ヒットの予感 2015

イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
〒160-0022
東京都新宿区新宿
2-15-2 岩本和裁ビル5F
TEL.03-3352-8107
FAX.03-3352-8605
ウェルカム・デンタルクリニック 院長
中島幸一氏
九州大学院医学系博士課程修了。生活習慣病と口腔衛生との関連を研究。医学博士。在福岡ラオス人民民主共和国名誉領事、ラオス国立大学など東南アジア地域の大学名誉教授。同地域での歯科治療や検診にも取り組んでいる。

脳疲労を起こさせない安心の治療目指す。新システムが私達の歯科治療を変えるであろう。

「国際歯科治療評価基準」の
確立を急ごう

 体の具合が良くないが、病院では原因不明といわれた方。もしかしたら原因は口の中にあるかもしれない。『ウェルカム・デンタルクリニック』では、独自開発の唾液と脳波の検査方法で不調の度合いやパターンを把握、一人ひとりの症状に応じた歯科治療を行っている。口の健康から全身の健康をサポートしている。
「噛みあわせ」は絶妙なバランスによって機能を発揮している。現在の生活習慣病(高血圧・高血糖・肥満など)は一般医科診療では改善が長引くこともあるが、バランスのよい噛み合せで毎回の食事をゆっくり味わいながら食べることで短期間に改善できることを多くの症例で証明している。血糖値やコレステロール値の低下、血圧の低下、肥満の改善に加えて、各症例ごとに「脳波」と「唾液(ORP)」を測定。これにより何パーセント健康増進できたか測定できる。
 従来の一般歯科治療は、「歯が痛い」「噛みあわせの高さがあわない」「治療後に首筋がこる」など、患者さんの感覚だけで対応していた。ものさしのない治療判定では健康増進に本当に寄与しているのかわかりにくい。一般的な歯科治療の数年後に微小なストレスの積み重ねでひどい肩コリや頭痛、めまいなどの脳疲労を起こしてしまうことも。さらに、歯によって引き起こされた症状の場合は心療内科や脳神経科を受診しても原因不明といわれることが多い。同クリニックでは、「歯科診療難民」をなくすため、いつでも全ての歯科診療に応用できるパラメーターで判定。
 うつにも似たこれらの諸症状は脳疲労によってひきおこされる。従って、脳機能を特殊な脳波計(ブレインモニタ100)で測定すると、不快症状の度合いが客観的データとして把握できるという。
 この測定の有利な点は、データに基づいて処置の改善度を測定したり愁訴の度合いを点数で評価できること。パラメーター次第で、治療を進めるか、もしくは治療法を再検討することができる。
 さらに、原因が口腔以外にあると考えられる場合は連携の医師に早期に紹介できる。「脳波測定」と「唾液(ORP)」を使う方法から、患者さんは、EBM(医学的根拠)に基づいて、将来的な病気のリスクを避けることができる。データを総合的に判断すれば全身の体調不良部位をある程度特定できるから、詳細な検査に進むこともできる。
 なによりも優れているのは、患者さんに苦痛を与えずに、誰でもどこでも簡単に測定でき、意義あるデータがとれること。術者も患者さんも安心・納得して治療を進めることができるのも嬉しい。
 実は、一般医科ではうつと認知症の初期、もしくは発症直前では混合しやすいといわれているが、唾液ORP値のデータを加味すれば容易に両者の鑑別が可能だ。(上図)
 生物界では特定の形と特定の部位が決まっている場合はそれぞれ特定の機能を分担し、個体全体が総合的に生きていけるようになっている。臨床研究結果によると、前歯6本(上下で12本)が主に交感神経系の働きを分担。大臼歯6本(親知らずを含み上下で12本)が副交感神経系の働きを担っているということが分かった。顎が退化している日本人は、遅れて生えてくる小臼歯のスペースに余裕がないので歯列不正を起こしやすいのだ。小臼歯の歯列不正は自律神経のバランスを乱すことになり、不整脈やうつ病の症状や認知症を引き起こすことも。これらの原因は、いずれも一般医科、歯科では不明と判断されている。
 特に、うつは社会問題としてクローズアップされている問題だ。発症前に対応するために日常生活に取り込んでチェックしてもらいたい項目を同クリニックが提案してくれた。社会生活におけるサインは「ケチな飲み屋」で覚えてほしい。
「け」欠勤、「ち」遅刻、「な」泣き言をいう、「の」能率の低下、「み」ミス(事故)、「や」辞めたいといいだす。
 これらに身体的サインを加えて①食べたくない②眠れない③便秘しやすい④疲れやすいなどの症状があらわれたら要注意だ。
「ケチな飲み屋」のサインから一つ、さらに身体的サインから一つずつ当てはまる箇所があるとうつが始まる第一歩の所見である。その際は、早急な対策と予防が必要。この時点で、歯科的噛みあわせの超微調整を含めた適切な治療を行えば発症する前に病態改善の方向へとハンドルを切ることができるので、ぜひ覚えておいてもらいたい。
 噛みあわせに少しでも不安がある方は、脳波と唾液(ORP)の測定を受けてみるだけでも価値があるだろう。この方法が普及すれば歯科医療全ての領域に応用ができ、歯科の治療効果の評価にも役立つ。歯科医療全体のレベルアップに大きく貢献する新たな方法だ。
(ライター/馬場紀衣)

