ヒットの予感!! 2019


イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
〒160-0022
東京都新宿区新宿
2-15-2岩本和裁ビル5F
TEL.03-3352-8107
FAX.03-3352-8605
 
『ケイ素水溶液ウモプラス』
お米や野菜、果物の洗浄に。
生体エネルギー測定機器『メタトロン』測定に必要な時間は10分から20分、着衣のままリラックスした状態で受けることができる。
『ABM植物由来ブレンド乳酸菌プロティクイーン』
ピンクラベル:自然の甘味
[ビート・サウダイコン(甜菜糖)培養]
イエローラベル:自然の甘味
[グルコース(葡萄糖)培養]
各3,780円(税込)

代表 山口武人 さん
2016年『メディセルフケア研究会』を立ち上げ、『メタトロン』の販売からサポート、加盟店舗の募集を通して地域の人々へ健康サポートを提案し社会貢献を目指す。「心斎橋D-START店」で初回体験無料受付中。
波動使い細胞レベルで体調検査
ロシア発の測定器体験機会提供

病気の可能性類推が可能
体に合った食べ物を表示


 X線照射や血液採取による健康診断とは異なり、微弱な波動を利用して細胞レベルで体のバランス状態を調査して健康に役立てるロシア発の生体エネルギー測定機器『メタトロン』を、健康サポート事業を進める『メディセルフケア研究会』が導入。これを体験できる大阪・心斎橋の店舗では、2017年に測定を受けた人が4千人以上にのぼった。同会の代表山口武人さんは、ヘッドセットを載せるだけで未病対策を講ずるヒントが得られることが好評の理由と指摘し、予防医学の観点から、導入を希望する店舗を広く募集し、普及に力を注ぐ。
『メタトロン』は、予防医学と保健医療管理が専門のロシアの学者が創設した実践心理物理学(IPP)研究所で120万人から2億パターンの症例を取って開発されたもので、微細磁場での極低周波数を使って身体の状態をチェックできる測定機器。量子波動器ともいう。
「生体内の各器官や細胞は、それぞれ特定の放射スペクトルを持っています。この放射スペクトルのノイズの背景にある周波数特性を測定し、生体エネルギーがどのように変化しているのかを探るのが『メタトロン』です。小さなヘッドセットを頭に載せ、微弱な波動を受けるだけで、測定結果や分析結果が即時に画像化されます。未病の段階で病気の可能性を類推することや未病を予防する対策を検討することが可能になります。体に合った食べ物をランキング表示し、身に付けるべきパワーストーンまで見えてきます」
 同研究会は、健康に有効な製品として『ABM植物由来ブレンド乳酸菌プロティクイーン』と『ケイ素水溶液ウモプラス』の販売も開始した。
「『プロティクイーン』は、北海道産大豆の全粒粉を原料に培養したラクトバチルス属の4つの乳酸菌を配合した飲料で、胃酸や胆汁で死滅せず、生菌のまま腸へ届くプロバイオティクス効果で、健康、美容、生命のベースになる免疫力の向上が期待できます。『ウモプラス』は、水晶石を活用した特殊な抽出法で抽出された非結晶の水溶性ケイ素で、飲み水に適量入れればアルカリ水になり、必須栄養素のケイ素がたっぷり入った水ができ上がります。お米や野菜の洗浄に使えば酸化物質を落とすこともでき、健康な生活につながります」
 健康サポートに力を発揮する優れもの探しに加え、今後は医食同源をテーマに病気にかからない食環境を提案することを目標にセルフケアアドバイザー資格講座も開催する予定だ。
(ライター/斎藤紘)

メディセルフケア研究会 心斎橋D-START店
TEL/06-4708-7262 Eメール/saibou.nanoscan.gmail.com

内科、外科、整形外科、小児科、肛門科、呼吸器科、消化器科、循環器科、脳神経外科、眼科、皮膚科、泌尿器科、リハビリテーション科、歯科、透析センター、薬剤科、放射線科、臨床検査科、栄養科などチーム医療で構成。

