日本が誇るビジネス大賞 2025

「刃物のまち関市」は、鎌倉時代から続く「五箇伝」の一つ「美濃伝」の刀の産地であり、「折れず曲がらずよく切れる」という「関の孫六」に代表される関の刀は質実剛健と高い評価を受けた。この卓越した伝統技法と職人たちの気骨は現代の「関の刃物」産業にも受け継がれ、包丁、はさみ、ナイフ、ツメキリ、カミソリなど高品質な家庭用刃物を製造し国内トップシェアを誇っている。近年では美しいデザインと切れ味の良さが海外にも広く知られるようになり、「世界の三大刃物産地」の一つと評されている。
　関の刃物事業所が協同組合で運営する『岐阜関刃物会館』では、約二千点の刃物を販売している。包丁は約四百点を展示販売しており、これだけ包丁が並ぶと圧巻である。包丁研ぎ職人による「包丁研ぎ直し」や「包丁研ぎ体験」のほか、贈り物やマイ包丁向けにレーザー刻印による「名入れサービス（有料）も行っている。館内には「三徳包丁握り体験コーナー」もあり、三徳包丁約二十本の重さや握り具合を自由に確認することができる。
（ライター／今井淳二）

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