ウェルカム・デンタルクリニック
TEL:092-432-1891 FAX:092-432-1893

白川勝彦法律事務所 所長
白川勝彦氏
新潟県十日町市生まれ。東大法学部在学中に司法試験に合格。卒業後、政治法律事務所を開設。1979年、衆議院議員に初当選、以後6回当選。国土・郵政政務次官、衆議院商工常任委員長、自民党総務局長、自治大臣、国家公安委員長などを歴任。2008年、『白川勝彦法律事務所』を開設。

「金儲け弁護士の自己破産ビジネス」
(幻冬舎経営者新書) 799円

債務整理に個人再生法活用
国政経験が支える的確判断

 法律に精通したリベラル派政治家として政界で活躍した白川勝彦氏が東京・新橋に『白川勝彦法律事務所』を開設して6年になる。自民党の路線対立を機に離党し、新党を立ち上げて参院選に臨んだものの議席を失ったが、政治家としての矜持は持ち続け、示唆に富む政治的メッセージを発信し続ける一方、多額の借金に悩み苦しむ人の窮状を解決に導く債務整理専門の弁護士として存在感を示している。
 債務整理の方法には、任意整理、個人再生、自己破産の3つがある。任意整理は、弁護士が代理人となって債権者と交渉し、違法金利が原因で借金が減額出来る場合は減額し、その残高に将来金利を付けず、かつ長期の分割払いで支払う和解を締結し、その和解に基づいて借金を返済していくという方法。個人再生は、借金の返済が困難な状態であることを裁判所に認定してもらい、法律の規定で減額した金額を3~5年で分割して債権者に返済していくという方法。自己破産は、借金の返済が不可能であることを裁判所に認定してもらい、法律上借金を免除してもらう方法だ。この中で白川氏が力を入れているのが個人再生だ。
「長い人生の中では失敗も多い。借金もその一つです。借金の原因を追及しても意味はありません。大切なのは債務者の負担をいかに軽くして、借金を返済できる状態にするかなのです。自己破産という方法もありますが、あくまで最後の手段と考えるべきです。債務者の大多数は個人再生で立ち直れるというのが私の考えです」
 破産債務者の平均負債額は700万円といわれる。平均的なサラリーマンの年収をはるかに超え、ほとんど返済不可能な金額だ。自己破産しかないかとあきらめても不思議はないが、白川氏が勧める個人再生は完済への道を切り拓くものだ。
「個人再生は比較的新しい制度で、あまり知られていないのですが、単純化していえば、負債額を5分の1に減額して3~5年で返済できる見通しが立つというありがたい制度なのです。個人再生で債務整理をした場合、例えば、800万円の借金なら160万円まで減額されますし、3000万円~5000万円までの借金の場合は10分の1まで減額され、4000万円の借金だと400万円まで減額さます」
 ただ個人再生は、一定の条件を満たすことが必要だ。一つは将来にわたって収入を得る見込みがあること。もう一つは債権者の過半数もしくは債務総額の過半数以上の債権者が反対しないこと、この2つだ。
「反対する債権者は少ないというのがこれまでの実感です。金融機関は回収不能を嫌い、減額されても回収した実績を優先するからです。自己破産は苦労して手に入れたマイホームをはじめ財産を失いますが、個人再生なら、これならなんと返すことができると前向きに考えられますし、返済計画を立てることも容易になります。マイホームを手放すことなく債務整理ができるのです」
 一方で、白川氏は借金が200万円程度の場合は、個人再生をあまり勧めない。減額率も低くなり、弁護士の事務処理が煩雑で時間もかかるのに加え、弁護士費用が高いと債務者の利益が少なくなるからだ。
『白川勝彦法律事務所』では、債務整理の依頼を受けると、借り入れの状況を詳しく聴き、法律上支払わなければならない金額を算定、月々幾ら返済すれば、何年で借金問題を解決できるかを白川氏が直接説明し、最適な債務整理方法を見出す段取りで進める。債務者が債務整理を決断する為に全体像を知ることが大切との考えによる。
 債務者に親身に寄り添うこうした姿勢は、白川氏自身がゲスト出演し、借金問題や債務整理などについてヒントを与えたニッポン放送の「ごごばん! デイリースペシャル 法律クリニック」やWebラジオ「白川勝彦の前向きライフ」での親しみやすい説明ぶりにも見て取れる。番組は終了したが、事務所HPでは、そのときの話を読むことができる。
 また、借金に苦しむ多重債務者を狙って暴利を貪る金儲け弁護士には厳しい目を向け、「金儲け弁護士の自己破産ビジネス」を出版し、警鐘を鳴らしている。
「自己破産して負い目を感じながら生きるより、個人再生で積極的な人生計画を立てたほうがはるかにいいと思います。これからも、誠意をもって人生の立て直しを支援していきたいと思っています」
 自治大臣や国家公安委員長、郵政政務次官、衆議院商工常任委員長など国政で要職を歴任した経験も的確な判断を支えている。
(ライター/斎藤紘)