理事長・院長 野尻眞 さん
1975年関西医科大学卒。岐阜大学医学部附属病院や公立病院で勤務医を経験後、父親が創立した『白川病院』に入職。1980年に理事長、1982年に院長に就任。日本外科学会、日本消化器外科学会、日本透析療法学会、日本東洋医学会専門医。
38年前開業以来 「しらとぴあ」
地域包括ケアシステムを構築・実践

超高齢時代のニーズに
応える先進的体制追求


 四季折々の移ろいが心を和ませる岐阜県白川町に、全国でも珍しい医療・福祉・健康を融合させた理想郷のような医療拠点がある。『医療法人白水会 白川病院』。高齢化対策として国が推進する地域包括ケアが始動する遥か前の1980年代から『地域のみな様の健康と生命を守る』を理念に、理事長で院長の野尻眞さんが構築してきたのは、医療から予防保健・福祉介護・健康増進・居住支援まで包括的にカバーし、それぞれが連携する有機体的な体制だ。名付けて「しらとぴあ」という。
 同病院の起点は、野尻さんの父、野尻元廣が無医村だった故郷の旅館の一室で1946年に開業した医院。激務の末早世した父親の後を継いだ野尻さんは、着々と医療体制の拡充を図り、1990年には飛騨地方初のMRIを導入し県初の脳ドックをスタートさせた。腫瘍になる前段階を遺伝子レベルで判定できる画期的なマイクロアレイ血液検査を導入したのも岐阜県初。さらに最新医療技術や設備の導入、介護など高齢者向け施設の整備をハード・ソフトをまとめて完成させたのが「しらとぴあ」だ。
 眼科・歯科も含め13の診療科を擁する医療セクターを中心に、透析センター、リハビリ室、リハビリ庭園、ヘルパーステーション、地域包括支援センター、在宅介護支援センター、デイケアセンター、鍼灸マッサージの東洋施術院などで構成、高齢者住宅や共同で生活するグループハウスもある。
 2018年1月から、一般病床39床と、病状が安定しリハビリを引き続き行う地域包括ケア病床20床と、慢性期療養病床65床の計124床で運営している。
 高規格救急車ドクターカーが365日24時間体制で待機し救急搬送に対応する。交通の便が悪かった40年前の開業時より、無料送迎バスを自主運行している。
 健康・元気のため、病院主催各種スポーツ大会は、124回を数え、健康寿命が延びている。
「白川町は、人口8500人で高齢化率42%超という超高齢社会、これからの日本の縮図です。
 女子大腸癌死亡率は、大腸癌検診25年を経て3分の1になり、また100歳以上が18人もいる健康長寿町です。地域密着型包括ケアのメッカとしてこれからも体制を充実させていきたい」
 野尻さんの強い信念と情熱を支えているのは、古代ローマ帝国の皇帝に仕えた典医Drガレンの今に残る言葉、『最高の診療は医師と患者の限りない信頼と深い愛情の上に築かれる』だ。
(ライター/斎藤紘)

医療法人 白水会 白川病院
TEL/0574-72-2222 Eメール/shirakawahp5770@yahoo.co.jp
ホームページ http://www.shirakawahp.com/

寝たきりの高齢者などを対象にした訪問診療も実施。日帰り、一泊入院手術・在宅医療のための、落ち着いた2階。

院長 伊藤生二 さん
獨協医科大学卒。同大学大学院卒。医学博士。東大医科学研究所で研究。英国、豪州の大学で研究、手術の指導。日本外科学会、日本消化器内視鏡学会、日本大腸肛門病学会の専門医。日本乳癌学会認定医。スポーツドクター。
鬼手仏心の信念を診療で貫く
医療技術支える30年の経験

