注目情報はこれだ! 2018


イギリス生活情報誌 
月刊
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『オイルシール』 NBR・フッ素・シリコン・ブチル・パーフロ・PTFEなど多種多様な素材で作成。

山野井文治さん
群馬県出身。戦前は機械加工工場、戦後は農業を営んだ山野井家の4人兄弟の四男。1963年、兄2人と「東洋オイルシール製作所」設立。68年に法人化。その後二代目社長に就任。
オイルシール作り50年超の歴史継承
安定した品質の維持に技術指導を徹底

「精神が濁れば、人の成長を妨げる」
 産業機械の駆動機構に不可欠なオイルシールを作り続けて50年超の歴史を持つ『株式会社東洋オイルシール製作所』の代表取締役山野井文治さんが事業推進に当たって戒めにしてきた言葉だ。群馬県の自宅を出発し、館林市の工場を回ってから埼玉県の本社・工場に出勤、日に1回は各現場に顔を出し、社員と直接的なコミュニケーションを図りながら、自己研鑽と技術向上への努力を促す。
「オイルシールは、機械の動きを円滑にし、潤滑油の漏洩や外部からの異物混入を防止する重要な基幹部品。安定した品質の維持は絶対的な命題であり、日々の業務を通じて若手社員に技術指導を行い、長年の歴史で培った技術を継承できているのが強みだと思っています」
 同社は、医療器用パッキンやOリング、各種工業用ゴム・樹脂製品も製造。ものづくりの生命線、「絶対に悪い物は作らない」ことを信念に産業を支えていく。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 東洋オイルシール製作所
TEL/048-928-6227
ホームページ http://www.toyooilseal.com/

ばねサンプル、NCスプリングマシン
技術力の向上で時代のニーズに応える。
成形機、熱処理機など約70種の器機が揃う工場。

吉村篤さん
早稲田大学法学部卒。教育関連の仕事に従事したのち、1946年創業の家業『フセハツ工業株式会社』に入社。2014年、4代目代表取締役社長に就任。社内改革や人材育成、WEB取引に力を入れる。
ばねづくりの伝統を守り
新分野にも挑戦

 圧縮コイルばね、引張ばね、ねじりコイルばね、ダブルキックばね、薄板ばね……。
 70年超の歴史を持つばねの総合メーカー『フセハツ工業株式会社』の工場から生み出されるばねは、400種類以上にのぼる。四代目代表取締役社長吉村篤さんは、洗濯バサミに使われるばね一つにも宿る伝統のものづくりの精神を大事にしつつ、新たな分野へも積極的に挑戦する。
「自動車部品、製鉄、電力機器などのメーカー向けの製品が主力ですが、美容室のチェアーや洗濯バサミ、自転車のサドルなどにも当社のばねが使われています。2016年には、航空機産業向け耐熱性ばねの試作サービスに特化した一貫生産体制の構築事業が経済産業省のものづくり革新補助金の対象に採択され、新分野への挑戦も始まっています。1個のバネの試作から何百万個の量産まで対応してきた技術力を維持し、若い人材によってさらに向上させ、新たなニーズに応えていきたいと思っています」
(ライター/斎藤紘)

フセハツ工業 株式会社
TEL/06-6789-5531
ホームページ http://www.fusehatsu.co.jp/

オールマイティな施工体制で的確対応。

亀野英二さん
大阪府出身。『株式会社ピーエスプラント』を創業した父親の下で働き、親会社の勧めでドイツに出向、技術を学ぶ。帰国後、管理業に転じ、配管工事を監督。2016年、代表取締役に就任。
高度の配管技術で
半導体製造を支える

 半導体の製造工場で化学物質の洗浄に使われる超純水の配管工事を手掛ける『株式会社ピーエスプラント』。代表取締役の亀野英二さんは、若き日、ドイツで学んだ最先端の配管技術をベースに、日進月歩で進化する技術を取り入れながら全国の半導体メーカーの要請に応えてきた経営者だ。
「半導体は、世代交代の速い製品。数年ごとに製造装置の交代も行われます。配管は、人間でいえば血管。中を通る物質によって配管のレベルも変り、管材が重要な役割を果たします。当社は、塩化ビニル樹脂系を扱い、工事で使う配管部品の過半は自社工場で造って組み立てるなどオールマイティな施工体制で求められる技術水準に応えてきました」
 亀野さんは、創業者の父親の下、27年間管理業に徹し、半導体メーカーの大半を回り、技術を蓄積してきた。2016年に代表取締役に就任。経営を貫くのは「現場で起こったことはトップが責任を負う」「仕事は絶やさない」との信念だ。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 ピーエスプラント
TEL/043-442-2380