白川勝彦法律事務所
TEL:0120-95-2210 Eメール:ホームページのメールフォームより受付
ホームページ http://www.lawyershirakawa.com/

薬袋税理士事務所 所長
薬袋正司氏
埼玉県生まれ。東京CPA会計学院を卒業後、伊勢丹で経理業務全般を経験。税理士資格を取得後、外資系税理士事務所を経て、1997年に資産税に特化した税理士法人タクトコンサルティングに入社。10年間勤めた後、2007年に独立し『薬袋税理士事務所』を開業。宅地建物取引主任者の資格も持つ。

相続の難問解決に知見を動員
保険の活用など最適解を提示

 相続問題は奥が深く、複雑。民法は相続に関するルールを定めているが、8章もある条文を理解するのは困難。そんな相続の難問に直面したとき頼りにされる相続のスペシャリストがいる。『薬袋税理士事務所』の薬袋正司所長。多くの相続案件に携わった経験と知見によって解決策を見出す手腕が評判を呼び、相談者が後を絶たない。
「相続の対策は、生前における相続対策と相続発生後における相続対策に2分されます。このうち大きく効果を発揮するのは生前における対策ですが、税制にウルトラCはないため、長期的視野にたち、所有財産や親族の状況なども考慮して地道に行うことが必要です」
 対策の一つとして検討を促すのが生命保険の活用。
「代償分割という遺産分割調整方法があります。例えば、自社株や事業用資産、自宅などの相続財産を相続した長男が自分所有の現金や財産を代償交付金として兄弟姉妹など他の相続人に与え、相続分を平等にしようとする方法ですが、代償交付金に充てる現金がない場合、受取人が長男の生命保険に加入し、相続発生時に受け取る保険金から所得税、住民税を納付して残る現金を代償交付金に充てる方法です。代償交付金は譲渡所得税も贈与税も課税されないメリットもあります」
 事業用資産の買替え制度を利用する方法も提案の一つ。
「事業の用に供している特定の地域内にある土地建物を譲渡して、一定期間内に、より収益率が高く、評価減が望める特定の地域内の場所に買い替えて事業を起こせば、一定の要件のもと、譲渡益の一部に対する課税を将来に繰り延べることができ、旧新の資産価値の変動によっては税額が最大8割減額されます」
 相続に関する広い知見に加え、遺産の調査、分配、税務申告など面倒な遺産相続手続きの手際のよい遂行も相談者が絶えない理由だ。
(ライター/斎藤紘)