英国・豪州で研究や手術
指導経験の総合診療医


 茨城県那珂市に2018年6月開院した『メディカルGP・クリニック横堀』の院長伊藤生二さんは、母校の獨協医科大学大学院で医学博士の学位を取得した後、東大や英国、豪州の大学で研究と国家公務員として外科手術の指導に専念、帰国後、民間病院の副院長を経て、「外科医人生30年の経験すべてを込めた集大成」として開業に舵を切った日本外科学会の専門医、指導医。深い学識と高度の医療技術で住民の健康を支える決意に揺るぎはぎない。
 日本消化器内視鏡学会専門医、指導医でもある伊藤さんは、消化管内に炎症や早期がんなどの腫瘍性病変があるかどうかを診断するための胃カメラや大腸カメラによる内視鏡検査に力を注ぐ。
「腫瘍性病変は、早期発見が重要であり、患者様が安心して受けられる環境づくりに努め、ストレスにならない心構えや姿勢などを丁寧にアドバイスするようにしています。検査にあたっては、観察するだけでなく、ごく小さい組織片を摘まみ出して顕微鏡などで詳しく調べ、必要であればポリープの切除など簡単な内視鏡的手術も行います」
 日本大腸肛門病学会の専門医として肛門外科も設け、イボ痔や内痔核、外痔核、切れ痔、あな痔、肛門ポリープなどに対しジオン注射硬化療法や薬物療法、側方内括約筋切開術、肛門狭窄形成術などを用いて治療する。小腸などの臓器が腿の付け根にある筋膜の間から皮膚の真下に出てしまい、基本的には手術以外に治療法がない鼠経ヘルニアの治療も得意分野で、皮膚を2㎝ほど切開し、メッシュを植え付けるメッシュプラグ法で治療する。
 足の静脈の血液が逆流して血管がまるで瘤ができたようにボコボコと浮き出たりする下肢静脈瘤の治療も専門分野。手術前に超音波検査で逆流の状態を調べ、原因箇所の静脈のみスポット的に引き抜く選択的ストリッピング手術、神経損傷などの合併症を防ぐために血管の内側から原因の箇所を抜く内翻式ストリッピング手術などで対応する。すべての手術が日帰り、一泊入院で施行されている。
 院名にある「GP」は、「general practitioner」の略で総合診療医、家庭医を意味する。「鬼手仏心」を座右の銘とし、「鬼の手を持って手術で病巣を摘出し、仏の心で患者様を診る」姿勢を診療で貫く。
(ライター/斎藤紘)

メディカルGP・クリニック横堀
TEL/029-298-3922
営業時間/9:00~12:00 14:00~17:00 定休日/火・日曜日・祝日
ホームページ http://medical-gp.jp/

「ひだまりクリニック」2017年10月に新社屋を増設。
『「在宅医療」なら患者も家族も笑顔になれる』
現代書林刊1,300円+税

院長 福田幹久 さん
鳥取県出身。滋賀医科大学卒業後、鳥取大学医学部第二外科入局。1992年、鳥取大学で医学博士の学位取得。国立松江病院呼吸器外科医長を経て、2004年『ひだまりクリニック』を開院。外科認定医、胸部外科認定医、消化器外科認定医、麻酔標榜医、産業医。講演活動でも活躍。
在宅医療のモデル的体制構築
時代のニーズに先駆的に対応

