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途上国に日本製中古プレス機械を輸出
調達から設置まで自社一貫体制を構築

インドに営業拠点開設
意欲的に働く環境整備


「世界中のモノづくりを剛性に優れ、精度の高い日本製の中古機械で支えたい」
 近代化、工業化が進む発展途上国のメーカーにプレス機械を中心とする中古機械を輸出する専門商社、『株式会社NTR』代表取締役社長の野々下亮さんの思いだ。偶然出会った機械の貿易輸出業の社長と働く中でアジアの国々を回り、日本製中古機械に対する需要が高いことを知って事業化に着手、ユーザーが求める機械の探索から輸送、設置、メンテナンスまで自社で完遂する一貫体制とインドに営業拠点を構築、事業を成長軌道に乗せた。
「中古機械の輸出事業は、中古機械をめぐる二つの状況に着目したものです。一つは、技術発展によって新しい産業機械が次々に登場し、日本の産業を支えてきた数多くの機械が引退を余儀なくされていることです。もう一つは、東南アジアをはじめとする発展途上国では急速に工業化が進み、日本で不要になった工業機械の需要が高まっていることです。日本製の機械は信頼性が高く、中古であっても適切な整備やしっかりと手入れをすることで十分に性能を発揮するうえに、新品の機械を買うより大幅に安く、コスト削減にもつながるからです。ここには中古機械をめぐる需要と供給が明確に存在し、それをマッチングさせることで社会に貢献できると考えました」
 一貫体制による事業は周到なプロセスで進められる。
「当社では、注文されたユーザー様と直接打合せし、機械の使用目的や希望する機械の種類、製造工程などをお聞きし、設置予定場所の下見をいたします。その上で当社の在庫と中古機械市場から希望の機械を探し出し、見積もり価格と納期を迅速に案内します。購入が決定されれば、当社と提携している専門業者と共に機械のある工場に出向き、解体して運び出します。―つの機械がちょっとしたマンション程度の大きさがあるものもあり、その場合は船に積むことができるサイズまで3ヵ月から半年ほどの日時を掛けて解体します。輸出するための各種手続きを行い、船で輸送し、ユーザー様の工場に搬入します。工場内で組み立てて設置し、メンテナンスを施した上で動作確認まで行い、安心して機械を使用できるよう責任を持って対応させていただきます」
「住友重機械製5000トンプレス」、「NKK製油圧1000トンプレス」、「アイダ製鍛造プレス」、「日本製鋼所製450トン電動射出成形機」、「コマツ産機製パワープレ」。同社がこれまでこのプロセスを経て納入したプレス機械の一端だ。在庫の機械には、「コマツ産機製の冷間鍛造800トンL2Cトランスファー」などがある。
 中古機械でもプレス機械に重きを置いているのは、需要が多いからだ。
「プレス加工は、日本が誇るものづくり技術の一つ。そのためのプレス機械は、金属の板材を金型に挟み、強い力をかけることで製品を成形します。加工速度が速く、同じ部品の大量生産に向いています。多彩なプレス機械を組み合わせることで、複雑なカタチの成形もできます。自動車業界をはじめ世界中で広く使われていますが、日本製は丈夫さや機能で人気が高いのです。マシンには、自動プレス機械、高速精密プレス機械、順送り加工で使われるダイイングマシン、複数の金型で自動プレスするトランスファープレスなど、動力源も機械、液圧、サーボモータ、油圧サーボモータなど様々なタイプがあり、ユーザー様のご希望の機種を探しだし、調達します。また、老朽化したプレス機械のメンテナンスや法令点検、不要になった設備の撤去やレイアウト変更などについても、工事の経験豊富な営業スタッフと協力会社と現場で調査し、安全性と低コストに重点を置いて計画的に行います。物流効率化、コスト削減、確実な搬送、施工が当社の強みだと思っています」
 野々下さんは、21歳ごろに横浜の貿易会社に入社し、数年勤務したものの、普通に月給をもらって働くことにやり甲斐を見いだせなくなって退職。資金を貯めた後に飲食店の経営などを手がけた。その最中、住まいを探すために行った不動産会社で機械の貿易輸出業を営む社長と出会ったことが転機になった。
「その社長さんこそが後に私の師匠のような存在となる方でした。声をかけていただいたことがきっかけで、一緒に働かせていただくことになったのです。海外貿易業だったことから、台湾や韓国、インドを中心に回らせていただき、様々な人と知り合うことができました。そうした人との縁を得て自分の手で事業を行うようになり、現在の『NTR』へとつながっていきました」
 野々下さんは、2006年に産業機械の移設などを手がける会社を設立。2013年には中古プレス機械の輸出に乗り出し、2019年にインドのチェンナイに営業所を開き、2020年に『NTR』を設立してプレス機械の輸出を本格化させた。
 現在は国内に7人、インドに営業担当のみの5人の従業員を擁して事業進めているが、野々下さんが40代、副社長2人が70代、専務が40代と年齢幅が広い構成だ。野々下さんは、年長の投員たちへの尊敬の念が強く、「副社長や専務の知識と経験は素晴らしく、決して手放せない存在」と評価する。
 役員報酬や給料は、自身がどのような貢献を果たすかを提案し、その貢献に対して自身が考える額を申告する自已申告制を採用し、成績と合わせて額を決定しているのも特長だ。
「役員報酬や給料を私が一方的に決めることはありません。その部分は居心地の良い会社となっているところもあり、逆にプレッシャーなっている面もあるかもしれません。自分が言ったことには自分で責任を取らなければいけませんし、自ら考える力が必要になりますから。私自身は、社長として仕事をしているという意識はなく、一プレーヤーの営業マンとして仕事をすることを常に念頭に置いています。また、私は現場仕事も好きなので、工具を持って、機械の解体などの現場にも行きます。作業の多くは提携している業者さんに任せる形ですが、大事な部分は自分たちの目で確認作業を行うよう努めています」
 野々下さんは、大学で生物関係を学んだことから、今後は地域の高齢者が働くことができる新たなスタイルの農業関係の事業も構想する。
「 当社は、お客様に喜んで頂く為には、満足して頂く為にはどうすればいいのかを常に考えて実行してまいりました。今後も、社員が一丸となって、社会に貢献すべく常に成長、進化する会社を目指していきたいと思っています」
(ライター/斎藤紘)