薬袋税理士事務所
TEL:03-6228-6400 FAX:03-6228-6401 Eメール:s.minai@tax-bpc.com
ホームページ http://www.tax-bpc.com/

黒部護礼税理士事務所 所長
黒部護礼氏
税理士資格を取得し、『黒部護礼税理士事務所』を設立。2012年5月、12の会計事務所の所長と東海地域の中小企業のための成長戦略や事業承継のコンサルティングを行う『株式会社M&Aサポート東海』を愛知県蒲郡市で設立、取締役に就任。年金申告支援センター登録事務所としても地域貢献。

地域密着型のM&A支援
支援会社通じマッチング

 企業間競争が激化する中、生き残りをかけた企業の買収、合併、いわゆるM&Aが増えている。持株会社が認められた90年代から事業単位での吸収・合併が行われやすくなったことや近年の新会社法で三角合併が認められたことなどが拍車をかけているようだ。
『黒部護礼税理士事務所』の黒部護礼所長は時代のこうした潮流を見据えながら、情報ネットワークを構築し、地場中小企業のM&Aを親身にサポートしている税理士の一人だ。
「M&Aは、大企業だけのものではありません。後継者不在などで存続が危ぶまれている中小企業が社員や家族の幸せを守るために事業継承を考えるときや、成長志向でさらなる事業の拡大を目指すときに、是非検討していただきたい有効な選択肢なのです」
 黒部所長は、2012年、12の会計事務所の所長と東海地域の中小企業のための成長戦略や事業承継のコンサルティングを行う『株式会社M&Aサポート東海』を設立、地域密着型のM&A支援体制を構築した。
同社は、国内最大級のM&Aコンサルティング会社で、年間150件を超すM&A成約支援実績を誇る「日本M&Aセンター」と連携、同センターを通じて国内371の会計事務所、274の金融機関とも連携している。
「『M&Aサポート東海』を設立し、情報ネットワークが構築されたことで、企業情報が得やすくなり、合併ないし買収を必要とする企業同士の最適なマッチングが可能になりました。新規事業を模索する企業にとっては友好的企業買収はスピード感のある経営を可能にします」
 高度経済成長期に創業した中小企業の多くの経営者が後継者難に直面しているといわれる。黒部所長が役員に名を連ねる『M&Aサポート東海』の活動によって、そうした経営者の視野にM&Aが身近な選択肢として位置づけられるようになってきたと黒部所長は実感している。
(ライター/斎藤紘)

黒部護礼税理士事務所
TEL:0533-67-9724 FAX:0533-95-4315
株式会社 M&Aサポート東海
TEL:0533-67-3322 FAX:0533-67-3399 Eメール:ma@hironaka-tax.jp
ホームページ http://www.hironaka-tax.jp/ma/

医療法人社団 アーユス くろさき歯科 理事長・院長
黒﨑俊一氏
1992年、日本大学大学院補綴専攻卒業。1996年『くろさき歯科』開院。2007年医療法人化。歯学博士、補綴専門医、さいたま市向小学校学校医。

家族や自分の歯と口の
悩みをしっかり解決

 歯を失わずに長く保つためには、症状を治療するだけでなく、その原因を除去することが肝心だ。『くろさき歯科』では、症状を身体全体から考える「統合医療」のコンセプトから歯科治療を行っている。
 一口に歯科といっても専門があり、無くなった歯をインプラントや入れ歯、ブリッジで補う分野は「補綴(ほてつ)」と呼ばれる。院長の黒﨑俊一氏は補綴学会認定の専門医だ。補綴のほか、虫歯・歯周病の治療、矯正と、それぞれの分野の歯科医師が揃い、大学病院との提携治療も行う『くろさき歯科』には関東各所から患者さんが来院する。
 補綴を長持ちさせる秘訣は、噛み合わせがその人の骨格に合っていること。同院では、ヨーロッパで主流のⅩ線を使用した方法で患者さんに合わせた噛み合わせを作成している。日本で実施しているクリニックはまだ少ないという。
「歯をしっかり治すには、バランスが良くなくてはいけません。もちろん、歯に問題があっても、支える歯茎に問題があってもだめです。しかし、入れ歯の不調の一番の原因は、口の動きと合っていないからです」
 同院では、仮の入れ歯を実際に使いながら患者さんの口に合うように何度も調整を加え、入れ歯を完成させていく。その際、虫歯や歯周病の治療も併せて行う。なぜなら、口の中の清掃不良は、様々な疾患リスクを高めるからだ。例えば、歯周病は心臓血管系疾患の増加を招くといわれている。歯の数が減ると野菜などが食べにくくなり、がんのリスクを高めることになりかねない。がたつきのある歯茎に入れ歯を作るような治療をするのでなく、まずは噛み合わせや残された歯の治療を行うことで口内環境を整えることが大事だ。基礎を整えることで症状を根本から改善する治療を目的としているからだ。
 また同院では、管理栄養士による虫歯や歯周病の患者さんへの食事や生活のアドバイスや、臨床心理士による歯の咬みしめや顎関節症の原因となるストレスケアも行っている。
(ライター/馬場紀衣)

