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村林建築工房 村林宜行代表
外壁リブ鋼板 錆
施主を第一に考えた配慮と、確かな技術で、愛知・三重を中心に、東海エリアで新築・リフォーム事業を手掛ける。打ち合わせから、現場監督まで自ら担当し、家づくりには施主の意向を第一に尊重するという姿勢に評価が高い。
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家を長持ちさせるためのポイントは、
築10年以上の建物にはぜひ「建物劣化診断」を
「せっかく建てたマイホーム、孫子の代まで長持ちさせたい」。それは誰しもが思うこと。メンテナンスを怠らなければ家は永く住めるものだが、メンテナンスの時期を見誤ってしまうと思いがけずに高額なメンテナンスの費用が必要になる場合も。大がかりな修繕になってしまうかもしれない。注文住宅やリフォームの会社『村林建築工房』の村林宜行代表は、それらを防ぐために「建物劣化診断」でチェックしメンテナンスのポイントを早期発見することを勧めている。
「『建物劣化診断』で大切なマイホームの現状の傷み具合を診断することにより、今後のメンテナンスの計画を立てることができます。築10年以上経過している建物ならば、ぜひ診断をオススメします」と村林代表。
チェックはまず目視から。家の外から始め、順に室内へと歩いて行くと効率的だ。敷地全体に、タイルの傾きや、土・コンクリートの陥没を探す。沈下している場合には、地中で水漏れしている可能性がある。建物の基礎や外壁にひびはないか。
外壁を指でこすってみよう。白くなってしまうなら、そろそろ塗装の時期だ。屋根は割れやずれ、腐食がないか。サッシはスムーズに動くか。一つひとつ、しっかりと確認する。
「最初は劣化箇所が一つであっても、調べていくと数か所に連鎖していることがあります。たとえば、外壁ひび→内部に漏水→木材腐食→シロアリ被害→壁下地、床下地腐食→床材被害→被害拡大、となりますから、早期発見が一番、小さなひびでも見逃さないで」
続いて室内。床材や畳、壁や天井に浮きやはがれはないか目視や手足で触って確認してみよう。ブカブカになっていたら、漏水やシロアリの可能性がある。普段は見ることのない床下や天井裏も、この機会にチェックしておきたい。
「こうした場所は、断熱施工の不備や、気密性の向上による換気不備などで、シロアリ被害を生じるケースも少なくないのです。そのほかに傷みやすいのは、やはり水回り。浴室や洗面所、キッチン、トイレなどの床は劣化しやすく、シロアリ被害も多いです。最近の傾向として、内部結露が原因となる問題が目に付きますね」と、村林さん。
この診断で新築時と比べて変化があるなと感じたら、まずは目で見て確認を。特に雨漏り、各部のしみ、ひび、床のふらつきなどがあれば注意すべきだ。
「そのために、できれば新築時に選定した材料見本現物を図面と一緒に保管しておいたり、各部の写真を撮影しておくのがいいのです。万一の補修の際に役に立ちます」
実際に劣化が確認されたら専門家に依頼し、調査してもらおう。
「診断の方法は各社違いがあると思いますが、『村林建築工房』では、①現状確認、②劣化確認(必要に応じて建物の一部を解体して劣化を確認することがあります)、③総合所見を出しクライアントとの原因と対策を相談、④修繕方法の確定、⑤見積もりを提出し、工事を実施します。工事の時は監理を行う担当者が常駐します」
人間の大きな病気も早期発見で防ぐことができる。建物も同じで定期的な劣化診断で修繕費用を抑えることができるのだ。劣化の早期発見と、信頼できる施工会社への依頼が家の長持ちの秘訣。おろそかにしないようにしたいものだ。
(ライター/本名広男) |
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