株式会社 NTR
TEL/03-6658-4019
ホームページ 
https://ntr-japan.com/


災害時に公的機能を維持する電源に
太陽光発電設備と蓄電池の活用を提言

足元から課題を直視し
行政に行動変容を促す


「価値のある新たな事業に多額の税金を投入することも必要だが、前方だけでなく、足元も見て、やり残していることはないかを真剣に考え、今すべきことを実行に移すことも大事だ」
 傘下に4事業会社を擁し、栃木県真岡市を拠点に暮らしや経済活動に欠かせないインフラに関わる約20の事業を展開する『ライフグループ』会長の菱沼博之さんは、国内外の街づくりや土地開発、電源開発など38件もの案件のコンサルティングを現在進行形で行っているほど頼りされる経営者だ。社会の状況や技術開発の動向を見極め、住みやすい街づくりに何が必要か、優先順位や費用対効果を考えて提言するスタンスを貫き、様々な事業の経験から発する言葉は政策を担う行政に行動変容を促す直言にもなるものだ。1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんで制定された防災の日を念頭に、「今すべきこと」として菱沼さんが実行を促すのが、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた地域の公共機関の電源ネットワークの形成だ。同グループは、太陽光や風力、水力など再生可能エネルギーを利用した発電所造るうえで必要な不動産、測量調査、設計、土木、建設、保守管理など一貫体制で完結させる「太陽光・風力・水力発電トータルプランナー事業」を展開。太陽光発電については、国内外から高機能高性能の太陽光パネルなどの発電設備を調達し、国内各地で年に200から300ヵ所で設置工事を行ってきた。この事業に取り組む中で、菱沼さんは、太陽光発電が防災に生かされていないことに疑問を感じてきたといい、そこから生まれた構想だ。その疑問の背景になったのは、「平成27年9月関東・東北豪雨」に関する消防庁のリポートだ。この中で、「豪雨の影響により地方公共団体の庁舎で停電が発生したため、その災害対策機能に支障が生じる事例が発生した。一般に、発災後72時間を経過すると要救助者の生存率が大きく下がるといわれており、72時間は外部からの供給なしに非常用電源を稼動できるよう、あらかじめ燃料等を備蓄しておくことが望ましい」と指摘されていた。
「太陽光発電といえば、限りある化石燃料の代替エネルギーや再生可能なエネルギー、地球温暖化対策、売電による収益などの観点からその利点が語られるのが一般的です。また、太陽光発電システムは、太陽電池モジュールや周辺機器、分電盤に破損がなければ発電は可能であり、停電時に自立運転を行う機能も備えていることから導入した住宅や施設個々の停電対策になることも強調されます。それらも大事なことに違いありませんが、地震や台風、豪風などが毎年のように起こり、大規模な停電が発生する自然災害大国のこの国で災害発生時に災害状況の把握や人命救助、救援物資の調達などの機能を担う公的機関の電源確保にその利点を生かす観点からの議論ないことに疑問を感じていました」
 菱沼さんが描く地域の公共機関の電源ネットワークの形成は、大規模発電所の電力供給に頼らず、コミュニティでエネルギー供給源と消費施設を持ち地産地消を目指す小規模なエネルギーネットワーク、マイクログリッドの災害版ともいうべきもので、災害時に機能を失うことが許されない役所や警察、消防、病院などの公的機関に限定して太陽光発電システムと蓄電池を利用した電源のネットワークを形成し、情報通信技術で稼働を管理して災害に備え、災害発生時には24時間体制で公的機能の維持に電気を供給するというものだ。
「昼間に太陽光発電システムで発電した電気を蓄える蓄電池の性能は、大きく向上しています。これまで分散型電源だった各公的機関の蓄電池を送電時に電気ロスがないように限定した範囲内でしっかりしたケーブルによる送電網を形成して連系させれば、非常時の電源として有効に使用することができるでしょう。こうした体制が整えば、安心して暮らせる、住みやすい街になると思っています」
 菱沼さんがコンサルティングを進める案件は、国内では大学跡地を利用して病院に電力を供給するメガソーラー基地の建設や高速道路のインターチェンジ近くでの物流拠点の構築、道の駅の建設、海外ではアジアの発展途上国の道路や学校の建設など大型プロジェクトがずらりと並ぶ。こうしたプロジェクトには、海外の大手企業や投資ファンドなどもからんでいるが、その顔ぶれには菱沼さん個人の努力で培った政府の要人や企業の幹部などとの人脈の広さが反映されている。
『ライフグループ』は、『株式会社ライフ建設』を中核に『ライフ興産』『ライフ開発』『ニシオカリース』を加えた4社で構成。『ライフ建設』は、専任技術者として1級土木管理施工技士の国家資格保有者など技術スタッフが約70人在籍し、発注者から直接工事を請け負う元請け業者として1件の建設工事につき合計額が4000万円以上の工事を下請に出すことができる特定建設業の許可も得ている。グループ全体で重機138台、車両55台、重機を運ぶトレーラーなど大型運搬車9台、杭打機、破砕機、草刈機、水中ポンプ、発電機など保有している。4社で展開する事業は職種のデパートといわれるほど多種多様で、「太陽光・風力・水力発電トータルプランナー事業」のほか、「土木工事」「建築工事」「上下水道工事」「外構工事」「解体工事」「建設残土処理事業」「産業廃棄物の運搬及び処理事業」「重機・車両リース」「山林立木の伐採」「建設資材の運搬」「木材チップの製造販売」「医療機器の賃貸」「不動産の売買・賃貸・管理・仲介・保有・運用」「土石採取」など約20項目にものぼる。菱沼さんは、これらの事業を通して地域経済を支えてきただけでなく、社会貢献することも重視。例えば、土石採取した後の窪地に溜まった雨水を近隣の灌漑用水として利用してもらうために排水路をつくって耕作地に流したり、土木工事に使う重機を活用して降雪時にスクールゾーンの除雪を行ったりしているのはその好例だ。また社の敷地の一部は、地域のイベントの器材置き場やごみ集積場に利用されている。
「当社が目指してきたのは、住みやすい街づくりです。そのために何をなすべきかを考えて事業を展開し、ボランティア的な活動にも力を入れてきました。翻って行政についていえば、限られた予算で選択と集中が求めれる時代、前例主義を排して、安心して暮らせるためにやり残したことはないかもう一度見直すことが必要だと思っています」
(ライター/斎藤紘)

