日本古来のパワースポット
緑が豊かで神聖な神社で、精神を清める
心身を癒す助けとなる精神的なエネルギーに満ちた場を「パワースポット」と呼び、若い女性を中心にパワースポットめぐりの人気が高まっている。水や緑が豊かで、神がまつられている神社は日本古来のパワースポットといわれ、再び人気を集めているのだ。なかでも、東西に広い静岡県は地域ごとにさまざまな自然に恵まれ、長い歴史と格式を持つ由緒深い神社が数多く鎮座されている。季節ごとの祭礼や行事も個性いっぱいの魅力的なものばかりだ。
『縣居神社』は、静岡県浜松市にある由緒正しい神社だ。御祭神(まつられている神)は、賀茂真淵大人命。中国の儒学が徳川幕府の官学となり、世の中が中国思想で覆われていた時代に生まれ、日本の国柄を明らかにし、これをまもるのが国民の努めであると唱導し、自ら進んで国学の開拓に一生を捧げた人物で、その学徳で永く国学の四大人の一人として後世に輝いている。当神社の創立は天保十年、御祭神の崇拝者である浜松藩領主水野忠邦公を始め、高林方朗その他の人々が東西に奔走して、現在の東伊場町賀茂神社の境内に勧請し奉ったことからはじまった。大正13年10月28日に工事が完成して賀茂神社境内に「縣居神社遺趾」の碑を残して、現在地に遷座。しかし残念ながら、御社殿は戦災により焼失。全県下の神社の協賛をえて昭和59年4月15日、現在の御社殿に遷座されたという歴史がある。尚、御祭神の本家筋にあたる岡部譲氏が、真淵の学徳をとなえ、所蔵の図書を寄贈し、その後を受けて、現在「縣居文庫」として文庫の拡充も図っているという側面をもつ。
緑が豊かで、神聖な気を発する同神社。心を浄化したいときに訪れるのに最適な場所だ。
(ライター/早坂七恵)
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