ビニールハウス用スライド式雨樋支持具
1ヵ所 1,200円〜。
|
雨水を有効活用して経費節減。
スライド式雨どい支持具『てんすい』
『てんすい』は、雨水を活用するビニールハウス用スライド式雨樋支持具だ。
安価なコストで、農作物の安定的な生産を目的とした雨水利用システムを実現できる。
取り付けや調整、取り外しも簡単にでき、すぐに導入できる。
農家にとって毎日の水やりに必要な水道代は生産コストに直結する。水源の少ない場所にビニールハウスなどを設置している場合、そこまでパイプやホースを引く苦労もある。もちろん、その分の費用がさらに加わる。
ビニールハウス用スライド式雨どい支持具『てんすい』は、これらの課題を軽減する画期的な器具だ。具体的には、『てんすい』を使うことで、ビニールハウスに簡単に雨どいを取り付けることができる。雨水はタンクにためて再利用できるので水道代が節約できる。また、雨水を遮断することで、土砂流出などを防ぐ効果も期待できる。つまり、『てんすい』を導入することで、天からの授かり物である雨水を有効に活用できるだけでなく、防災面でのメリットも享受できるわけだ。
これだけのメリットがありながら、『てんすい』が安価であることには注目しておきたい。価格は1ヵ所1200円(税別)と手ごろだ。さらに『てんすい』は設置も容易である。既存のビニールハウスに後からでも簡単に取り付けることができる。もちろん、取り外しも簡単にできる。降雪時など、ハウスが壊れる心配がある場合には、取り外しておけばいいので安心だ。
『てんすい』を開発したのは、長野県伊那市に本社を置き、農業用資材や住環境設備などを手がける「有限会社 クルミ」。「ビニールハウス用スライド式雨樋支持具」として同社が特許を保有している。『てんすい』のネーミングについて、同社の増田光信社長は「天の恵みである雨水をもっと活用できないかと考えて、『天の水=てんすい』というネーミングにしました」と、その狙いを話す。
同社では、『てんすい』の開発・販売のほか、雨水を集めるために必要な雨どいや雨水タンクも一緒に販売している。また、取り付け・施工についてもきめ細かくサポートしてくれる。一般的なビニールハウスの場合、誰でも簡単に『てんすい』を設置することができるが、標準型で使用できないビニールハウスの場合には、現地にて打合せの上、現地に合った製品や工事を提案してくれというから頼もしい。このほか、雨水をためる工事についても丁寧に相談に乗っている。
『てんすい』は同社が特許を持つため、これまでは販売から施工まで同社自身が行っていたが、最近になって引き合いが増えていることに対応して、現在、全国で販売代理店を募集している。メリットが明らかな有望商品だけに、農家向けに商品やサービスを販売している代理店にとっても、新たなビジネスチャンスになるに違いない。代理店網の拡充につれて、『てんすい』の導入事例がさらに増えていくだろう。
「農家の皆様の経営支援はもちろんのこと、水資源の有効活用という観点でも当社の製品が社会に貢献できると自負しています」と増田社長は力を込める。その言葉どおり、ビニールハウスの必需品として、『てんすい』がさらに注目されることになりそうだ。今後どこまで成長するのか、大いに期待が高まる。
(ライター/大原一宮)
|