株式会社 ライフ建設
TEL/0285-81-7916 
Eメール/lifeconstruction@themis.ocn.ne.jp
ホームページ 
http://life-group-global.com/


「ズレ」を許容しない
型枠の施工を徹底

重要なのは
設計図通りの工事


 神奈川県相模原で長年にわたって基礎工事を手がけている『有限会社信和土建』は、細部にまでこだわった正確で妥協のない施工に定評がある。年間を通して工事依頼が絶えない実力と実績を兼ね備えた建設会社として地元の神奈川県相模原市では有名な存在だ。
 基礎工事とは、簡単にいえば、建物の形状に合わせて穴を掘り、そこに砂利を敷き詰めて下地を作り、その上に鉄筋を組んでコンクリートを流して形成して建物の土台を作る工事のこと。工事が終われば見えなくなってしまうが、建物の重さや地震の揺れを地盤に伝え建物の一部分だけ沈んで傾いてしまう不同沈下を防いでくれる地盤と建物をつなぐ重要な役割を果たしている。この基礎工事がしっかりしていなければ、大きな事故につながることもあるといい、まさに建物の基礎を担う極めて重要な工事だ。
『信和土建』は、第三者住宅検査機関のホームリサーチ社が卓越した技術を持つ職人を顕彰する制度では最高位の三ツ星の転圧マイスターと配筋マイスターの称号を与えられ、全国工務店グランプリで「匠の盾」も受賞。建物の安定性、耐久性、耐震性に関わる土台造りが正しく行われているかといった基礎工事の理想形を日々追求し、工程一つひとつで発揮される正確さと完成度の高さは、文字通り「匠の技」。今回は、そんな同社の代表取締役を務める宍戸信照さんに鉄筋を組む際の「ズレ」について伺った。
 一口に鉄筋を組むといっても、設計、鉄筋の配置、型枠の組み立て、コンクリートの打設、そして硬化と取り外しなど数多くの工程を経ている。そして、実際に鉄筋を組む際に大きなズレの要因となってしまうのが「型枠のズレ」だという。型枠とは、コンクリートを流し込む際に使用される仮設の枠組みのこと。型枠を正確に組むのは当然なのだが、施工中には型枠の位置が微妙にズレたり、歪んだりすることも日常茶飯事。また、人が歩いたりすることでも微妙なズレが生じてしまうという。
「常にチェックしながら元の位置に直しておかないとダメなんです。どんどんズレていってしまう。大きい建物だと5㎜とか1㎝のズレは許容範囲ではあるけどそれを放っておいてしまってはどんどんズレが大きくなっていってしまう。たとえ5㎜のズレでも下で5㎜か上で5㎜かでもズレの大きさは変わってきてしまう。下で5㎜ズレていたとしたら上のズレはそれ以上ズレていることになる。なのでうちでは基本的に許容範囲のズレでも直す。設計は守るようにしているんです」
 こうした㎜単位の細部へのこだわりや設計図通りの工事を徹底することが基礎工事では重要なのだという。さらに今回はコンクリートの壁でよく見る丸い穴、「ピーコン穴」と「ピーコン」の役割についても教えてもらった。「ピーコン穴」とは「ピーコン」と呼ばれる金具を取り外した跡のこと。この「ピーコン」は型枠を固定するために必要なものだといい、「セパレーター」という型枠同士を固定する金具と一緒に使用される。コンクリート打設後に、型枠などを取り除くと「ピーコン穴」ができ、この「ピーコン穴」をモルタルで塞ぐことでコンクリートの壁でよく見る丸い窪みになるのだという。「ピーコン」の役割は主に二つ。型枠を固定する役割と壁の厚みを一定に保つ役割だ。
「コンクリートの側圧は、数トンというものすごい圧力がかかっているため、型枠の強度を保つには必要不可欠なんです」
 また、モルタル処理もただ単に埋めているだけではない理由があるという。
「セパレーターは鉄製なので屋外で雨にあたると錆びてしまう。また壁を貫通しているわけなので、そのまま放置してしまうと雨水などが伝わって、漏水の原因にもなってしまう。錆の防止や止水のためにもモルタル処理が必要なんです」
 コンクリートを日常の生活の中で見ていても目にすることが多い「ピーコン穴」だが、その裏には数多くの理由や緻密な工事の過程があるというから驚きだ。今回紹介した「ズレ」を許容しない姿勢やピーコン穴のモルタル処理などどんな工事においても確かな技術力で確実にやってのけるのが同社の強み。そしてその技術力とどんな工事も気を抜かず丁寧にやり抜くという姿勢が多くの人から信頼を獲得する基礎工事へと繋がっている。
(ライター/長谷川望)