24時間の緊急往診体制
終末期ケアや看取りも


 団塊の世代が75歳以上になる2025年に在宅医療を受ける人が現在の1・5倍以上の100万人を超える。厚生労働省の推計だ。人口動態と医療体制からこうした状況の到来をいち早く予測し、14年前に全国的にも数少ない在宅医療を専門とする『ひだまりクリニック』を開設したのが院長福田幹久さん。医学博士としての知見や社会的ニーズの洞察から構築した診療体制は在宅医療のモデルともなるものだ。
「在宅医療は、病院で診察を受ける代わりに、在宅で出来る範囲での診察を定期的に受けられる医療です。医療を受けたくても病院まで出向くことができない、退院は決まったが在宅療養に自信が持てない、退院後の通院が困難、終末期を自宅で最後まで過ごしたい、といった患者様が対象になります。入院していると、病院のルールに従って日常生活を送らなければいけませんが、在宅医療では自宅で自由に過ごすことができ、睡眠も食事も好きな時間に好きなようにできます」
 福田さんが構築した診療体制は、最新の設備や機器を備えた大病院で担当医師が病室を回る医療体制をコンパクト化したもので、昔の往診のイメージとは大きく異なる。医師4人でチームを組み、24時間365日体制で対応する。患者宅を訪問する時は検査機器を携帯し、血液や心電図、エコー、レントゲン撮影、血液ガス分析などの検査が可能だ。中心静脈栄養管理、床ずれの処置、酸素療法、人工呼吸器や胃に穴を開けて栄養剤を注入する胃瘻(いろう)の管理から癌終末期の緩和ケア、看取りの支援も行う。薬も薬局から届け、必要に応じて併設の『ひだまり訪問看護ステーション』や訪問介護施設などと連携をとり、訪問看護、在宅介護、訪問リハビリ、訪問入浴などの要望にも応える。病状の急変には24 時間の緊急往診体制をとっている。
 この体制を支えるスタッフは福田さんを含め医師4人、看護師10人、事務4人。『ひだまり訪問看護ステーション』は、原則月曜から金曜が営業日だが、容体の急変など緊急時に対応できるよう電話による24時間体制をとり、必要に応じて臨時訪問するほか、介護の悩みの相談にも応じる。
 福田さんの著書「『在宅医療』なら患者も家族も笑顔になれる」で、在宅医療の全体像、必要な手続き、費用、医療保険、介護保険、介護とケアの心構えなどがわかる。
(ライター/斎藤紘)

在宅療養支援診療所 ひだまりクリニック
TEL/0859-37-5188 Eメール/info@hidamariclinic.jp
ホームページ http://www.hidamariclinic.jp/

著書
「『免疫細胞BAK療法』によるがん治療のパラダイム・シフトーもうがんは怖くない」
単行本 近代文芸社刊
その他「免疫細胞BAK療法ーがんと共生しよう」「科学者の心ーセレンディピティ」など著書10編がある。
上中: 写真は、1979年科学映画「驚異の生体防御 —インターフェロンとガン—」第23回日本科学技術映画祭優秀賞受賞作で海老名先生が研究している場面。(監修・指導のもと作られた)

『免疫細胞BAK療法』の予約:外来でのみの治療のため月2回仙台に通院可能であることが条件。指定した日時に免疫療法センターで説明を聞き、同意書にサインすれば受け付けられる。申し込み時は代理でも可。

代表理事 海老名卓三郎 さん
『免疫細胞BAK療法』開発者。東北大医学部卒。同大大学院修了。医学博士。米ペンシルバニア大留学。東北大医学部助教授、宮城県立がんセンター研究所部長、東北福祉大健康科学部教授を歴任。がんや免疫学に関する著書多数。
がんキラー細胞でがん治療
発明技術で免疫療法を確立

生存率が飛躍的に向上
がんの予防効果も発揮


 がん細胞を攻撃するリンパ球が、がん細胞を殺す瞬間を顕微鏡で捉えた世界初の映像がある。1982年の日本科学技術映画祭で優秀賞に輝いた科学映画「驚異の生体防御 インターフェロンとガン」。監修・指導したのが当時東北大学助教授でこの分野の研究をリードしていた『仙台微生物研究所』代表理事海老名卓三郎さん。研究でリンパ球の一種γδT細胞ががんを攻撃することを世界で初めて発見、「キラー活性を増強したリンパ球」の発明で特許も取得し、『免疫細胞BAK療法』を確立。がん治療にパラダイムシフトをもたらしたと評される。
 BAKは、BRM(生物学的応答調節物質)Activated Killer(活性化キラー)の頭文字を組み合わせたもので「生物製剤活性化キラー」という。
「がん細胞は、体の中で毎日1000個のレベルで発生していると思われますが、リンパ球の一種のγδT細胞とNK(ナチュラルキラー)細胞がそれを認識して殺していると考えられます。それを打ち破って1㎝位のがん組織になるには数年単位が必要。1㎝のがん組織は、10億個のがん細胞からできています。このがん細胞を攻撃する力を増強したγδT細胞とNK細胞を使って治療するのが『免疫細胞BAK療法』です」
 具体的には、がん患者から20㎖の末梢血を採血、同研究所に併設された免疫療法センター内の厳重なクリーンルームで無血清培地を使い、γδT細胞とNK細胞を14日間かけて100億個まで増やし、1時間かけて点滴静脈注射で戻す。
「この療法で1㎝未満のがん組織なら完全に消失させることができると考えています。また、ステージⅢ Ⅳの高度進行肺がんの症例では、手術や抗がん剤、放射線治療だと2年生存率は10%、5年生存率は5%と非常に低いのですが、『免疫細胞BAK療法』では、活性化増殖させたリンパ球が肺に100%到達するので肺がんに最も効果的であり、2年生存率が70%、5年生存率が50%と大きな差を示しています」
 画像診断検査では検出不可能な血中循環がん細胞を検知できるテロメスキャンという検査法と『免疫細胞BAK療法』を併用すれば、早い段階でがん細胞を叩くことができ、がんの予防が期待できるという。
(ライター/斎藤紘)

