家族に『あなたは80%の確率で転倒する危険があります』と警告できます。患者様は納得して注意を守るようになり、事故防止・削減に役立ったのです」。なるほど、これは分かりやすく、有用な手法だと分かる。他にも感心したのは、IBM時代に肺癌診断の名医についてレントゲン画像の解析を研究した話だった。その名医だけが、画像から影が良性か悪性かを見抜いた。「良性のはクリッとしていて、悪性のはモヤッとしている」と解説するのだが、この「クリ/モヤ」がさっぱり分からない。名医の読影に付き合って、腫瘍の性状の何が違うかがやっと分かり、その知見で画像解析システム「名医」「明暗」を開発できたという。どちらの例にも『ユリイカ!』が伴っている。鈴木氏は、この楽しげな『モデル化」手法をビジネス分野にも使ってもらいたいと考え、公開・共有したいと考えている。それが『SDM』というコンソーシアムを立ち上げた理由だ。「金儲けより、人に喜んでもらえて、自分も楽しい仕事をして生きていきたい」のだそうだ。
(ライター/土谷晴)

株式会社 MoDeL モデル
TEL:045-777-7392 FAX:045-777-7392 Eメール:contact@model-jp.com
ホームページ http://model-jp.com/

渡辺クリニック 院長
渡辺正樹氏
1958年、三重県生まれ。名古屋大学医学部神経内科にて博士号取得。名古屋第一赤十字病院神経内科副部長を経て、『渡辺クリニック』開設。著書に『内科から見る自律神経失調症』(文芸社)、『もくもくワクワクで認知症を予防する』(筒井書房)。

ニッポン大認知症時代に
誰もが読むべき本を書く

 『渡辺クリニック』は内科だが、認知症、動脈硬化、自律神経失調症など脳や神経に関する疾病の専門クリニックである。長年、それらの患者を診てきた渡辺院長は今、3冊目の本を書いている(本誌が出版される頃に上梓予定)。書題は『認知症なんか恐くない~もくもくワクワク流認知症回復術~』。これで中味が想像できる人は同院のHPにある連載コラム「今月の話題」の熱心な読者だろう。「もくもくワクワク」もそのコラム記事の一つで、上手にまとまっており、そのまま2冊目の著書の題名になった。「そんな言葉聴いたことない」という人のために簡単に説明すると「もくもく」は情緒が安定し、ものごとに「もくもく」と取り組む状態、ワクワク」は向上心が高まって元気状態になることだ。神経内科的疾病とセロトニンやドーパミンなどの脳内神経伝達物質の関係を分かりやすく解説し、どんなセルフケアが有効かまで書いてある。語り上手なのに「学会向きにはできてないので」と謙遜。
 何しろ日本は今462万人の認知症患者がいて、2030年には3000万人になる「大認知症時代」だ。でも治療や介護の先が見えてない。早期発見して医院や家族だけでなく地域や社会で支える体制を作るしかないが……。「発見したら私は告知するようにしています。本人も家族も逃げてはいけない。症状の悪化を防ぐセルフケアをすすめます。『もくもくワクワク』のような科学的な訓練をしないと、高価な認知症の薬も〝ネコに小判〟になってしまいます。歩くのは前頭葉を刺激するし、人前でカラオケやるのもドーパミンが出ます。そして早いうちに『延命治療は望まない』と意思表示(リビング・ウィル)しておくことです。介護もこれからは老人が、正当な報酬をもらってやる。平均寿命より健康寿命を延ばす社会運動も必要です。そうした変換が次々起きないと乗り切れない時代が来ています」。自身57歳の神経内科医が、自分の半生と時代変化を両にらみしつつ書いた本だ。読みたくなってきたでしょ。
(ライター/土谷晴)

渡辺クリニック
TEL:052-955-5060 FAX:052-955-5080 Eメール:watakuri@soleil.ocn.ne.jp
ホームページ http://www.watanabe-cli.net/

有限会社 カクニ 代表取締役
林克比古氏
長野県川上村出身。学業修了後、土木業で経験を積む。父親が営む製材・土木業が廃業になった後、運転代行業などを経て、13年前に「有限会社カクニ」を設立。2年後に法人化。一般建設業の許可取得。2級土木施工管理技士、解体工事施工技士、特殊大型免許、遺品整理士などの資格、免許を持つ。古物商・金属商。

高齢化見据え遺品整理に注力
地域密着型事業の経験生かす

 千曲川の最上流部に位置する長野県川上村で一般・産業廃棄物の収集運搬、建物解体を業とする『有限会社カクニ』の本社事務所内に見慣れぬ看板がかかっている。「全国相続協会相続支援センター千曲川源流川上相談室」。遺品整理士の資格を持つ林克比古社長が室長を務め、遺品整理を業務の第3の柱に据えて地域密着型事業として推進している。
「亡くなった方の遺品を片づける仕事は以前からやっておりましたが、高齢化社会で必要になる仕事と考えて、一般社団法人遺品整理士認定協会の認定試験を受け遺品整理士の資格を取り、本格的に取組み出したのは4、5年前から。亡くなった方の部屋を片付ける特殊清掃もお受けし、遺品を仕分けしてご遺族の意向に沿って処理しています」
 同社の「高齢者の遺品・相続にまつわる地域密着型サポート事業」は2014年8月、中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画として長野県に承認された。この事業が地域の信頼を得ているのは、大事な遺品に向き合う林社長の思い遣りの心が根底にある。
「遺品をすぐ処分するのではなく、写真や身の回り品、思い出の品、大事にされていた家財道具などを当社で保管し、その間に遺族に処分方法を考えていただく手順で整理を進めています。また遺品を査定し、リサイクルできるものは当社が買い取ることも行っています」
 土木施工管理技士の資格や大型特殊免許を生かせる仕事として、13年前に『カクニ』を興し、商店街の大半の一般ゴミの収集や公共事業としてのカンや古紙などの資源物の回収、解体工事で業績を着実に伸ばし、昨年2月の大雪で倒壊した農業施設の解体でも依頼が後を絶たないほどに地域で信頼を得てきた林社長。「新たに業務の柱になった遺品整理事業に力を注ぎ、工場設備を充実させてリサイクルにも貢献したい」と、地域に密着した事業推進の意欲は衰えを知らない。
(ライター/斎藤紘)

有限会社 カクニ
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ホームページ http://itp.ne.jp/ap/0267990733/


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