有限会社 信和土建
TEL/042-763-4443


医療人の理想を求めて坂を上り続ける
病院長に上り詰めた後も揺るがぬ信念

国内外で手術法を研究
技術の海外普及に尽力


 開院から27年、千葉県松戸市で地上7階建ての新病院として再スタートしてから11年になる『医療法人社団誠馨会新東京病院』は、21の診療科と病床430床、手術室9室、1000人超のスタッフを擁する国内有数の医療機関だ。この巨大組織を統括する院長に2023年6月、心臓血管外科医の中尾達也さんが就任した。広島大学医学部を卒業後、国内外の様々な病院を経て2009年に『新東京病院』に入職してから心臓血管外科主任部長、副院長兼務へと昇格し、頂点に達した足跡から浮かび上がるのは立志伝中の人物という言葉だ。
 志を立てて努力と精進を重ね、成功を収めた人を意味するこの言葉が、明治時代、天空に輝く雲のような理想を追い求めた青春群像を描いた司馬遼太郎の歴史小説「坂の上の雲」に因み、医療人として上るべき坂をScience(科学)、Art(技術)、Humanity(人間性)の三つを追求することと定め、一歩一歩、理想に向かって上ってきた中尾さんの半生と重なるからだ。
 中尾さんは、医学生時代、「目の前で倒れた人を助けられる医師になりたい」と救命救急医を目指していたが、卒業後は大学病院の第一外科に入局、心臓外科の道に進んだ。第一外科では関連病院で心臓血管外科、一般消化器外科、小児外科すべてを経験することが求められ、石川県立中央病院や呉市の中国労災病院やJA広島総合病院などで経験を重ねた。この過程で教えを受けたJA広島総合病院の川上恭司・心臓血管外科部長は中尾さんの最初の恩師になった。全動脈グラフトバイパス手術を世界で初めて成功させた医師だ。
「川上先生から心臓外科医としての心構えや 身につけなければいけない基本的技術のほか、患者さんやその家族にどのように接するかなどの振る舞いを教えていただきました。先生に出会ったことは心臓外科として生きていくための大きなモチベーションになりました」
川上部長の指導の下で仕上げた冠状動脈バイパス手術に関する論文は1993年、米国の心臓血管外科専門医学雑誌に掲載され、国際レビューの最初の実績になった。
 その後、中尾さんは、広島大学病院第一外科から米ニューヨークのアルバート・アインシュタイン医科大学に派遣され、経食道心エコーの臨床研究に携わった。胃カメラのように口から食道に超音波内視鏡を入れ、心臓を食道から観察する検査法。これに関する臨床応用の論文が評価され、医学本の執筆を依頼されたこともある。また、医科大学の附属病院のモンテフィオーレ病院で、橈骨(とうこつ)動脈グラフトを使った冠動脈バイパス手術で有名なリチャード・ブロードマン博士と出会い、指導を受け、中尾さんは今でも恩師と慕う。
 米国で2年半過ごした後、帰国した中尾さんはその後、オーストラリアに留学、同国で最初に心臓手術を行ったロイヤル・プリンス・アルフレッド病院で2年間、心臓胸部外科医師として働き、技術を磨いた。この最中に被爆者だった父親が広島赤十字原爆病院で激しい闘病の末に亡くなり、看取ることが出来なかった悲しい経験をしている。
 帰国してJA広島総合病院で勤務した後、『新東京病院』の心臓外科に移った中尾さんは、心臓血管にかかわる様々な疾患の手術の施行症例を重ね、2014年に心臓血管外科主任部長に就任した。心臓血管外科は右胃大網動脈を使用した冠動脈バイパス手術を世界で初めて開発した医師や天皇陛下の冠動脈バイパス手術を施行した医師など国内外屈指の名医が歴代部長を務めた名門診療科。
 中尾さんがここで特に力を入れたのが『オープンステントグラフクラフト法』による大動脈瘤の手術治療。大動脈瘤は心臓から全身に血液を送る大動脈にコブができ、破裂すると生命の危機につながる疾患だ。
「オープンステントグラフトは日本発の医療技術で、胸を開けて患部の血管にステントグラフトという金属製の骨組みに支えられた人工血管を挿入する方法です。直視出来るので患部にステントグラフトを確実に留置でき、手術時間の短縮化につながり、傷口も小さくて済む低侵襲な手術法です」
 中尾さんは、「この手術法を海外へ普及させることはとても意義がある」と考え、2015年から台湾の病院を皮切りに国境の垣根を越えた普及活動を開始。台湾に自ら出向いたり、医師を日本に招いたりして実地指導したほか、アジア・パシフィック大動脈外科学会研究会や香港や豪州の医師も参加した国際大動脈シンポジウムをオンラインで開催するなどその活動は多岐にわたる。
 この術式を解説したイタリアでのプレゼンテーションは最優秀賞に選ばれ、オンラインで世界に配信する価値のある学術資料としてイタリア血管外科学会に承認されたほか、世界的に権威のあるイタリアのオンライン医学雑誌に世界中から寄せられる論文を掲載に値するかどうか判断するレビューアーにも任命された。さらに、2022年10月からは香港の世界的な医学系学術出版社から招かれて編集委員に就任した。
 医療技術を深める研鑽と臨床経験、国際派医師としての活動を重ねながら前進し、院長まで上り詰めた中尾さん。医師として通常の診療に携わるだけでなく、組織運営にもその実力を生かすことになるが、病院と連携しながら医療体制を支える外部機関との関係も重視する。その一つが、予防、急性期医療、回復期医療、慢性期医療、在宅医療、介護事業までをICTでつなぎ、シームレスな地域医療連携モデルを目指す「セコム医療システム株式会社」だ。
「セコム、SECOMはセキュリティとコミュニケーション。その活動は、患者さんや医療従事者はもとより、出会った様々な人たちと対話を通じて縁を繋ぎ、命を守るために力を尽くすことを大事にしてきた私の理念と重なるのです。同社との連携で医療体制をさらに充実させていきたいと考えています」
 Science、Art、Humanityを追求しながら坂を上がってきた中尾さんには、もう一つ信念がある。「人生という『道』の真ん中を歩いて行くこと」。寄り道をせず、うまい話に乗らず、損得勘定に囚われず、信じた道の真ん中をひたすら実直に歩いていくことだ。その信念に従ってきた中尾さんには、院長就任は到達点ではなく、通過点のようだ。
「今でと違った重い責任を背負いながら、これからも天空に輝く雲のような理想を求めて、一歩一歩、坂を上っていくのです」
(ライター/斎藤紘)