超高湿度冷蔵庫『ケルビン』
「あったらいいな」に挑戦し続ける「リバース工業」。冷却装置に関する製品開発のプロフェッショナル。地元市川の梨はみずみずしさと豊かな味わいで有名だが、保存が利かない。これをできるだけ長く新鮮に味わうには? との想いから開発に成功した長期保存冷蔵庫で地域に絶大な貢献をしている。超高湿度冷蔵庫『ケルビン』は、2冷却装置により安定して低温を保つことができる。収穫後1年の梨もみずみずしいまま。

龍川昌外さん
実家が冷凍機事業を営んでいたことから、26歳のとき同じ業界に進む。大手メーカーも技術的に開発を敬遠する超高湿度冷蔵庫の開発に取り組み、省エネ冷凍庫の商品化も目指す。
農産物の鮮度を長期間保つ冷蔵庫開発
2冷却装置で温度維持

 果物や野菜の長期保存を可能にし、しかも低温熟成で甘く美味しくなる夢のような冷蔵庫がある。「リバース工業株式会社」の代表取締役龍川昌外さんが開発した超高湿度冷蔵庫『ケルビン』。
 通常の冷蔵庫は、霜取りのためのデフロストと冷却のサイクルで温度が変動するが、『ケルビン』はヒーターを使わないオフサイクル、ローテーション冷却システムを採用。庫内の温度を平均2℃、湿度を95~98%に保持する。じゃがいもは2年間、発芽せずに鮮度が維持でき、小松菜、レタスは1ヵ月以上、ブロッコリーは数ヵ月、アールスメロンは15日で熟成して入庫後60日は鮮度維持ができる。
 冷凍機事業に取り組んで40年超、蓄積した技術の結晶ともいえる製品で、島根大学との協同研究でメロンの鮮度維持も確認された。同じ技術でワインセラーも開発。さらに、長期保存が困難な農産物や種の保存庫や熟成庫などを視野に応用範囲の拡大に向けた研究が続く。
(ライター/斎藤紘)

リバース工業 株式会社
TEL/ 047-336-4817
ホームページ http://masato810.blogspot.jp/

介護ロボット経営実践会
http://www.kaigo-robot.jp/
戦略プロセス経営実践会
http://www.strategic-process.jp/

関口史郎さん
オリンパス勤務を経て米国でMBAを取得。帰国後は、大手外資系でプロジェクトマネジメントや外資系コンサル流のスキルを学ぶ一方、中小企業では「顧客ゼロ」「売上ゼロ」の状態から新規事業を立ち上げた。2010年より介護分野へのロボット普及に携わる。『株式会社とげぬき』代表取締役。
ロボット・ICT機器などを使う
新しい時代の課題解決

 ロボットやICT機器など「新しいモノ」は、技術の進化とともに複雑化・高度化していく。しかも、製造業だけではなく、小売業やサービス業など非製造分野にも普及し始めている。ところが、新しいモノを導入しても上手く活用されないケースが少なくない。原因は、モノの売り側だけではなく、購入する側にもある。これは技術の進化で顕在化してきた問題だ。
 介護分野へのロボット普及業務を通じて、これにいち早く気付き、対応しているのが『株式会社とげぬき』だ。2つの事業を運営する同社が得意とするのは、「現状」と「ありたい理想の姿」のギャップを埋める「戦略シナリオ」作り。代表の関口史郎さんは、「自社の課題の明確化(現状把握)や5年先までを見据えた目標(ありたい理想の姿)が曖昧なまま導入するから失敗する!」と警告する。一方、「新しいモノで新しい市場を開拓する販売事業者にとって、モノ売りだけでは不十分!」とのこと。なるほど納得! 新しいモノを導入する、あるいは新市場を開拓する中小企業の経営者は、同社のウェブサイトを要チェックだ。
(ライター/田上智美)

株式会社 とげぬき
TEL/050-3735-8516

ホームページでは、千田氏の「大阪の橋を訪ねて」が公開中。
右下:新社屋 大阪府摂津市鳥飼中3-6-40

千田明さん
学業修了後、NTTグループなどの電気通信事業者の工事を請け負う「東電通」(現ミライト)を退職後、複数の電気工事会社から請われて2011年、中継会社『GNR』を設立し、代表取締役に就任。
電気通信工事会社をグループ化し牽引
郷土史家として史跡探訪の記録も残す