公益財団法人 仙台微生物研究所 免疫療法センター・仙微研クリニック
TEL/022-303-3044 Eメール/senbiken@mocha.ocn.ne.jp
ホームページ http://www.senmax.net/senbiken/

上左:台湾心臓外科医 Dr. Jeng Wei 氏(左)
上中:台北Cheng-Hsin病院心臓センターでの講演。
中:『オープンステントグラフト』図
下:日本ライフライン市原工場の社員一同

副院長 兼 心臓血管外科主任部長 中尾達也 さん
広島大学医学部卒。2014年『新東京病院』副院長兼心臓血管外科主任部長。三学会構成心臓血管外科専門医。三学会構成心臓血管外科専門医認定機構修練指導医。日本冠疾患学会評議員。腹部、胸部ステントグラフト実施医。
低侵襲手術で大動脈瘤治療
患部に人工血管を挿入留置

全国3指に入る施行例
がん病院と協同手術も


『新東京病院』の副院長兼心臓血管外科主任部長中尾達也さんは、心臓血管外科の専門医を目指す修練医を指導してきた心臓血管外科のスペシャリスト。かつて、弓部大動脈瘤破裂、肺内穿破に見舞われた92歳の女性の症例で弓部全置換術を選択し、救命するなど病状に的確に対応する精緻な医療技術で着実に治療実績を重ねてきた。今、大動脈瘤の治療で多く採用しているのがオープンステントグラフト法という手術法だ。
「当院は、心臓や大動脈の病気の治療を得意としており、狭心症や心筋梗塞に対するカテーテル治療を年間1800例実施するなど実績があります。大動脈瘤の治療では、オープンステントグラフト法が中心になっています。大動脈瘤は、通常、無症状で経過し、破裂すると激痛を伴うショック状態から心停止、呼吸停止に至り、生命の危機につながる病気です。2014年7月から保険適用が認められた国産ステンドグラフトを用いて行われるオープンステントグラフト法は、胸を開けて患部の血管にステントグラフトという金属製の骨組みに支えられた人工血管を挿入する方法です。直視できるので患部にステントグラフトを確実に留置できるだけでなく、人工血管置換術よりも傷口が小さく済み、身体的な負担が軽い手術法なので、高齢者にも行えます」
 中尾さんが率いる同病院の心臓血管外科専門医のチームによるこの手術の件数は、全国の病院で三指に入る多さだ。2018年4月には、海外(台湾)初症例にプロクタリングとして指導参加し、本法の普及に努めている。心臓血管外科では、大動脈弁狭窄症に対するTAVI(タビ 経カテーテル大動脈弁治療)でも実績を重ねている。ハイブリッド手術室で心臓血管外科医と循環器内科医を中心にしたチームが担当、増加する症例に的確に対応する。また、心臓や大血管にまで浸潤した肺がんや縦隔腫瘍、食道がんに対して、血管からがんを剥離切除したり、がんに侵された血管を人工血管に置き換えたりする手術を国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)と協同で施行、手術の成果を高めている。
「患者様に優しい質の高い安定した医療を提供すると同時に、治療結果をデータ化して公開し、日本の医療界全体のレベルアップに貢献できればと考えています」
 歴代部長を国内外屈指の名医が務めた名門診療科の運営を2014年から受け継いだ中尾さんの決意は揺るぎない。
(ライター/斎藤紘)

医療法人社団 誠馨会 新東京病院
TEL/047-711-8700

院長 姜 良勲 さん
三重大学医学部卒。大阪市大整形外科入局。2013年、『きょう整形外科・神経外科クリニック』開設。日本脊椎脊髄病学会指導医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本整形外科学会専門医。
20㎝切開が必要な大手術が
たった2㎝の内視鏡手術で可能に!