医療法人社団 誠馨会 新東京病院
TEL/047-711-8700


あそびを通じて園児の成長を支える
積極的保育を実践して半世紀が目前

思い出に深く残る行事
あそびが学びに進化


「おもいでのアルバム」。幼稚園の園長2人が作詞作曲した卒園式の定番曲だ。春夏秋冬、1年の間に起こった出来事を思い出し、卒園して小学校1年生になる様子を歌ったこの曲を絵に描いたように、子どもたちの胸に思い出を刻み、成長を見守ってきたのが幼保連携型認定こども園『大東わかば保育園』だ。1976年5月に開園した園長山本良一さんは、「積極的保育」という独自の保育理論の下、信頼、安心と共に感動を重視しながら、楽しい「あそび」を通して成長していける保育を実践、2026年の開園50周年に向けて前進していく決意だ。
 山本さんの「積極的保育」は「現実的な諸問題にとらわれずに、子どもの力を信じて伸ばしていくことを第一に考え、安心、信頼、感動を重視して保育に取り組むこと」だ。この中で重視するのが「あそび」で、「自分で考え、意欲的にとりくみ、人の気持ちを思いやることができる子どもになるよう、すべての行動、活動をあそびととらえ、その楽しいあそびを通して成長していける保育を職員全体で取り組んでいく」ことを保育方針に掲げる。
 餅つき、獅子舞、節分、七夕星まつり、夏まつりハロウィン、クリスマス会、いもほり、焼きいも大会、プラネタリウム見学、お泊り保育、運動会、おもしろ運動会、親子遠足、海遊館行き、作品展、生活発表会、飯盛山登山、お別れ遠足…。同園が行ってきた主な行事だ。コロナ禍では縮小したり、出来なかったりしたものもあるが、こうした行事が子どもたちに思い出として刻まれ、成長の糧になっていく。
「積極的にこころを豊かにするものとして感動があります。様々な行事は、園や大人のためのものとしてではなく、子どもにとってどのような意味があるか、どのような気持ちを味わうのか、どのような力を伸ばしたか、そしてともだちとの関係や先生との関係を深めることができたか、が意識されて取り組まれます。運動会や生活発表会などの行事の1回1回の練習も単なる当日に向けての練習ではなく、子どもたちにとっては、そのつど意味のある遊びとなるようにということも意識されています。子どもたちがいきいき、のびのびと動き、自分のことばで話し、自分たちのアイデアも出すことができるものになって、見る人に大きな感動を与えるものになっています。子どもたちも見る人が感動しているのを感じて自分たちも感動し、自信を持つのです」
 山本さんは「あそびを深めることが学びにつながる」いう考えを持ち、行事もそれに沿うものだが、さらに「あそび」自体に焦点を合わせて取り入れたのが「自由あそび」と「合同あそび」だ。
「自由遊び」は、木製遊具、砂場、うんてい、アルプスが配置された約350㎡の園庭で、年齢ごとにクラス分けした保育とは別に、午前8時半~9時半、午後4時前~4時半の2回、1歳児から5歳児までが一緒に遊ぶ。昼食後も1、2歳児、3~5歳児の順に園庭で遊び回る。
「少子化、核家族化、働く母親の増加、テレビゲームの普及、遊び場の不足など子どもを取り巻く環境は大きく変わり、子どもだけで自由に遊ぶことが少なくなってしまったうえに、子どもが巻き込まれる事故や事件もあり、子どもだけで家の外で遊ばせることに社会全体が消極的になっています。こうした傾向は子どもの成長にいいはずはなく、子どもたちが気持ちの向くままに遊ぶ時間を持つことは大切だと考えて導入したのが自由あそびの時間です。年齢の壁を越えて自由に入り乱れて遊ぶと、自然に友達との遊び方を学んだり、危険を察知して避ける力を身に付けたりして、自分を伸ばすことに意欲的な子どもが育っていくのがわかります。何気ない遊びが学びに進化していくのです。自由遊び時間の間、園長や保育士、職員は子どもたちの中で、なるべく干渉しない姿勢で見守るようにしています。1歳児、2歳児が給食後に園庭に出て遊ぶ保育園は公立、民間ともほとんどないと認識しています」
「合同あそび」は、運動会では複数クラスの子どもたちが園庭で繰り広げる野外劇として、また生活発表会では4〜5歳児クラスの創作劇として年齢を超えて子どものアイデアを取り入れながら、日常のあそびの延長で年間を通して繰り広げられる取り組みだ。3月中旬ころから内容をどのようにしようかという話し合いが始まるという。
「先生が何冊もの絵本や童話を参考にテーマとストーリーのあらすじを決め、子どもたちや先生の動き、用具の出し入れのタイミングや配置などが綿密に検討され、台本を作り、それに沿って、全クラスや各クラスで何回も練習の合同あそびを繰り返します。9月初旬頃には子どもたちはストーリーを大体理解し流れに沿って動けるようになりますが、ストーリーの理解が進むにつれ、年長クラスの子どもたちからはどんどんアイデアが出されるようになり、ストーリーが膨らんだり、変化したりしていきます。『合同あそび』は、準備するプロセスそのものが子どもたちを大きく成長させますし、言葉やストーリーを理解する力も伸び、年齢の壁を越えて絆も強まります」
 こうした「あそび」や行事を通じて成長した5歳児を送る2023年3月の卒園式。コロナ禍で出席者をしぼったことから、山本さんは式全体をDVDに収め、出席できなかった祖父母などに贈ったという。
 その式で、山本さんは、コロナ禍での苦労などにも触れながら、よく遊び、いろいろな経験をして成長した子どもたちの努力を称え、小学校という新たな環境でも頑張るよう促し、保護者や地域社会の協力に感謝の言葉を述べた。保護者代表は入園から各クラスの先生たちの熱心な取り組みや思い出を語り、子どもたちの成長を温かく見守ってくれたことに感謝する言葉を述べた。在園児が送る言葉、卒園児が答辞の言葉を皆で元気よく声を合わせて述べた後、最後に「おもいでのアルバム」を歌った。
「いつのことだか思いだしてごらん あんなことこんなことあったでしょう うれしかったことおもしろかったこと いつになっても忘れない 一年じゅうを思いだしてごらん」
(ライター/斎藤紘)