 NTTや高速道路会社などから請け負った電気工事や電気通信工事をグループ会社に振り分ける中継会社『株式会社GNR』の創始者で代表取締役の千田明さんは「人の和を大切に」が信条。高度の技術を持つエンジニアとして第一線で活躍したときから同業者から人望を集め、今では約50社でグループを形成、ライフラインを支える上で大きな力を発揮している。
 その千田さんにもう一つの顔がある。郷土史家の顔だ。現役時代から仕事の合間に史跡や歴史的建造物を訪ね、カメラに収め、文献も収集、史実やエピソードも交えて歴史探訪の記録をかつて勤めた電気通信設備工事業大手「ミライト」社のOB会会報などに掲載している。特に「ミライト」社の支店近くに起点の高麗橋があったことから興味を持った東海道五十七次も歩き、記録は各時代を生きた人々の息吹が伝わるほど克明だ。橋梁などライフラインの記録も多く、エンジニアらしい一面をのぞかせる。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 GNR
TEL/072-697-9600
ホームページ http://www.gnr-a.co.jp/

菊池徳雄さん
総合内装業を業務内容とする『株式会社STARS CORPORATION』を設立し、2008年7月に法人登記。従業員と連結従業員合わせて約70人の陣容で内装工事、金属工事、ユニット及びその他工事を埼玉県、東京都を中心に施工。スタッフの労働環境を重視し、自社寮を用意している。
仕事を楽しみながら顧客満足度最大化
内装工事に光る確実な工程管理と技術

「仕事を思いっきり楽しむ」
 総合内装業『株式会社STARS CORPORATION』の代表取締役菊池徳雄さんは、労働環境を整えてスタッフのモチベーションを高め、仕事のクオリティを維持してきた経営者だ。
「仕事を楽しんでやれるような会社であれば、顧客の満足もそれに比例する、この信条の下、社員一同、確実な工程管理を行い、丁寧かつ迅速な施工を実現すべく努力を重ねてきました。主力の内装工事は、人が動き、生活し、働く場所の空間を形成する仕事。依頼された内容を基本に、見た目を美しく仕上げるだけではなく、耐火性、遮音性、断熱性など人が安心して居心地良く過ごせる空間を創造します。場合によっては、環境を考えた上で、素材や動線などについてベストな代替案も提案し、施主様が心から喜んでいただけるよう努力しています」
 軽量鉄骨下地工事や金属成型板貼工事、金属工事、ユニット工事、ボード貼り工事、リフォーム工事なども請け負う。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 STARS CORPORATION
TEL/048-793-7842

鉄骨建方工事、永く残る建造物の基礎を成す工程で時間をかけてでも「きれいな仕事」をする。

山本和重さん
鉄骨鳶のプロフェショナル。2014年1月、『大和開発』を設立、2017年2月、株式会社化。従業員9人を擁し、熊本を拠点に建築物の鉄骨建方工事や鉄骨製造を手掛ける。
鉄骨鳶の技と力を結集して完璧を追求
精緻な作業で建築物の鉄骨を組み立て

 鉄骨を組み立てる職人を鉄骨鳶という。危険と背中合わせの建築現場で寸分違わぬ精緻な作業が求められる、鳶職人の中の花形だ。『株式会社大和開発』の代表取締役山本和重さんは、自身を含め10人の鉄骨鳶の技と力を結集して完璧に業務を遂行し、会社を成長軌道に乗せた経営者だ。
「鉄骨を組み立てる鉄骨建方工事は、鉄工所からの資材と部品の搬入に始まり、順に柱を建て、柱と柱を繋ぐ梁を渡し、ボルトで接合し、柱と梁を繋ぎます。柱をまっすぐ立てないと、梁のボルト接合の穴が合わなくなり、数ミリの狂いを不安定な高所で調整する技術が求められます。早さと美しさも求められる芸術的ともいわれる仕事です。命綱となる安全帯や落下防止のためのネットを張り、常に安全第一で現場に臨んでいます」
 車庫や倉庫など一部の建造物については、鉄骨を仕入れ、構造物のサイズに合わせ加工するところから責任を持って対応する。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 大和開発
TEL/096-245-6996
ホームページ http://www.yamato-kaihatsu.com/


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