医療法人社団 アーユス くろさき歯科
TEL:048-887-9639 Eメール:kurosaki@mint.ocn.ne.jp
ホームページ http://kurosakishika.com/

むらた日帰り外科手術・WOCクリニック 院長
村田幸生氏
聖マリアンナ医科大学医学部医学科卒業。石巻市立病院、石巻赤十字病院で極限ともいえる医療現場を経験。非難していた体育館で医療に対する意見を人々から聞いたことをきっかけに『むらた日帰り外科手術・WOCクリニック』を開業。

時間に制約されない
手術で安心を提供

 東北で初めて日帰り手術に特化した無床クリニックとして開院した『むらた日帰り外科手術・WOCクリニック』。日常生活に支障の出ない日帰り手術は、入院への精神的不安を軽減し、医療費の削減になるなど多くのメリットがある。中でも、入院することで脚が弱ったり認知症が進行すると懸念されているお年寄りには最適のクリニックだ。
院長を務める村田幸生氏は、かつて外科副部長として石巻市立病院や石巻赤十字病院に勤めていた。震災時は避難所の体育館で1日1000人~2000人の患者さんを診たという。
「日帰り施術ができるできないに関わらず、なんでも診るというのがこだわりです。あくまでも一般外科なので、診れる疾患は限られていますが、在宅患者に外科手術をすることもあります。寝たきりの人をわざわざ病院に連れてきて、待たせて手術してもらうとなると一日がかりになってしまいます。だったら、自ら赴いて手術したほうが在宅の流れを崩すことなく対応できるのではと思ったんです」
 主な手術の対象はヘルニア(脱腸)や痔ろう、下肢静脈瘤など。医療連携も駆使して、患者さんをサポートしている。入院して行われる施術よりも価格を抑えられ、日帰りできる同院には、全国から患者が訪れる。なによりも、日常生活の犠牲を払わずに早期に職場や家庭、学校に復帰できるのが嬉しい。時間がないために手術に踏み出せず症状に悩んでいた方にとって、とても役立つクリニックだ。
 今後の展望について村田院長は次のように語る。
「外科医として今後も在宅に携わっていきたいと考えています。病院に行けば専門の先生はいます。在宅の場合はそうではないので、私は外科を専門にしていきたいと思います。これまでの経験を活かしていきたいですし、それを来て頂く患者さんや自分が行く患者さんに提供したいですね」
(ライター/馬場紀衣)

むらた日帰り外科手術・WOCクリニック
TEL:022-395-8614 FAX:022-395-8612

株式会社 本間総合計画 代表取締役
本間貴史氏
新潟県出身。国立宮城高専 建築学科卒業。26歳で一級建築士を取得。独立後、東北地方を中心に住宅や施設の設計、監理を手掛けるほか、ABC朝日放送「大改造!!劇的ビフォーアフター」に7回出演など、様々なメディアにも多数出演。本業の合間に全国で講演を行っている。
東北文化学園大学客員教授。