社会福祉法人 弘法会 認定こども園 大東わかば保育園
TEL/072-878-4121


進むべき道を示す霊聴鑑定に全国から訪れる
多種多様な希少パワーストーンも販売

霊媒師家系に生まれる
ヒーリング療法も実施


 古都鎌倉の寺社に囲まれ、霊気を感じさせる環境の中に、パワーストーン専門店『心愛導』がある。店内に踏み入れた客は、約400種類もの天然石の原石や天然石で作られた装飾品に目を見張る。オーナー香心華心明さんが長年かけて国内外から集めたり、自ら製作したりしたものだ。その心明さんにはもう一つの顔がある。霊聴鑑定だ。対面方式で行うカウンセリングや鑑定が苦境に立たされたコロナ禍でも逆に相談者が増えたというほどの人気ぶりだ。相談者の守護霊の言葉から進むべき道を示し、行動変容に導くという独創的な鑑定方法が支持される理由だ。
 心明さんは、先祖などの霊をあの世から呼び出し、自身に憑依(ひょうい)させ、その言葉を自らの口を通して伝える口寄せを行うイタコの血筋を引く母親と、霊獣として信仰される龍神のエネルギーでお祓いをする祈祷師系の父親の下で生まれ、少年期に自身の霊聴・霊視能力に気づき、鑑定師として歩み出したという経歴も持つ。
『心愛導』での霊聴鑑定は、受付段階から始まる。
「まず申込書に個人情報や相談したい内容を書いていただきますが、店舗に入ってきたときからの眼の動きなど表情から性格を判断することができます。私が鑑定室に入り、鑑定の準備段階として霊聴を用いて申込書の内容や表情などから判断したその時点での相談者の性格を便箋に書いた後、相談者を鑑定室にお呼びし、書いた性格を読み上げ、違いがないか確認し、鑑定に入ります。鑑定では相談者の守護霊と繋がり、相談者の現在の状況やそれから成る未来と、優先すべきアドバイスをお聞きします。その情報を元に通訳者としてお話しさせていただくのですが、その言葉、つまり守護霊の啓示は私自身の耳でも初めて聞きくもので、私自身の気づきにもなり、助言に新たな視点を加えることができるのです。一般的な占いは、占術を用いて現れた情報を元に統計に従って結果を判定しますが、霊聴鑑定では統計に基づくデータや占術を用いることはありません。何故なら、相談者ご自身が歩まれている人生を読み解くために必要なのは、ある課題を通過することのみに限られているからです。当方の霊聴鑑定のプロセスは、この観点に立って考えたものです。鑑定結果は、自宅に帰ってからも確認できるよう封筒に入れてお渡します」
 相談内容は恋愛、交際、結婚、出産、復縁、仕事、天職、適職、開業、転職、健康、病気、不妊治療、寿命、金運、トラブル、財産分与、裁判問題、土地、引越しなど多岐にわたるが、今の仕事を辞めるべきか否かの相談では、職場の人間関係、仕事との適性、スキルアップの可能性、次の仕事への転職の見通し、稼働可能な年齢などについて、守護霊の啓示に基づいて助言する。
 霊聴鑑定は対面方式のほか、iPhone同士で音声通話やビデオ電話ができるFaceTimeやLINEビデオ通話、TV電話などのメディアを使った鑑定や出張鑑定も可能だ。相談は国内在住者だけでなく、海外に住む日本人や外国人からも来るという。
『心愛導』では、霊聴鑑定のほかにもヒーリング療法や祈祷、神域ガイドツアーなども行っている。
「ヒプノセラピーヒーリングセッションともいう催眠療法では、相談者ご自身の抱えるトラウマといった心の傷や精神的疾患を、その要因となる時分へ年齢を遡っていただき、ご自身では踏み込むことができない潜在的精神の領域からどういったことが引き金となったのか、今世に引き継がれた因果や使命、後悔、他者との繋がりを把握し、今世の自分に悪影響を及ぼす要因を見つめ、自分自身の未来を改善していただくための退行睡眠、前世療法を行っています。チャクラヒーリング療法はチャクラ石を使い、人間の七つのチャクラスポットに適応する石を置き、祈祷を交えたオリジナルのチャクラヒーリングで波動調整と活性を行い、全身のチャクラを整えて元気にします。レイキヒーリング療法は手当療法、ハンドヒーリングとも呼ばれ、自然の健康的な心身に回復するための療法で、免疫力や自然治癒力の向上、体調不良や睡眠障害、筋肉疾患、神経性疾患、偏頭痛、不妊治療、体の痛みなどの緩和、心身ストレス性障害の改善などの効果が期待できます」
 心明さんは、パワーストーンを用いたオーダーメイド品も作製する。
「オーダーメイド作製では、ご購入者の性格やソウルカラー、現在の心境、抱えている悩み、健康状態や現存の未来を視させていただいた上で、その方のサポートとなる最適なパワーストーンを選石し、作製します。プレゼント用のパワーストーンも、贈られる方の近影の写真があれば同様に視させていただいて作製します。すべてのパワーストーンを丁寧に浄化したのち、石たち本来の振動や波動が活き活きと伸びやかになるよう氣入れをさせていただいています」
 心明さんが霊聴鑑定などを業として本格化させたのは2011年に徳島で始めたパワーストーンの販売や人生相談から。その後、天の声に導かれるように大阪・岸和田、堺、阪南、奈良、横浜へと2、3年ごとに拠点を変え、2022年6月に鎌倉に移ってオープンし、『心愛導』を開いた。
「私は霊媒師家系で生まれ、幼少の頃から沢山の不可思議な体験をしてきました。母の命に関わる難病が遺伝したのか、原因不明の病気になり左半身が動かず、車椅子生活をしていたり、2歳の時にサウナビルの7階の非常階段から2階まで落下し、たまたま階段を上ってきたスタッフの方にキャッチされ、頭蓋骨陥没骨折をしたもののギリギリの所で一命を取り留めたり、交通事故に何度も遭ったりしました。こんな数奇な体験が相談者の気持ちに寄り添い、自分自身の事のように考え、より良いアドバイスをする姿勢にも表れているのではないかと思っています」
『心愛導』は、菅原道真公を御祭神とする荏柄(えがら)天神社と後醍醐天皇皇子の護良親王を主祭神とする鎌倉宮の参道が重なる場所に位置し、鶴岡八幡宮にも近い。店舗にはオープンテラスや無料の休憩所、バスの待合所もある。また、ラジオ番組やYouTubeで情報を発信する心明さんの様々な活動から浮かび上がるのは、多くの人に生きる力と癒しを与えたいという強い思いだ。
(ライター/斎藤紘)

心愛導
TEL/0467-27-4564 090-4509-7676
Eメール/kokoadou.heartful@gmail.com
ホームページ 
https://r.goope.jp/kokoadou/