国際学会でアメージングと称賛
専門家が感動する世界最先端の
経皮的内視鏡下腰椎前方固定術


 臀部(しりっぺた)や脚(あし)が痛くて、腰が痛くて、お医者さんに行ったけど、
「どこも悪くない」
「歳だからしょうがない」
「歳だから手術できない」
「治す方法はありません」
「腰の手術はものすごい大手術」
とか言われたことはありませんか? 本当にそうでしょうか?

      ◇

 腰の手術で有名な阪神尼崎駅前の『きょう整形外科・神経外科クリニック』院長の姜良勲(きょうよしのり)先生に伺いました。
「『どこも悪くない』『歳だからしょうがない』と言われている大半は、実は診断がついていないだけだと考えます。腰の診断は、奥が深いです。確かに以前は診断がつかずに歳だから仕方がないですねで済まされていたことが、診断方法、画像技術の進歩などで随分と診断がつくようになりました。当院では、専門学会に参加し続け、勉強する姿勢を貫くことで、最先端の診断レベルを保つように指導しています。腰部脊柱管狭窄症や前後の腰椎すべり症に対しては、大抵の整形外科医は診断がつくと思います。すべり症でも側方にすべっている場合や、すべっていなくても側方不安定がある場合は、一般整形外科医では診断が困難な場合がありますので、脊椎専門の医師にかかることをお勧めします。椎間孔狭窄症、変性側弯症なども、その病態が認識されずに診断がつかずに治療されていることが往々にしてあるので、なかなか良くならない時は脊椎専門の医師にかかることをお勧めします」
「『歳だから手術できない』『治す方法はありません』『腰の手術はものすごい大手術』ということに関してですが、診断がつけば大抵は治す方法はあります。確かに、高齢者は何らかの持病を持っている方がほとんどですので、患者さん個人個人の持病の状態により、60歳でも手術できない人もいれば90歳でも手術ができる人もいます。腰の手術は、大手術と思われがちですが、当院の場合、腰の手術で大手術というのは殆どありません。以前は、横っ腹から20㎝の切開をして、場合により開胸までして腰全体に背骨の横から骨移植をして、また腰の後ろからも20㎝の切開をして筋肉を大きく開いてスクリュー(ねじ)で固定していたような手術も当院では、横っ腹にわずか2㎝の切開で経皮的内視鏡下に腰椎の上から下までを骨移植することが可能です。後ろからも筋肉は開かず、筋肉の隙間から、スクリューを入れる直上だけ切開して挿入固定します。骨移植は、椎間板を掃除してケージという箱にわずかの自分の骨と人工骨を詰めて行います。術式は、KyoLIF(Key-field one-portal Lumbar Interbody Fusion)と言い、これが世界から注目されています。2018年は、国際学会の招待講演を3回受けました。当院にもすでに数か国のそれぞれの国をリードする専門家が見学に来ています。手術である以上、様々な合併症が起こり得ますし、特に前方手術は難易度が高いと言われていますが、90%以上の患者さんは、何ら支障となる合併症なく順調に回復されています。一部に軽度の合併症を発症された患者さんはいますが、幸いに大きな問題は残っていません。驚くことに、最小侵襲手術であるばかりか、内視鏡でない前方手術より合併症率が少ないのです。もちろん、適応があり、すべての患者さんにこの手術ができるわけではありません。当院では、コニカミノルタジャパンと3D CT/MRI合成画像の脊椎手術への臨床応用開発を進めました。造影剤なしに神経、血管、尿管などを描出し患者さん個人個人の術前評価をきっちり行えるのも当院が最先端たる所以です」
(ライター/渡辺唯)