家の構造で叶える
豊かな暮らし

 「私達の仕事は、他人の土地に他人のお金で他人が使う物をつくることなので、自分がつくりたいものをつくるのではなく、それを使う人、建てる人の事を常に考えるのが一番大事だと考えています」そう語るのは、『株式会社 本間総合計画』の代表取締役本間貴史氏。
 幼少期から住宅の間取り図を落書きして遊んでいたという。将来の夢は建築家。その夢が叶い建築学科卒業後は、仙台の有名建築家の事務所に就職。しかし、身体を壊したことで退職。それでも諦められず、24歳の若さで独立を決意した。
 同社では、お客様に一般の建築事務所では聞かないような質問を尋ねることだろう。例えば、晩酌をするか、するならどんなお酒を飲むのか。誰と何時頃まで飲むのかなどだ。これらの答えから見えてくるのはお客様の生活感。目指しているのは、お客様の生活に寄り添う提案だ。
「顕在的なニーズと潜在的なニーズの2つがあるんです。感動して頂けるのはお客様の暮らしを想像して提案する潜在的なニーズです。ワイン好きの方にはワインセラーを提案するなど。そのために、丁寧にヒアリングをしているんです」
 本間氏が、目指すのは十人十色のクライアントになりきり、デザインすること。
 あるとき、工事現場で建築家の承諾なしに手順や材料が変更していたという。現場監督の役割に疑問を抱いた瞬間だった。その後、同社では「CM分離発注」を導入。設計の職人が現場で働く職人と対話してつくる家。この方法は、情報の行き違いをなくすだけでなく、より良い家づくりにも繋がっていくと本間氏は指摘する。
「今後は、『木造スケルトン&インフィル』を日本に浸透させることが目標です。間取りと構造を分けて設計することで家の長寿命化が図られるのです」
 建築設計事務所が関わって家づくりをする割合はまだ少ない。時間はかかるが、全てはお客様にとってより良い家を作るためだ。
(ライター/馬場紀衣)

株式会社 本間総合計画
TEL:022-346-1388 FAX:022-346-1387 Eメール:info@hom-ma.co.jp
ホームページ http://www.hom-ma.co.jp/

株式会社K15建築設計事務所 代表取締役
上村允郎氏
鹿児島県・屋久島出身。高校までを屋久島で過ごし、大学進学のために大阪に移住。卒業後、大阪の建築事務所に就職。転職を経て大規模修繕工事の仕事に出会う。その分野での経験を積み、独立。2012年に『K15建築設計事務所』を設立。

新築マンションの
失敗しない見分け方

 終の住み処になるかもしれない新築・中古マンション購入。分譲マンションを主に、大規模修繕工事のコンサルタントを20年以上経験している立場と経験から検討すべき点を、建築から町づくりまでトータルに携わる『K15建築設計事務所』代表取締役の上村允郎氏に伺った。
 新築分譲マンションの完成には多くの会社が携わっている。①デベロッパー、②設計事務所、③施工会社、④販売会社、⑤販売後の委託管理会社が主な対象。これらは販売時のパンフレットで知ることができる。
「昨今、大手デベロッパーや施行会社が手掛けたマンションが傾いた、外壁のタイルが剥がれたなどの記事を目にします。万が一、購入後に不測の事態に遭遇した場合、①~⑤の会社がどのような会社なのか、過去に問題を起こしていないかなどを前もって知識として知っておけば役に立ちます」
 また、購入金額以外に入居後に毎月発生する金額にも注意。それが①修繕積立金、②管理費、③駐車場管理費の3点だ。
「売り手は売りやすくするため、積立金を低価格で設定したがります。特に修繕積立金は要注意です。気をつけるべきは大規模直前にも修繕積立基金の臨時金徴収がある場合。いざその時期になると大変になります。管理費は大半のマンションが積立金より高い。2倍の差がある場合は気をつけた方がよい。駐車場積立金は借りる居住者のみが支払います。機械式駐車場は20~25年後に取り替えが発生するので、通常の積立金では賄えません。販売時に長期修繕計画も手渡されます。入居後、修繕積立金や管理費が上がってないか、臨時金の徴収の有無も確認してください」
 住まいの購入は大きな買い物。時間とお金がかかっても、現実的な問題をしっかり把握しておくことが重要だ。知識と経験のある第三者に相談する方が、安心で得をすることになる場合もあると上村氏は語った。
(ライター/馬場紀衣)

想像と技術のちいさなふしぎな会社 株式会社K15建築設計事務所
TEL:06-6809-4303 FAX:06-6809-4304 Eメール:k15_kamimura@yahoo.co.jp
ホームページ http://www.k15.co.jp/


[イギリス生活情報誌] 月刊 ミスター・パートナー 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-15-2岩本和裁ビル5F TEL.03-3352-8107 FAX.03-3352-8605