多数の事例を聞く
生体エネルギー療法&催眠療法

脳神経外科医師による
魂にフォーカスした診療


「ステージ4で医者からはもう死を待つことしかできないといわれた癌が治った」「早すぎる陣痛で分娩室に入ったが、遠隔エネルギー療法で陣痛が治まり希望通りの日に生まれた」「治らないと思っていた卵アレルギーや猫アレルギーが1回の診療で効果」など、信じられないようなことも。それが愛媛県松山市の『愛せる母・スピリチュアルクリニック』。脳神経外科医師による生体エネルギー療法+催眠療法を受けられるスピリチュアルクリニックだ。
 院長の白石俊隆さんは、勤務医時代、1000例超の脳神経外科手術を経験した医学博士の学位を持つ日本脳神経外科学会認定専門医。様々な事例を診る中で、西洋医学の限界を感じていた。そして2014年、あるきっかけでエネルギー療法と催眠療法に出会う。感銘を受けた白石さんは、外科医師としての知識と経験にスピリチュアルなパワーを取り入れた診療を始めた。
 白石さんの診療のコンセプトは、「病は氣(=エネルギー)から」。
「急性の病気以外は、ほとんど病院で治らないんです。ごまかしているだけ。痛いところがあればそこに効く薬を出す、まるで臭いものに蓋をするかのように。手術をして、レントゲンでは治っているように見えても根本的には治っていないんです。また悪くなります。人間は、『肉体』『心』『魂』からなっているので、『肉体』だけにフォーカスした治療を行っても決して病気はよくなりませんし、薬をいくら飲ませても治癒しません。一見改善するのは、〝症状〟のみでありそれを通常、『対症療法』と呼びます」
 白石さんが行うのは、魂にフォーカスしたエネルギーによる本当の治癒療法。クリニックでは生体エネルギー療法+催眠療法を行っているが、基本的に扱うのはエネルギーのみだという。少し違いをご紹介していこう。
 生体エネルギー療法は、宇宙や大自然のエネルギーを受け取り、手のひらから放出して、患者さんの生体エネルギーの流れやバランスを整えたり、筋肉の筋緊張を解きほぐしたりする療法といわれるもの。基本的にはこの生体エネルギー療法で、西洋医学では治せない病や正体不明の不調、生まれつきのアレルギー、発達障害や鬱などメンタル的な面までケアしていく。
 また、催眠療法は、心理学と精神医学に立脚した科学的な療法といわれている。同院で行うのは、生体エネルギー療法で症状がなかなか改善しなかった時。「なぜ癌になったのか」「なぜ猫アレルギーなのか」「なぜ慢性的な肩こりや腰痛に悩まされているのか」「なぜ生きていることが辛いのか」など、症状の原因を突き詰め、魂の声に気づかせる。具体的には催眠に誘導し、目的に関連のある場所や時に戻って行くという体験を通して、なぜその現状になったのかを知ることで、エネルギーを高めて改善へ導く。
「エネルギーの器があると考えてください。そこに穴があるとエネルギーは漏れて、少なくなっていく。生体エネルギー療法は、手をかざしてその器に新たなエネルギーを注入する。針ほどの小さな穴だと、フレッシュなエネルギーがたくさん入ると自然に閉じていきます。これが、1回の診療で治るパターン。でも、穴が大きいとエネルギーを入れてもすぐにまた抜けていく。そんな時は催眠療法を行い、穴の修復作業を行うのです。自分で開けた穴を自分で修復すると、もうその穴は開きません。しかし、初めから穴を治さないと決めて(カルマを解消するために)生まれてくる様な人もおられます。そう言った人は催眠療法でもうまくいかないこともあるのです」
 白石さんが考えるのは、「本人の魂が望まないことは起こらない」ということ。これは末期癌の方などの事例にもよくあるという。