きょう整形外科・神経外科クリニック
TEL/06-6411-0714
ホームページ http://kyoh-clinic.com/

院長 小菅正義 さん
日本医科大、東京薬科大卒。医師と薬剤師の国家資格を併せ持つ。2007年9月、『池袋シティクリニック』開院。一般社団法人日本旅行医学会の認定医で海外へ行く人への旅行医学診療も行う。日本医科大学大学院脳神経外科学研究生。
コンタクトレンズ障害に警鐘
急増の背景指摘し防止策助言

角結膜疾患の恐れ指摘
専門医の処方が最重要


 医師と薬剤師の国家資格を併せもつ『池袋シティクリニック』の院長小菅正義さんは、大学病院で失明を宜告された患者の治療に携わった経験を持ち、眼科領域の疾患の治療で実績を重ねている医師。今、懸念しているのは、コンタクトレンズの不適切な装用による角結膜疾患であるコンタクトレンズ眼障害が急増していることだ。眼科専門医による処方に基づく装用が眼障害防止の第一条件と指摘する。
「薬事法は、人体に与えるリスクの程度によって医療機器を3つに分類し、コンタクトレンズは高度管理医療機器に指定されているのです。使い捨てソフトコンタクトレンズが発売されてから装用者が急増し、国民の10人に1人が装用し、その10人に1人に眼障害が生じていると日本眼科学会は推測していますが、高度管理医療機器だという認識に乏しいために、正しい使用法、レンズケアそして定期検査を怠っていることが眼障害急増の背景になっていると考えられます」
 小菅さんは、コンタクトレンズ眼障害の早期治療も進言する。
「目の角膜は、涙液を介して空気中の酸素を取り入れることによって呼吸しています。コンタクトレンズで表面が覆われると涙液中の酸素が不足し、角膜は酸素不足に陥ります。酸素不足に陥った角膜は傷つきやすく、感染症を起こしやすくなり、最終的には眼障害を引き起こす可能性があります。酸素不足以外にもレンズの汚れ、機械的な刺激、アレルギー、ドライアイなどが原因になることがあります。病態は角膜障害や角膜内皮障害、結膜障害などいくつもあり、放置しておくと失明の恐れもある感染性角膜潰瘍というような症状もあります」
 処方や装用方法、レンズケアの指導が不適切だと眼障害が増えるという小菅さんが装用者や予定者に助言する眼障害防止策は明確だ。
「処方は、眼科専門医のいる眼科診療所や病院で受ける、多目的溶剤は消毒効果が弱いので念入りにこすり洗いとレンズケースの洗浄、乾燥をする、取り扱い時には必ず手を洗う、通信販売での購入は必ず医師の処方と指導を受ける、12時間以上の装用、寝ているときも使用する連続装用、使い捨てソフトコンタクトレンズの再装用、使用期限を超えた使用は注意する、3ヵ月に一度、眼科専門医で定期検査を受ける、こうした点を守ることが眼障害の防止には大事です」
 一般社団法人日本旅行医学会の認定医でもある小菅さんは、旅行に行く時のコンタクトレンズや保存液などの取り扱いにも注意を促す。
「旅先でコンタクトを調達するのは大変であり、使い捨てコンタクトなど予備を持参すると安心です。飛行機を利用する場合は、注意が必要です。洗浄液や保存液は、医薬品扱いなので、国内線では機内への持ち込みに制限はありませんが、国際線ではテロ対策から100㎖以上の液体を持ち込むことはできません。預け荷物に入れるのが一番ですが、機内に持ち込む場合は、検査員に医薬品として申し出て、100㎖以下の容器の保存液を密閉できる透明のプラスチック袋に入れる必要があります。国によっては、医薬品の証明書がないと検査官に没収されることもありますので、旅行前に旅行医学の専門家や旅行会社、航空会社などを通じて情報を収集し、不測の事態に備えておくべきでしょう」
(ライター/斎藤紘)

池袋シティクリニック
TEL/03-3982-7373
ホームページ 池袋シティクリニック


[イギリス生活情報誌]月刊 ミスター・パートナー 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-15-2 岩本和裁ビル5F TEL.03-3352-8107 FAX.03-3352-8605