「余命を宣言された方は、もう頭の中が死への恐れでいっぱいになり、希望や未来が見えなくなっていきます。魂がその方向に動くので、本当に死んでいく。でも、死は怖いものではないのです。輪廻転生というのは本当のことなのです。今生でやり残したことはまた次の生で達成するために生まれ変わらなければなりません。クリニックにいらした方には、〝僕も死にますよ。もしかしたら明日交通事故で僕が先に死ぬかもしれないですし〟と話し、エネルギーを入れてあげます。それでも改善しない場合は催眠療法で、なぜ癌になったのかを探ります。癌は幼少期に種を蒔いている人が多いです。その原因がわかることで現状を認め、スッとエネルギーを高めることができるようになります。どうせ死ぬなら今を楽しんでおこうと、死ぬことを恐れなくなった方は癌が消えていくのです」
 ここに掲載しきれない実際の事例は、公式ブログに多数掲載されている。
「僕も医者だから嘘はいえないです。医師法、薬師法があるから誇張表現はしてはいけない。そして掲載しているものはすべて患者さんに了承をもらい、一緒に読んでもらっています。患者さんからのコメントも1ミリも違わないよう気をつけて書いています」
(ライター/播磨杏)

愛せる母・スピリチュアルクリニック
TEL/089-993-8490 
Eメール/info@clinic.icerbo.com
ホームページ
https://clinic.icerbo.com/
https://tamashiitherapy.com/ 公式ブログ

人・建機一対派遣体制で活躍する
環境配慮型の建機を積極的に導入

環境管理の業務を全う
夫が確立した路線堅持


 ゼネコンが元請けになった土木工事に必要な建機一式と共にオペレーターや作業員を本州各地の現場に派遣して工事を完遂する。『株式会社開発工業』の社長坂巻美代子さんが長年堅持してきた「人・建機一対派遣体制」だ。保有する建機は約50台、原則5年サイクルで更新し、これまで導入した建機は200台を超えるが、土木施工管理技士の国家資格を持つ坂巻さんは新機種を導入する際は、機能や性能だけでなく、現場の周辺環境に負荷をかけない機種かを見極めて選定する。資材置き場と駐機場がある第三事業所には、ブルドーザーや油圧ショベル、ローラー、破砕機、ダンプトラック、重機を運ぶトレーラーなどが並ぶ。GPS全地球測位システムなどのITC情報通信技術や環境に優しいエコ運転機能を搭載した最新鋭のブルドーザーや旋回装置を電気駆動化するシステムを搭載し、大幅な燃費低減効果によってCO2の排出も抑制されるハイブリッド油圧ショベルやトップクラスの超低騒音を達成した機種もある。
「当社は建機と技術者、オペレーターを自社で提供し、現場の施工性と機動性を最大化できるのが強みですが、土地を造成する土木工事は環境に影響を与えますし、建機は自動車に比べ大型で重いため稼働にケタ違いのパワーが必要であり、工法も機種も環境配慮型でなければ、時代が求める環境保全の要請に応えることや、国、公団などの公共事業を担う大手ゼネコンの厳しい条件もクリアすることできないのです。当社は、環境に配慮した工事を社是とし、進化する土木技術を取り入れながら、時代の要請に応えるよう努力を重ねてきました」
 同社は、1973年に坂巻さんの夫が創業した会社。坂巻さんはその業務を支えるため、女性の受験がまだ珍しかった時代に土木施工管理技士の資格を取得した。その業務は施工管理に止まらず、工事によって出る産業廃棄物の徹底管理や工事が周辺環境に及ぼさないようにする環境対策や汚染防止策などの環境管理にも及び、坂巻さんはその司令塔として業務を全うしてきた。坂巻さんはまた、夫が確立した「人・建機一対派遣体制」を夫が早世し、経営を引き継いだ1999年以降も堅持。その評価は、受注業務の8割がゼネコンからの仕事という業績に表れている。大型の建機がずらりと並ぶ駐機場の壮観は、その象徴だ。
(ライター/斎藤紘)

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